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Ryeを使って特定のPythonバージョンを管理する方法

2024/04/17に公開

概要

Pythonのバージョン管理ツールRyeを使っているときに、Python3.8を使いたかったんですが、Python3.8がインストールされてなかったのでインストールする方法を解説します。

環境

MacBook Pro(MacOS: Ventura)

前提

Ryeがローカルで動作する状態になっていることを前提とします。

手順

Ryeで管理しているPythonのバージョンを確認する

$ rye toolchain list 

cpython@3.12.0 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.12.0/install/bin/python3)
cpython@3.11.3 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.11.3/install/bin/python3)
cpython@3.10.13 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.10.13/install/bin/python3)

まずはRyeで管理しているPythonのバージョンを確認してみます。
しかしPython3.8がありません。

RyeでPython3.8をダウンロードする

$ rye fetch 3.8.13
Downloading cpython@3.8.13
Checking checksum
Unpacking
Downloaded cpython@3.8.13

rye fetchコマンドでPython3.8.13をダウンロードします。
https://rye-up.com/guide/commands/toolchain/fetch/

$ rye toolchain list
cpython@3.12.0 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.12.0/install/bin/python3)
cpython@3.11.3 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.11.3/install/bin/python3)
cpython@3.10.13 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.10.13/install/bin/python3)
cpython@3.8.13 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.8.13/bin/python3)

cpython@3.8.13 (/Users/ユーザー名/.rye/py/cpython@3.8.13/bin/python3)が新たに作成されていて、無事にダウンロードできたことが確認できました。
これでRyeでPython3.8を扱えますね。

RyeでPython3.8が動くか確認してみる

実際に動くか確認してみます。
確認が必要ない方は読み飛ばしても大丈夫です。

$ mkdir rye-test
$ cd rye-test

任意のプロジェクトでディレクトリ作成

$ rye init 

このコマンドで.python-versionが作成されているはずなので、そのファイルのPythonのバージョンを3.8.13に変更します。

.python-version
3.8.13

$ rye run python --version                                                   
Initializing new virtualenv in /Users/ユーザー名/rye-test/.venv
Python version: cpython@3.8.13
Python 3.8.13

バージョンを確認すると、無事Python 3.8が動作していることが確認できました。

おわりに

この記事では、Ryeを使用して特定のPythonバージョン、今回はPython3.8を管理するプロセスを紹介しました。Ryeの強力なバージョン管理機能を活用することで、プロジェクトごとに異なるPython環境を効率的に扱うことができます。これにより、開発の柔軟性が向上し、異なるライブラリ依存関係を持つ複数のプロジェクトを同時に進行させることが可能になります。

本記事がPythonのバージョン管理における課題に直面している方々に役立つ情報を提供できたなら幸いです。Ryeを用いたバージョン管理は、初めての方でも簡単に始めることができ、より効果的な開発環境構築へと繋がります。是非この方法を試し、あなたのPythonプロジェクト管理に活かしてみてください。

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