Marp+生成AIで書いた資料でJaSST nano vol.47で登壇してみた #jasstnano
こんにちは。ダイの大冒険ガチ勢のbun913と申します。
本日JaSST nano vol.47というイベントにて、私がSDET(Software Development Engineer in Test)という職種になってから感じていることについて赤裸々に発表しました。
この内容について軽く触るとともに、せっかくなので今回からチャレンジしてみたMarpと生成AIを活用したスライド作成の体験が良かったので、それについて記事にしてみました。
発表の内容
- SDET という日本では珍しい職種で働いています
- 名前からすると「Software Development Engineer がテスト側にいる」という感じだと思います
- どんなことをしているか?
- 理想: 開発側の知見もQA側のスキルもあるエンジニアが、シフトレフトなどを通して開発者により早く、たくさんの自信を与える
- 現実: 貢献できている部分もあるが、足りない部分がたくさんある
- 貢献できていると感じること
- 開発やAWSエンジニアとしての知見をテストやQA側で生かせること
- 自動テストの構成(型)を作る
- CI/CDの実装や静的解析の改良
- 必要であれば自分で手を動かせる
- なお、最近であればMCPサーバーを自作などしています
- 世界一わかりやすいと感じた資料: Model Context Protocol(MCP)の基礎に関して、社内勉強会で使用したスライド資料を公開します! | DevelopersIO
- 開発やAWSエンジニアとしての知見をテストやQA側で生かせること
- まだまだだと感じているポイント
- QAE側の知見
- テスト分析(何をテストするかを決めること)
- 探索的テスト(開発者ですら知らないような未知の挙動を探すテスト)
- たとえば探索的テストを勉強するために洋書を読んでいます
- Explore It!で探索的テストについて学んで実務に持ち込んだ視点
- QAE側の知見
Marpでマークダウン形式 + 生成AIの力で資料を作成
今回新たにマークダウン形式で資料を作るという取り組みしてみました。
以前はスライド系のサービスを使って資料を作成していたのですが、以下のような課題を感じていたためです。
- (私は)最初はマークダウンで構成を考えるため、そのままエディタで資料まで作りたい
- 作成した資料をPDFなどにして生成AIサービスに与えて、誤字・脱字や誤りのチェックをするのは手間がかかる
- そのまま資料に手を加えて欲しいが、Cursorなどのツールとは別にお金がかかるサービスをあまり使いたくない。
実は以前よりMarpで資料を作れることを知っていたのですが、以前はデザインをカスタムするための CSSがわからない というシンプルかつ力強い理由で避けていました。
ただし、以下のような資料を見ることで、カスタムCSSも生成AIに頑張ってもらえば、一度もエディタから離れずに資料の下書きから資料のチェックまで完結できるのでは?ということでトライしてみることにしました。
感じたメリット
当然生成AIによる提案などは嬉しいのですが、すべてエディタ内で作業が完結するにあたり以下の点で特にメリットを感じました。
カスタム用のCSSは生成AIに大部分を頑張ってもらえる
Marpは用意されたスタイルの他に、自身でCSSを組むことでスタイルを自作できます。
とはいえ、この手のツールは最初にテンプレートを作る部分が一番手間がかかります。そこで私は、AIに大部分を任せながら、必要に応じて自分で指示を出すアプローチを取ることにしました。
- スライドのテンプレートを一つずつ作っていこう。最終的には以下のようなテンプレートが欲しいかな
- 最終的な成果物
- タイトル用の特殊なスライド
- 自己紹介用の特殊なスライド
- 左側にイメージ画像があって右側に箇条書きで文章を書く
- 右側にイメージ画像があって左側に箇条書きで文章を書く
- 下側に横長のイメージ画像があって上に箇条書きで文章を書く
- 中央揃えで一言だけ強調したい文章を入れるスライド
- 場面を転換したいときに利用するスライド
- まずはタイトル用の特殊なスライドから一歩ずつ進むよ。勝手に他のスライドのスタイルを作ることは禁じられています。
途中で参考になる画像を見せたり、自分の意見がある時は素直に伝えて修正してもらいました。
このような大規模にならないようなツールだと、遠慮なく生成AIに指示を出して頑張ってもらえて非常によかったです。
ただし、指示が悪いとその通りに非効率的なスタイルを描こうとするので、CSSのグリッドやflexboxのような知識だけでもあったほうが使いやすいスタイルができるかもしれません。
執拗な誤字・脱字チェックを依頼できる
私はよく生成AIに以下のような観点でレビューをしてもらいます。
- 誤字・脱字をチェックして。見つかったらそのまま修正して
- 以下の仕様を参考にして、明らかに技術的に誤っている点がないか探して
- 参考: 何かへのリンク
- 企業や個人にとってマイナスのプロモーションになるような、炎上リスクなどが少しでもあれば教えて
ただし生成AIでも誤字を見逃すことがあるため、複数回のチェックを依頼することが多いです。
通常であればスライドをPDF化して生成AIに渡す必要がありますが、CursorやVSCodeのエディタ上なら何度でも依頼でき、その場で修正できる点が便利です。
まとめ
-
JaSST nano vol.47というイベントに登壇しました
- SDETという珍しい職種で役に立てていると感じていることや、足りない能力などを赤裸々に話しました
- 資料作りはMarp + 生成AI でエディタ内で完結しました
- AIのパワーを繰り返し活用して、修正も依頼できる体験が良かったです
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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