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Notionで入力すべきプロパティが分かりにくい問題をちょっと改善してみた

2024/04/26に公開

私が所属しているチームでは、様々な情報をNotionで管理しています。
特にプロダクトバックログのデータベースでは、ステータス・ステークホルダー・関連タスクのアイテム・エピックに見積もりに対応期限…などなど大量のプロパティが設定されています。確認してみたら32個ありました。

プロパティが多すぎることで、「必須入力するべきプロパティが空欄になっている」「リファイメントで入力すべきプロパティが分からず、会議がスムーズに進行しない」という状態が発生してしまいました。
これらの "小さな使いづらさ" を仕組みで解決したいと思い、色々やってみたので、ご紹介します。

プロパティの説明を入力する

最近、プロパティの説明を入力する機能が追加されたので、これを活用しています。
Notion 2.38のリリース情報メールには、以下のようにこの機能が紹介されていました[1]

データベースのプロパティ選択メニューで各プロパティの上にカーソルを合わせると、解説が表示されます。また、プロパティに独自の説明文を付けることもできるようになりました。

この説明項目内では、改行やリンク付きテキストなど、リッチな表現はできません。
一文で表現できるものは直接記載して、説明が長くなるものや図表の表現があった方がいいものは、「詳細は〇〇ページ」と記載する工夫をしました。

プロパティの説明を入力するには


プロパティ編集メニュー
プロパティの編集メニューで、プロパティ名横の[i]マークを押すと、入力欄が出てきます。

プロパティ表示方法によっては、説明が表示されない場合もある

ページ内ではプロパティ または セクションとして表示させた時に、データベースビューではテーブルビューの場合のみ、説明が表示されるようです。

ページ内/データベースビュー プロパティ表示方法 説明表示有無 画像
ページ内 プロパティとして表示
ページ内 セクションとして表示
ページ内 最小化 ---
データベースビュー テーブル
データベースビュー テーブル以外 ---

ページ上不要なプロパティは隠す

ページを開いているときに、「何を入力すればいいのか」「入力を意識しないで良いものはどれか」パッと見で分かるよう、プロパティとして表示させるものを対象に、表示方法と並び順を工夫してみました。

プロパティの性質 ページ上の並び順 プロパティの表示/非表示設定 プロパティの補足
必須入力項目 常に表示する
任意入力項目 未入力時は非表示にする 任意入力項目の最下部にあるプロパティの説明には、「この項目より上は必要な場合入力する」と設定
参照用項目 常に非表示にする ロールアップや数式で、主にビューでのソート時に利用するもの。ソートに利用しなくても、参照用項目はデータベースビューで確認することが多いので、ページ上では思い切って非表示にしても困らないことが多いです

設定名の通りではあるのですが、「常に表示する/常に非表示」にすると入力値に関わらず表示/非表示の指定をすることができ、「未入力時は非表示にする」は入力がある時だけ表示されるようになります。設定により非表示になっているプロパティは、「さらにn件のプロパティ」を押すことで表示されます(「n件のプロパティを非表示にする」を押すことで再度隠すことができます)。

このように設定したことで、

  1. ページ新規作成時やリファイメント途中のものは、必須項目にフォーカスして確認できる
  2. リファイメントを完了させ着手する前に、普段は隠しているプロパティを表示させて特定のプロパティ(「この項目より上は必要な場合入力する」と説明があるもの)まで上から順に確認することで、必要な項目を埋める

ことができるようになりました。

冒頭に挙げたプロダクトバックログデータベースでは、プロパティとして表示させているのが30個、内14個が「未入力時は非表示にする」または「常に非表示にする」設定なので、普段は16個のプロパティのみ表示されている状態です。

未入力項目アラートを数式プロパティで実現

プロダクトバックログは全員でページ内容を確認するタイミングがあるため、ここまでの工夫でかなり良くなりました。
ただ、スプリントバックログデータベースにあるページ、つまり個人の管理になりがちなページは、検査の機会がほぼありません。
ちゃんと入力されてなくても困らないけど、入力されてたら嬉しい。という温度感のプロパティに対して、未入力アラートをするための数式プロパティを設定してみました。

こんな感じ↓

ifs(
	empty(prop("タイプ")),"「タイプ」プロパティを入力してください!",
	and(
		prop("Status") == "Blocked",
		empty(prop("Blocked By")),empty(prop("メモ"))
	),
	"ステータスを「Blocked」にする場合、「Blocked By」にブロックされているタスクを入力するか、メモの記入をしてください!")

「未入力時は非表示にする」設定にしているので、アラートがある時だけ表示され気づくことができる仕組みです。

プロパティの断捨離

ここまで作業していると、登録されているプロパティ全体を理解できるようになっています。ここで気になるのが、使われていない・利用目的が分からない・目的が重複しているプロパティ達です。
誤操作によって追加されたものや、別のデータベースから移動してきた結果既存のプロパティがついてきてしまった(本当は不要なのに)など、理由は様々ですがいつの間にか不要なプロパティが生まれてしまっているようでした。

そこで、

  1. 消せそうなプロパティについて、チームに利用状況を聞いてみる
  2. チームで "いらないもの" と合意できたプロパティは、消したり他のプロパティに役割を移したりする

ことを少しずつ・ちまちまと続けた結果、プロダクトバックログでは7つほど消せました[2]

まとめ

  • プロパティを理解してもらう、理解にかかる労力を最小限にする
  • その時に必要な情報だけ目に入るようにする
  • プロパティ数自体を減らす

ことを意識して実施してみました。
小さな困りごとを解決したに過ぎないので、大きな効果はないですが、「分かりやすくなった!」とのお声をいただき、会議中の入力項目の確認も少々楽になりました。

これからも色んな工夫をしていきたいと思います!

脚注
  1. Web上の2.38リリース情報ページやその他の情報を探しても出てこないんですよね…私が探し当てられていないだけかもしれません ↩︎

  2. 消した結果が、冒頭で紹介した通りの32個です。断捨離するまで最大で40個近くあったということになります… ↩︎

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