Nextjsでnuqsを用いて検索条件をURLのクエリパラメタを型安全に保存する検索機能の実装(サーバーコンポーネントでAPIコールするよ)
概要
URL のクエリパラメタを型安全に扱うことができるライブラリnuqsを Nextjs で利用し、検索条件を URL のクエリパラメタを型安全に保存する検索機能を作成してみました。
Nextjs で検索機能を実装しようとしたとき、まず最初に浮かぶのがuseState
で検索条件を保持して API をコールする手法かと思います。ただ、その場合だと
- リロードすると検索結果がリセットされてしまう
- 検索結果を他人にシェアすることができない
といったデメリットがあります。そこで検索条件を URL のクエリパラメタに保存することでこれらのデメリットを解消することができました。
GitHub のリポジトリはこちらです。
実装内容を反映したものはこちらの URL から確認できます。
主に利用したライブラリとそのバージョン
主に利用したライブラリとそのバージョンはこちらです。
ライブラリ | バージョン |
---|---|
next | 15.1.2 |
nuqs | ^2.2.3 |
typescript | ^5 |
ダミーの API にはDummyJsonを用いました。
実装手順
大きく以下の3つを実装します。
- クエリパラメタのスキーマ
- 検索フォームのコンポーネント
- 検索結果を表示するコンポーネント
クエリパラメタのスキーマ
クエリパラメタを型安全にするためにスキーマを作成します。withDefault
を利用してクエリパラメタのデフォルト値を空文字にしておきます。
import { createSearchParamsCache, parseAsString } from "nuqs/server";
export const searchParamsCache = createSearchParamsCache({
/** 検索クエリ */
q: parseAsString.withDefault(""),
});
全体感(サーバーコンポーネント)
以下に 2 種類のコンポーネントをインポートします。
- 検索フォームのコンポーネント
- 検索結果を表示するコンポーネント
API のコールはこのサーバーコンポーネントで行います。先ほど作成したsearchParamsCache
を用いて検索クエリを型安全に取得することができています。
import { type SearchParams } from "nuqs/server";
type Props = {
/** 検索クエリを含む検索パラメータ */
searchParams: Promise<SearchParams>;
};
/** 検索フォームと検索結果を表示するコンポーネント */
export default async function Page({ searchParams }: Props) {
// 検索クエリのパース(型安全になっている!)
const { q } = await searchParamsCache.parse(searchParams);
// 検索クエリをもとに商品を取得
const { products } = await fetchProducts({ q });
return (
<div>
<Search />
<hr />
<Result products={products} />
</div>
);
}
<Search />
)
検索フォームのコンポーネント(検索フォームは入力欄を含むのでクライアントコンポーネントで実装します。
nuqs
のuseQueryState
を用いて React のステートとクエリパラメタを繋げます。
実際に入力してみるとわかりますが、入力した内容がクエリパラメタ(例.search/?q=fefefe
)に反映されています。
"use client";
export const Search = () => {
const [query, setQuery] = useQueryState("q", { defaultValue: "" });
const handleSubmit = useHandleSubmit();
return (
<form onSubmit={handleSubmit}>
<input
type="text"
value={query}
onChange={(e) => setQuery(e.target.value)}
name="q"
/>
<button type="submit">検索する</button>
</form>
);
};
なおuseHandleSubmit
の中身は下記のようになっており、以下の役割を果たしています。
- フォームのデフォルトの挙動(フォームの送信)を塞ぐ
- (サーバーコンポーネントで検索を行うために)
router.refresh()
を実行する(★)
とくに 2 つ目の(★)が重要です。これによりクライアントコンポーネントで更新したクエリパラメタを用いてサーバーコンポーネントで検索を行っています。
export const useHandleSubmit = () => {
const router = useRouter();
const handleSubmit = useCallback(
(e: FormEvent<HTMLFormElement>) => {
e.preventDefault();
// URLのクエリパラメタに検索条件が保持されているので、refreshすることでサーバーコンポーネントで再度検索を行うことができる。
router.refresh();
},
[router]
);
return handleSubmit;
};
<Result />
)
検索結果を表示するコンポーネント(API から取得した商品の情報を表示しているだけで特段難しいことはしていません。
クエリパラメタに検索条件を保存しているおかげで、リロードしても検索結果が保持されていることがわかります。
/** 商品の検索結果ーを表示するコンポーネント */
export const Result: FC<Props> = ({ products }) =>
products.map((product) => {
return (
<div key={product.id}>
<h2>title:{product.title}</h2>
<p>price:{product.price}</p>
</div>
);
結論
-
nuqs
を使うとURLのクエリパラメタとReactのステートを簡単に型安全に繋ぐことができる - 検索条件をクエリパラメタに保存するとリロードしても検索結果が保持され、URLを用いて検索結果を他人に共有することもできる
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