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Amazon WorkSpacesについて簡単に整理 & 簡単なハンズオン

2024/07/07に公開

SAP-C02の勉強中にAmazon WorkSpacesが出てきました。
使用したことがないサービスだったので、Black Beltを参考にしながら簡単に整理 & 無料利用枠で少し触ってみました。

Amazon WorkSpacesとは

AWSの提供するフルマネージド型仮想デスクトップサービスのこと。

そもそもデスクトップ仮想化って?

デスクトップ仮想化(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)
OSやアプリケーションなどのデスクトップ環境をサーバ上に再現したもの。
以下のような利点がある。

  • 働き方改革
    セキュアな環境で社外からアクセスすることができる ⇒ リモートワークの普及

  • セキュリティ向上
    端末にデータを残さないため、情報漏洩を防ぐことができる(シンクライアント)

  • コスト削減
    クライアント端末の性能に依存しなくなる。またキッティングにかかる工数も少なくなるため、あらゆる面でコストを削減できる。

オンプレミスのVDIにおけるデメリット

オンプレミスのVDIには以下のようなデメリットもある。

  • 高額な初期投資
    VDI用のサーバを用意しないといけないので当然費用が発生する。
    当然メンテナンスも自分たちで行う必要がある。

  • スケールが難しい
    VDI関係なく、オンプレミスにおける課題の1つ。

  • 性能の予測が困難
    クライアントがどのくらい利用するのか?それに必要なVDI用サーバのスペックは?
    などと計算するのが難しい...

Amazon WorkSpacesの特徴

  • 初期投資不要
    無料利用枠もあるので気軽に検証できる。

  • 事前サイジングの必要がない、増減も容易
    ユーザの追加やバンドル(後述)の変更は自由自在。
    予測する必要はなく、スモールスタートできる。

  • フルマネージドサービス
    メンテナンス不要。

  • 様々なAWSサービスと連携が可能
    ディレクトリサービス、CloudWatch、その他VPC内のサービスなど。

ユースケース

  • モダンな働き方
    グローバル組織、リモートワークへの対応など

  • プロジェクトベースの業務
    短期プロジェクト、派遣社員、研修など

  • セキュリティとコンプライアンス
    セキュリティ向上、BYODのサポート、コンプライアンス要件への準拠

バンドル

スペックのこと。
用途にあった様々なスペックのデスクトップを利用することができる。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/workspaces/latest/adminguide/bundle-options.html

課金オプション

MonthlyとHourlyの2種類がある。

  • Monthly
    フルタイムの従業員向け
    月額料金なのでシンプル、費用を推測しやすい
    日常業務に適している

  • Hourly
    パートタイムの従業員向け
    コスト最適化
    一時的なタスクの実行に適している

実際に試してみた

無料利用枠があるらしいので試してみました!(2024年7月7日時点)

①ディレクトリの作成

ユーザ認証のためのディレクトリを事前に作成します。
[Directory Service]を開き、[ディレクトリのセットアップ]を選択。

ディレクトリタイプを選択します。
今回は[AWS Managed Microsoft AD]を選択しました。

ディレクトリ情報をそれぞれ入力します。
エディションは[Standard Edition]を選択しました。
[ディレクトリのDNS名]、[デフォルト管理ユーザのパスワード]も忘れず入力しましょう。

VPCとサブネットを選択します。
サブネットはそれぞれ異なるAZに存在している必要があるので注意。

設定値を確認して[ディレクトリの作成]を選択します。

ディレクトリの作成には少し時間がかかります。
私の場合は30分ほどかかりました。ステータスが[アクティブ]になればOKです!

②Amazon WorkSpacesの作成

事前準備ができたのでいよいよWorkSpacesを作成していきます。
[WorkSpacesをプロビジョニング]を選択します。

先ほど作成したディレクトリを選択して[登録]を選択します。

2つのサブネットを選択します。これもそれぞれ異なるAZである必要があるので注意。
また、[セルフサービス許可を有効化]にチェックをつけると、
ユーザ自身でWorkSpacesの再構築ボリュームサイズ・コンピューティングタイプ・実行モードの変更ができるようになります。当然コストに絡んでくる部分なので要検討ですね。
[登録]を選択して次に進みます。

登録したディレクトリを選択し、[次へ]を選択します。

オプションでユーザを作成できるようです。
せっかくなので作成してみます。

[test-user]というユーザを作成してみました。

それではディレクトリに存在するユーザを選択して、ユーザ専用のWorkSpacesを作成します。

バンドル、OS、実行モードを選択します。
今回はStandard with Ubuntu 22.04 AutoStopモードを選択しました。
OSは日本語も選択できるんですね。


暗号化オプションは特に指定しませんでした。
あとはこのまま画面に従って作成を進めていきます。

③WorkSpacesクライアントのダウンロード・インストール

作成後、ユーザのメールアドレス宛に以下のようなメールが届きます。
メール本文に記載されているURLから、WorkSpacesクライアントをダウンロードします。

URLをクリックするとまずはパスワードの設定を求められます。更新しましょう。

更新後、このような画面に飛びます。
自分が利用している端末に合ったクライアントをダウンロードしましょう。
今回はWindows 64Bitを選択しました。

インストールを行います。




証明書インストールの警告が表示されました。[はい(Y)]を選択しました。

これでインストールは完了です。

④WorkSpacesへサインイン

インストールが完了したら、Amazon WorkSpacesを起動しましょう。
(デスクトップにアイコンがあるはずです)

起動後、メールに記載されていた[登録コード]を入力し、[Register]を選択します。

[Username]と[Password]を入力して[Sign In]を選択します。

無事Ubuntuにサインインすることができました!
今回はセルフサービス許可を有効化しているので、画面左上の[Settings]から、
ボリュームサイズや実行モードなどを変更することができます。

まとめ

Amazon WorkSpacesの概要、セットアップ方法を学べました。
公式ドキュメントにはオンプレADとの連携など様々なアーキテクチャが紹介されていたので、こちらも目を通してみようと思います。

参考文献

https://docs.aws.amazon.com/workspaces/latest/adminguide/amazon-workspaces.html
https://www.youtube.com/watch?v=IeIyA6qXHvo&t=1179s

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