OS再インストール芸人の環境構築術
はじめに
こちらは、デジクリ Advent Calendar 2022 の24日目の記事となります。
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いや~2022年もあとわずか!皆さん仕事納めや大掃除、OS再インストールなど済ませたでしょうか?え、OS再インストールはまだ?じゃあこの記事を読んでやってみましょう。
なぜOSを再インストールするのか?
OS再インストールには以下のような利点があります。
- アプリケーションのインストールやアンインストールで溜まったゴミを消せる
- OSの細かな不具合を修正できる
- 要らないアプリをインストールしないことで断捨離
- 新しいバージョンのソフトを入れるきっかけになる
- シンプルなOSを触ることで心が洗われる
- OSの不具合が無くなることでハードウェアに問題があるのかの確認ができる
- OSを再インストール後に環境構築すると失敗しにくい(失敗要因が少ない)
もちろん、PCをシンプルに文書作成や少々ゲームやプログラミングに使う程度であれば頻繁にOS再インストールをする必要は無いでしょう。
ですが、プログラマーやクリエイターなど専門性の高いソフトを毎日のように触り、新しいモノを取り入れ続ける人にとっては、少々の不具合で作業効率が大幅にダウンすることもあります。
こういう方には以上のような利点のあるOS再インストールを強く推奨します。
また、OS再インストールをしてまっさらなOSの上で公式のドキュメント通りにセットアップして動かなかったら、それは自分のせいではないと免罪符を得れる唯一の方法でもあります。
OSを再インストールしやすい環境作り
OS再インストールはまずは、しやすい土壌づくりから始まります。
OS再インストールにとっての一番の大敵が、データのバックアップです。
いざ、OSを再インストールしたいと思ってユーザーフォルダ以下のデスクトップやドキュメントフォルダを外部HDDなどにコピーし始めたら、それこそデータが多い人だとそれだけで半日潰れてしまいます。
これに対し、自分は以下のような対策を行っています。
OSやアプリ用とデータ用のドライブを分ける
1つ目は主にデスクトップPCで取れる方法です。OSが入っているメインのSSDとは別に、データ用のSSDもしくはHDDを用意する方法です。
これは結構効果が高く、OS再インストール時にはOSが入っているメインのSSDのみを上書きすれば良いのでデータのバックアップなどは一切必要ありません。
自分はこの方法を使うことで、WindowsのOS再インストールを含めいつも使っている環境まで1時間20分ほどで再構築をしています。
NASのフォルダをデスクトップやドキュメントフォルダとして割り当てる
2つ目も主にデスクトップPCでとれる方法です。1つ目の方法をNASで行うモノですね。NASの設定次第ではHDDが一台壊れただけではデータが消失しないようにも構築できるので、こちらにすると再インストール時だけではなく故障に対するリスク回避にも繋がります。また、複数のPCでデスクトップフォルダの中身が共通化できるので非常に便利です。
GitHubやクラウドストレージを活用してローカルだけのデータを作らない
3つ目は自分が主に用いている方法です。これはOS再インストールをするしないに限らず大事なデータを扱う人には全員にやってほしいことです。
そもそも、皆さんのPC、今壊れたら大事なデータが消えるって、それってもろすぎませんか...?
皆さんが大切に扱っていたとしても、自転車で事故ってカバンの中に入ったまま壊れるかもしれませんし、喧嘩して親に投げられるかもしれませんし、静電気強い人に壊されるかもしれない...(全て体験談です)
NASに入れていたとしても、NASのアップデートでRAIDごと壊れることだってあります。形ある物は壊れるんです。
だからね...
冗長化って重要なの...
あ、具体的な話に戻します。
まず、文書系および動画などは全て任意のクラウドドライブで管理します。
自分の場合はOneDrive
のビジネス向けプラン(5TB)を契約しています。
そして、基本開発しているコードは全てGitHub
などのリモートリポジトリで管理し、殴り書きで書いたコードなどはGist
に保管しています。
しかし、一部の試しで書き始めたコードなども含め完璧にGitHub
管理するのは難しいです。そのため自分は開発用のフォルダなどを定期的に圧縮コピーしてOneDrive
に保存する処理を作っています。さらにWSL
に関してはシステムイメージを定期的に吐き出し、これもOneDrive
に上げています。
USBメモリなどに入れたデータも、容量が大きいモノに関してはNAS本体に接続してバックアップする機構をNASの機能を用いて構築しています。
また、クラウドストレージもアカウントがBANされたら使えなくなるため、こちらにもバックアップ手段が必要です。NASとクラウドストレージとの同期機能を利用しましょう。
ここまでの話を聞いて、「うわ、こんなにはできないよ...」と思うかもしれません。
大丈夫。まずは単純にクラウドストレージとGitHubをしっかりと使うところからはじめましょう。
バックアップのバックアップ...はそれを突破されて痛い目を見てからでも遅くはないかも...
OS再インストールの仕方
OS再インストールですが、主にやり方が2つあります。以下でどちらも紹介していきます。
OS標準機能をつかう
こちらは初心者向きで、更にデスクトップフォルダなどのファイルを残すオプションもあるのでバックアップなども、まだできていない方におすすめです。
設定アプリ内のシステム > 回復
からこのPCをリセット
を押します。
ファイルを残すか、削除するかのオプションが選べます。
Windowsのインストールメディアから
Windowsインストール用のUSBメモリを作り、それを用いてインストールを行います。
少々上級者向けの方法です。UEFIなどの使い方が分からない方はやめておいた方がいいかも。
こちらはもう極限までOSが不安定だったり、再インストールするOSを新しいモノにしたりする際に有効です。(全てを消し去ってZEROからはじめる感覚がお好きな方にも向いています(自分))
MicrosoftのWindows11ダウンロードページよりWindows11のインストールメディアを作成する
内の今すぐダウンロード
をクリックします。
ダウンロードしたアプリを起動して、使用するメディアにはUSBフラッシュデバイスを選択し、Windows11のインストールメディアを作成します
あとはUSBメモリを使ってOSをインストールします。細かい事は割愛
環境構築の高速化
さて、本題の環境構築の高速化に関してです。
基本的にはアプリのインストールや元の環境の構築の省力化を行います。
その中でもすぐにでも利用しやすい方法を上げていきます。
パッケージマネージャーWinGetを利用する
Windows10,11にはソフトウェアのインストールを簡単にできるパッケージマネージャーが搭載されています。
WinGetを利用するとChrome
やZoom
,Discord
といった大抵の必要なソフトを入れることができます。
PowerShell
もしくはWindowsターミナル
から
winget install インストールしたいソフトウェア名
でインストールできます。
ちなみに今自分のPC内のアプリでwingetから入手できるアプリを検索するには
winget list
にて表示出来ます。右側にwinget
やmsstore
が表示されているソフトはwinget
からインストールできます。
アプリの一覧表示や一気にインストールできるスクリプトが生成できるサイトhttps://winstall.app/もあるので、うまく活用すればOSセットアップ後なにもしないでアプリが構築できます。
MicrosoftStoreを利用する
MicrosoftStore
で入手できるソフトウェアの多くはwinget
でもインストールが可能ですが、MS Office
のような有料ソフトはこちらからインストールします。
インストーラーでインストールするよりずっと早くインストールできます。
最後に
あれ?もう12/26...まぁいいやサァ行くか
環境構築に関して他には色々とありますが、その全てを伝えるのは厳しいです。
そこで、現在環境構築を自動化するソフトを開発しています。
wingetや私がインストールを自動化しているソフトのインストールを簡単化しつつ、OSの設定などを自動化する機能を持たせるべく開発しています。
それはまたそのうち紹介...
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