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【2025年版】Google Maps Platform（旧Google Maps API）でできること＆無料枠まとめ

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はじめに

Google Mapの機能をプロダクトに導入する際に必要となる、API。
私もオリジナルプロダクトを開発していて、マップ機能や場所の詳細情報を表示する機能を導入する際に使用しました。このAPIですが、無料枠が今年(2025年)に刷新[1]されて、今までと考え方が変わっていたので、各APIでできること・無料枠の上限などをまとめてみました。

課金モデルの新旧比較（超要約）

  • これまで（〜2024）：毎月200ドル分の無料クレジットが付与され、どの API を使ってもこの枠内は無料でした。
  • 2025年3月1日以降：Essentials / Pro / Enterprise の 3 区分に分けられ、それぞれの区分ごとに無料で使用できる回数が制限されるようになりました。
    • Essentials：10,000 回 / 月(一部無制限または100,000回まで使用可能なAPIもあり）
    • Pro：5,000 回 / 月
    • Enterprise：1,000 回 / 月
  • 従量課金はボリュームに応じて割引があります（詳細は公式価格表へ）。

以前は1つのAPIを集中的に使っても毎月200ドル分までは無料でしたが、新しい課金モデルではそれができなくなっています。
一方で、多くの機能を無料で使用することができるようになったのではないでしょうか？

できること一覧（課金区分つき）

APIはマップ・ルート・プレイス・環境の4つに大きく分けられます。
公式ドキュメント[2]を元に以下にまとめました。

マップ

API 区分 無料枠 概要
Dynamic Maps（JavaScript） Essentials 10,000 / 月 Web で動的地図を表示・操作
Maps Embed Essentials 無制限 <iframe> での埋め込み（無料・上限なし）
Map Tiles API：2D Map Tiles Essentials 100,000 / 月 ベースマップの 2D タイル配信
Map Tiles API：Street View Tiles Essentials 100,000 / 月 SV パノラマをタイルで取得
Maps SDK（Android / iOS） Essentials 無制限 ネイティブで地図表示（SDK 自体は無料）
Static Maps Essentials 10,000 / 月 静的画像の地図生成
Static Street View Essentials 10,000 / 月 SV の静止画取得
Dynamic Street View Pro 5,000 / 月 SV パノラマの動的読み込み
Elevation Pro 5,000 / 月 標高データ取得
Aerial View API Pro 5,000 / 月 俯瞰動画（プリレンダー/レンダー）取得
Map Tiles API：Photorealistic 3D Tiles Enterprise 1,000 / 月 写実 3D タイル配信

メモ

  • Maps Embed は無制限無料。
  • Maps SDK は無制限（SDK 自体は無料）だが、SDK からの Dynamic Street View は Pro 課金になる点に注意。

ルート

API 区分 無料枠 概要
Routes：Compute Routes Essentials Essentials 10,000 / 月 ルートと ETA（基本機能）
Routes：Compute Route Matrix Essentials Essentials 10,000 / 月 O×D 行列の距離/時間
Roads – Nearest Road Pro 5,000 / 月 点に最も近い道路を返す
Roads – Route Traveled Pro 5,000 / 月 GPS 点列のスナップ（走行軌跡）
Route Optimization – Single Vehicle Routing Pro 5,000 / 月 単車両の巡回最適化
Routes：Compute Routes Pro Pro 5,000 / 月 交通考慮などの上位機能
Routes：Compute Route Matrix Pro Pro 5,000 / 月 行列の上位機能
Navigation Request（Navigation SDK） Enterprise 1,000 / 月 ターンバイターンのリクエスト
Route Optimization – Fleet Routing Enterprise 1,000 / 月 複数車両の配送最適化
Routes：Compute Routes Enterprise Enterprise 1,000 / 月 エンタープライズ機能（例：二輪等）
Routes：Compute Route Matrix Enterprise Enterprise 1,000 / 月 同上（行列）

メモ

  • Matrix は要素数（origins × destinations）で課金。
  • 使用した機能（例：交通考慮）に応じて Essentials / Pro / Enterprise の SKU が自動判定。

プレイス

API 区分 無料枠 概要
Autocomplete Requests Essentials 10,000 / 月 1 リクエスト単位の補完
Autocomplete Session Usage（New） Essentials 無制限 セッション中の候補取得は課金 $0
Geocoding Essentials 10,000 / 月 住所 ⇔ 緯度経度 変換
Geolocation Essentials 10,000 / 月 Wi-Fi/セルタワー位置推定
Place Details Essentials Essentials 10,000 / 月 プレイス詳細（基本フィールド）
Places UI Kit – per Query Essentials 10,000 / 月 低コード UI コンポーネントで表示
Places UI Kit – Autocomplete per Session Essentials 10,000 / 月 UI Kit のセッション補完
Time Zone Essentials 10,000 / 月 タイムゾーン情報
Address Validation Pro Pro 5,000 / 月 住所検証（標準）
Places Aggregate API Pro 5,000 / 月 統計/集約系エンドポイント
Places API Nearby Search Pro Pro 5,000 / 月 近隣検索（上位）
Places API Place Details Pro Pro 5,000 / 月 詳細（上位フィールド）
Places API Text Search Pro Pro 5,000 / 月 テキスト検索（上位）
Address Validation Enterprise Enterprise 1,000 / 月 住所検証（上位）
Places API Nearby Search Enterprise（+ Atmosphere） Enterprise 1,000 / 月 大気情報含む/なし
Places API Place Details Enterprise（+ Atmosphere） Enterprise 1,000 / 月 同上
Places API Place Details Photos Enterprise 1,000 / 月 写真取得
Places API Text Search Enterprise（+ Atmosphere） Enterprise 1,000 / 月 同上

メモ

  • Autocomplete（New）はセッション中の候補取得が $0（= 無制限）。
    ただし セッションの終端で叩く Place Details / Address Validation などは別課金。
  • Places UI Kit は 低コードで UI 組込みが可能（利用条件は公式参照）。

環境（Environment）

API 区分 無料枠 概要
Air Quality Essentials 10,000 / 月 大気質指数/汚染物質
Solar API – Building Insights Essentials 10,000 / 月 屋根の太陽光ポテンシャル
Weather API Essentials 10,000 / 月 現在・予報・履歴天気
Pollen Pro 5,000 / 月 花粉観測/予測
Solar API – Data Layers Enterprise 1,000 / 月 高解像度ソーラーレイヤ

Google Maps PlatformのAPIを使用する際の参考になれば幸いです。

脚注

  1. Google Maps Platform の 2025 年 3 月の変更 ↩︎

  2. Google Maps Platform コアサービスの料金リスト ↩︎

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