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入社10日でスタート!松尾研究所の数理最適化勉強会

2024/06/28に公開

はじめに

はじめまして、2024年4月より松尾研究所で働いている大西です。
前職では電機メーカーで研究職として働いており、社内外の事業を対象としたAI・最適化技術の社会実装を目的に研究開発を行っていました。
5年間勤めたタイミングで、AIに関するプロジェクトマネジメントに携わりたいと考え松尾研究所に転職しました。入社して3ヶ月が経ち、松尾研究所の良い文化と感じた勉強会について紹介させていただきます。

勉強会について

松尾研究所では、AIの社会実装に向けた社員の技術力向上を目的として数理最適化や因果推論などの勉強会を定期的に開催しています。今回は、数理最適化勉強会実施の経緯と進め方について説明します。

数理最適化とは

詳細な説明は省きますが、数理最適化とは、特定の目的関数(例:コスト、利益、時間)を最大化または最小化するために、変数の最適な組み合わせを見つけるプロセスです。現在、数理最適化は物流や配送計画、生産計画の効率化など、さまざまな分野で実際に使用されています。

入社10日後に数理最適化勉強会の開催が決まり、チャンネルが立ち上がる

前職で最適化の開発経験があったため、以下の話題がSlackに上がりました。

4月10日の社内Slackの様子

入社して10日後に数理最適化勉強会の開催が決まり、Slackに新たな最適化チャンネル#club_optimizationが立ち上がりました。2024年6月現在、46名がチャンネルに参加しており、最適化に関する勉強会や記事紹介が行われています。

書籍の選定

勉強会実施にあたり、実装しながら技術を学ぶことが可能な書籍の選定を行いました。
理由としては以下の2点です。

  • 実業務での導入コストを削減するため
  • なるべく資料準備の手間を削減するため

複数の書籍を比較した結果、以下の書籍を勉強会で用いることにしました。
Pythonではじめる数理最適化(第2版): ケーススタディでモデリングのスキルを身につけよう

Pythonではじめる数理最適化(第2版): ケーススタディでモデリングのスキルを身につけよう
理由は以下の通りです。

  • 数理最適化のアルゴリズム自体ではなく、数理最適化を用いた課題解決に重きを置いている
  • 本書内で使用するサンプルデータ、およびコードはGitHubから入手可能

進め方

毎週1時間、1章ずつ担当者が持ち回りで進め、5,6月にかけて実施しています。

数理最適化勉強会の様子
立式の方法やライブラリ(pulp)の使用方法は徐々に理解したものの、実適用に向けて数式への落とし込みのテクニックについては、まだこれから身につける必要があると感じました。
そのため、本書の勉強会を実施後は他の書籍やサンプル問題を通じて引き続き勉強会を実施予定です。

勉強会実施後のSlackの様子

まとめ

今回、松尾研究所で実施中の勉強会について紹介させていただきました。松尾研究所では、多数の企業様と協力しながらAIの社会実装に向けた研究開発を進めています。私自身としては、社会実装に向けて生成AI等の最新技術だけでなく従来技術を含めた幅広い技術の選択肢を持つことが重要だと考えているため、引き続きチームの技術力向上を目的として勉強会を実施していきます。
先日紹介したDS Dojoに関する記事(松尾研究所の社内データコンペ DS Dojo #1 体験記)をはじめとして多数の取り組みが社員の発信で行われており、自ら手を挙げれば"やってみよう"となる社内の雰囲気がこのブログを通じて少しでも伝われば幸いです。興味持っていただけた方は松尾研究所について下記リンクからさらに知っていただけると幸いです。

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