Kaggle geopyを使用して各州の緯度経度情報を取得する
本記事では、Kaggle等の分析コンペで、
Pythonのgeopyを使用して各州の緯度経度情報を取得するコードを紹介します。
Kaggleで州情報が格納されているpandas.DateFrameの列"state"から
緯度・経度の情報を表す新しい特徴量を生成します。
geopyを使用して各州の緯度経度情報を取得する
geopyを使用するには、事前にgeopyパッケージをインストールしておく必要があります。
pip install geopy
from geopy.geocoders import Nominatim
# geopyのgeocoderを初期化
geolocator = Nominatim(user_agent="my_app")
まず、"state"列にどのようなカラムがあるか確認します。
train["state"].unique()
array([nan, 'pa', 'ks', 'ny', 'ca', 'al', 'or', 'va', 'mt', 'nj'], dtype=object)
nanを除いて、statesに"state"列の緯度経度情報を知りたい州のリストを格納します。
# 対象の州のリスト
states = ['pa', 'ks', 'ny', 'ca', 'al', 'or', 'va', 'mt', 'nj']
# 各州の緯度経度情報を格納する辞書
latitude = {}
longitude = {}
# 各州の緯度経度情報を取得
for state in states:
try:
location = geolocator.geocode(state)
if location:
latitude[state] = location.latitude
longitude[state] = location.longitude
else:
latitude[state] = None
longitude[state] = None
except Exception as e:
print(f"エラーが発生しました: {e}")
latitude[state] = None
longitude[state] = None
# 緯度情報の表示
print(latitude)
{'pa': 40.9699889,
'ks': 38.27312,
'ny': 43.1561681,
'ca': 61.0666922,
'al': 41.000028,
'or': 43.9792797,
'va': 37.1232245,
'mt': 35.8885993,
'nj': 40.0757384,
}
# 経度情報の表示
print(longitude)
{'pa': -77.7278831,
'ks': -98.5821872,
'ny': -75.8449946,
'ca': -107.991707,
'al': 19.9999619,
'or': -120.737257,
'va': -78.4927721,
'mt': 14.4476911,
'nj': -74.4041622,
}
上記のコードでは、geolocator.geocode()メソッドを使用して、
各州の緯度経度情報を取得しています。
取得した緯度情報はlatitude、経度情報はlongitudeという辞書に格納され、
最後に結果が表示されます。
tryでエラーハンドリングも追加して、
エラーが発生した場合には該当する州の情報は取得せずに、
エラー文が表示され、Noneを格納するようにしています。
geopyのNominatim geocoderを使う際の注意点
geopyのgeolocatorを使用する際には、利用規約に従って使用する必要があります。
大量のリクエストを送信する場合や商用目的で使用する場合は、
Nominatimのサービスポリシーを確認し、適切に使用してください。
geopyのNominatim geocoderは利用制限があるため、
大量のリクエストを一度に送信するとエラーが発生する場合があります。
大量のデータに対しては、適切なデータ処理と制限に注意して実行してください。
また、正確な結果を得るためには、州の名前を正確に指定する必要があります。
一部の州の略称(特に二文字の略称)は他の場所や略称との混同の可能性があるため、
正確な結果を得るためには州名の正式な略称の使用が重要です。
なお、geopyのNominatim geocoderは
データの正確性や更新性については保証されていません。
結果が正確であることを確認する場合には、
公式のジオコーディングサービスや正確な地理情報データベースの利用を推奨します。
Kaggleで経度と緯度の特徴量を活用する方法
Kaggleで経度と緯度の特徴量を活用する方法は多岐に渡ります。
以下にいくつかの例を挙げます。
-
地理的なクラスタリング:
経度と緯度を使用して地理的なクラスタリングを行えます。
クラスタリング手法(例: k-means法、DBSCANなど)を適用して、
地理的に近い地域や類似した地域を同じクラスタにまとめられます。
これにより、地理的なパターンや集団、傾向を把握できます。 -
地図上の可視化:
経度と緯度を使用して地図上にデータをプロットすることで、
地理的な分布やパターンを視覚化できます。
地図のライブラリ(例: Folium、Plotly、Basemap)を使用して、
データポイントやヒートマップ、ラインプロットなどを地図上に表示できます。 -
地理的な特徴量エンジニアリング:
経度と緯度を使用して新しい特徴量の作成もできます。
例えば、2点間の距離や方位角、特定の地点への距離などを計算して特徴量として追加できます。
これにより、地理的な関係や距離に基づいたパターンを捉えられます。 -
地理情報データの結合:
経度と緯度を使用して他の地理情報データとの結合も有用です。
例えば、人口データ、気候データ、経済データなどの
地理情報データと経度と緯度を結合することで、
地理的な要素を考慮した解析や予測モデルの構築ができます。
これらは一部の例ですが、
経度と緯度の特徴量は地理情報を活用した多様な分析やモデリングに役立ちます。
データセットやタスクによっては、
さらに特定の手法やアプローチが必要になる場合もあります。
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