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【2024年版】MIXI 新卒向け技術研修の資料・動画を公開しました!

2024/07/24に公開

こんにちは。開発本部 たんぽぽ室 DevRel グループの杉田です。
遅ればせながら、今年も新卒向け技術研修の資料と動画を公開しました。

MIXI の新卒向け技術研修は、一部の科目を除いて、実際の開発現場で活躍する MIXI のエンジニアが講師を務めており、現状に合わせて見直しも行われていますので、最新の情報で学習することができます。是非、自己学習や勉強会の教材として、スキルアップや成長支援にお役立てください。

<<おねがい>>
公開している資料や動画は、是非、勉強会や社内の研修などにご自由にお使いいただければと思いますが、以下のような場でのご利用はご遠慮ください。

  • 受講者から参加費や授業料など金銭を集めるような場での利用
    (会場費や飲食費など勉強会の運営に必要な実費を集める場合は問題ありません)
  • 出典を削除または改変しての利用

なお、資料や動画、リポジトリは非公開の科目もございます。予めご了承ください。

24新卒向け技術研修 スケジュール

最初に今年の技術研修のスケジュールをご紹介します。今年の技術研修は、CTO 吉野によるオリエンテーションから始まり、MIXI での開発現場で基本となる開発スキルの科目から、アプリケーション開発、クラウド研修、不具合対応、セキュリティ研修といった流れで構成しました。また、一部研修には、受講を希望する24新卒以外の社員も参加可能としました。

24新卒向け技術研修 科目一覧

以下、各科目ごとの簡単な概要と各資料と動画、リポジトリのリンクです。なお、動画は各資料のリンク(SpeakerDeck)からもご覧いただけます。
※講師の所属は研修実施当時の所属となります。

┃オリエンテーション

約1ヶ月に渡り実施される、技術研修のオリエンテーションとして、CTO 吉野より、なぜ技術研修を行うのか、何を期待しているのか、受講カリキュラムの紹介など、研修の趣旨を伝えてもらい、より高い研修効果や満足度を得られるようにしました。余った時間では、ざっくばらんな吉野への質問や雑談で盛り上がりました。

<講師・チューター>
CTO 吉野

┃マインドセット研修

前 CTO で現在は開発本部やセキュリティ室、デザイン本部を担当している取締役の村瀨より、これから MIXI でエンジニアとして働く上で必要となる、「考え方」や「モノの見方」、変化への対応、など、MIXI でエンジニアとして活躍してもらう上で持っていて欲しいマインドセットに関する研修を実施してもらいました。

<講師・チューター>
取締役 村瀨

┃Git 研修

MIXIの開発現場では GitHub が利用されています。開発チームやエンジニアが Git を如何に上手く使いこなせるかによって、開発スピードや品質はもちろん、事業にも影響してきます。また、有事の際には、他の開発タスクなどに影響を与えないように速やかに自分たちで解決する必要があります。そのためには、Git への深い理解も必要です。本研修では、Gitの基礎知識だけでなく、Gitの内部構造やチーム開発に必要なノウハウについて学んだり、応用力を鍛えるための「git challenge」という競技型のイベントを行ったりしました。

<公開資料>
Basic ▶ [資料] [動画]
Advanced ▶ [資料][動画]
<講師・チューター>
久田(Fansta開発グループ)、登内(開発本部 たんぽぽ室 AIモデリンググループ)、松原、飯島(モンスト開発部 モンストサーバ1、2グループ)

┃データベース研修

今回は、一般的なWEB/アプリ開発で必要となるデータベースの基礎知識を広範囲で習得する「DB基礎編」と、データ解析に必要な解析基盤(データウェアハウス)の基礎知識や分析向けSQLなどを学ぶ「分析向けSQL入門編」に分けて実施しました。DB基礎編では、データベースの基本知識から、データベースのセキュリティやデータガバナンスなどの実務レベルの内容も学び、最終的には、配属後、様々なデータベースシステムの中からそれぞれの業務に最適なDBを選択・利用できる状態になるまでを目指した内容となっています。また、分析向けSQL入門編では、分析向けSQLをマスターし、自力でデータ分析ができるようになることを目標としています。

<公開資料>
基礎編▶ [資料] [動画] [リポジトリ]
解析編▶ [資料] [動画] [リポジトリ]
<講師・チューター>
吉井(開発本部 CTO室 SREグループ)、渡辺、北島、吉村(デジタルエンターテインメントオペレーションズ本部 事業戦略部 解析グループ)

┃テスト・設計研修

MIXIでは、実際のサービスを開発していく上では、設計やコードの品質も重要な観点であるため、本研修では、TDDによるコーディングを通して、TDDそのものの価値や実践方法、また、開発時の設計思考やよりきれいなコードを書く力を鍛えることを目標としています。

<公開資料>
[資料] [動画]
<講師・チューター>
大倉(みてねプロダクト開発部)、加藤(Romi事業部)

┃コンテナ・K8s研修

昨今、社内外問わず多くの Web サービスはコンテナ化してデプロイされており、また、デプロイのみならず開発環境や CI/CD までもコンテナ化されているプロジェクトも少なくないため、本研修では、仮想化技術としてのコンテナのメリットとデメリットを理解し、実際にコンテナを利用した環境構築ができるようになるまでをハンズオン形式で習得することを目標としています。前半は、コンテナの基礎とハンズオン、後半は、K8s の基礎とハンズオンという構成になっています。

<公開資料>
前半資料▶ [資料]
後半資料▶ [資料]
動画▶ [動画]
<講師・チューター>
宗形(開発本部 CTO室 SREグループ)、浅野(モンスト開発部 モンストサーバー2グループ)

┃不具合調査研修

サービスを長く提供していると必ず、不具合というのは発生してしまうものです。また、その不具合は、自身が開発した箇所ではないことも多く、問題点の発見や修正方法の検討が難しい場合もあります。そういった発生した不具合の原因調査から修正まで、的確に、かつ、迅速に対応できるようにすることを目的とした研修です。

<講師・チューター>
蕪木(海外ベッティング事業部)、池田(開発本部 CTO室 SREグループ)

┃セキュリティ研修

今や情報セキュリティに関する知識や意識は、あらゆる職種において必要不可欠なものです。2日間に渡る本研修では、まず1日目には、サービスやシステムにおける情報セキュリティの基礎やセキュリティ対策を学び、後半のハンズオンでは実際にいくつかの脆弱性や環境の守り方を体感してもらうことで、配属後も受講者それぞれがセキュアな開発ができる状態にすることを目指しています。資料非公開の2日目には、脆弱性対策のコーディング演習を行い、コードレベルでのセキュリティ対策を学んでもらいました。

<公開資料>
[資料]
<講師・チューター>
小澤、崔、軽部(セキュリティ室)

┃インシデントハンドリング研修 ※全職種共通

MIXIでは提供している各サービス上でも様々な情報を保有し、また、企業としても重要な情報が社内に存在します。また、社会的にも企業における情報セキュリティインシデントへの対応は、近年ますます迅速な対応が求められています。本研修では、インシデントハンドリングの基本フローや適切な対応方法を知り、実際の現場でもいざというときに適切にインシデント対応ができるようにすることを目的としていました。なお、こちらはエンジニア以外の職種も含めた全職種共通科目となり、グループワークも行われました。

<講師・チューター>
室井、軽部(セキュリティ室)

┃iOS 研修

iOS/Android アプリはどんなサービスにもほぼ付随するものであり、専門外であってもいつでも取り組むことができるように、本研修では、iOS アプリの開発に使用されている Swift の基本から、非常にシンプルにアプリ UI を構築することができる SwiftUI、Swift Concurrency を使った WebAPI との通信処理など、iOS アプリの開発に必要な基本的なことをハンズオン形式で学びます。

<公開資料>
[資料] [動画] [リポジトリ]
<講師・チューター>
阿部、飯塚(みてねプロダクト開発部)

┃Android 研修

iOS 研修と同様、専門外であっても躊躇することなくいつでも Android アプリの開発に取り組むことができるように、Android アプリの基礎知識やデバッグの方法、アーキテクチャを理解したり、アプリ開発者視点での議論や提案が行えることを研修のゴールとしています。研修は、基礎編、UI編、応用編、番外編で構成されており、ハンズオンで実際に手を動かしながら、基本的な Android アプリの開発に必要な実装を体験できます。

<公開資料>
[資料] [動画] [リポジトリ]
<講師・チューター>
追田(開発本部 たんぽぽ室 たんぽぽグループ)、山田(みてねプロダクト開発部)

┃Flutter研修

マルチプラットフォーム開発が可能で、その手軽さからMIXIでも新規事業の開発などで採用されている Flutter。本研修では、Flutter を使ったアプリ開発の演習を通して、Flutter に慣れ親しみ、より理解を深めることを目標としています。

<講師・チューター>
久野(開発本部 たんぽぽ室 たんぽぽグループ)
<公開資料>
[資料] [動画] [リポジトリ]

┃WEB フロントエンド研修

MIXI では、新規事業の立ち上げ時には、何かしらの WEB ブラウザ用 UI が必要になることが多いですが、専門外のエンジニアが実装することもしばしばあります。また、サーバーサイドなどの開発業務では、 WEB フロントエンドとの連携が発生することもあります。本研修では、一般的な WEB フロントエンド開発に必要となる、宣言的 UI や 仮想 DOM による SPA の動作原理と状態管理手法などを学び、受講者全員が専門領域でなくてもいつでも WEB フロントエンドの開発に手出しができるようにすることを目指しています。

<講師・チューター>
吉村(開発本部 CTO室 SREグループ)

┃AI 研修

誰でも手が届きやすくなり、様々なサービスやプロダクト、業務で急速に活用されるようになった AI・機械学習。本研修では、受講者が配属されるどこの開発チームでも、気軽にAI・機械学習を活用できる状態になってもらうことを目標とした研修です。機械学習とは何か?機械学習で何ができるのか?といった基本的な知識から、ハンズオンを通した具体的な実装体験まで含まれます。なお、今回は、モンストの題材を使用し、LLMで文章を検索するハンズオンも実施しました。

<公開資料>
[資料] [リポジトリ]
<講師・チューター>
渡辺、宮脇(開発本部 たんぽぽ室 AIモデリンググループ)

┃データ活用研修

ヒト・モノ・カネに次ぐ第四の経営資産としてその重要性が高まっている企業や事業におけるデータ。前半のデータマネジメント編では、データマネジメントの活動とその必要性を理解し、サービス開発においてエンジニアが留意すべき、ビジネスへの有効な結果を生み出すための良質なデータとは何か、実装の勘所などを知り、実際の業務でデータマネジメントを自らが率先して実践してもらえるようにすることを目標としています。後半のデータ可視化編では、データから重要な情報を見つけ出し、組織内で効果的に共有できるようにするために、可視化のテクニックを学びます。

<公開資料>
前半 データマネジメント編▶ [資料]
後半 データ可視化編▶ [資料]
<講師・チューター>
角田、柏(開発本部 CTO室 データグループ)

┃モノづくり研修(職種合同)

MIXIのモノづくりで大切な要素のひとつであるUXをテーマに、デザイナー職とエンジニア職が一緒になってグループワークを行い、ユーザーにより良い体験を届けるための技術やチームワークにおける心構えなどを学ぶ、職種合同研修です。今年のモノづくり研修については、こちらの MIXI DESIGN note に紹介されていますので、是非、ご覧ください。
モノづくりは面白い!MIXI新卒エンジニア職とデザイン職は合同研修で何を学んだか?
https://note.com/mixi_design/n/n9500dc0fe609
<講師・チューター>
喜多、本間(minimo事業部)、富田(デザイン本部)

┃クラウド研修

MIXIではほとんどのサービスがクラウド上に構築されています(もちろんオンプレもあります)。今回はAWS様に研修をご担当いただき、基本的なアーキテクチャについてや、MIXIでよく使用されているサービスを重点的に、座学とハンズオンを実施いただきました。また、最終日には、AWS Jamを実施いただき、優勝チームにはノベルティをプレゼントいただきました。

<講師・チューター>
AWS Japan 様、小池(開発本部 CTO室)

┃お楽しみコンテンツ

今回、研修の空いた時間には、お楽しみコンテンツとして、「エンジニアのためのアウトプット筋トレ 〜 発信力をつけて豊かなエンジニアライフを 〜」と題して、情報発信に関するワークショップを行いました。情報発信する際に気をつけるべきことや便利なツール類の紹介などをした後、テーマは自由で実際にプレゼンテーションを作ってもらい、発表してもらいました。皆さん、それぞれ、濃いテーマで、聞く側も熱心に耳を傾けていました。中でも「正しいスクワットのやり方」についての発表では、全員が立ち上がって実践してみるなど、プレゼンテーションを通じたコミュニケーションの場にもなっていました。

おわりに

MIXIの技術研修は、全体を見渡すと広範囲に及んでいて、「これ、全部受けるの?」と思われるかもしれません。実際、新卒エンジニア社員には、全ての科目を同じように受けていただいています。実は私も、頭ではわかっているけれど、それ、ほんとに必要なの?と思っていた一人です。例えば、機械学習のエンジニアがまったく馴染のないアプリ開発の研修を受けたところで、そのスキルがいつ活かされるのだろうか?新規事業にアサインされたとき?キャリアチェンジのタイミング?何年後の話・・・?

しかし、研修初日のオリエンテーションで、CTOの吉野がそのモヤモヤを吹き飛ばしてくれました。

「誰でも一番になるために、領域を絞らず、基礎を揃える研修」

最近、求められる人材として取り上げられる「T型人材」。吉野の考える大半の人のT字は、実際のところはきれいな直線のT字ではなく、得意なことひとつに加えて、その他にもいくつかのちょっと得意なことがあるすこし歪なT字であるといいます。ひとつのことで一番になるのは、すごく難しいことだけど、いくつかの得意なことの組み合わせであれば、誰でも一番になるチャンスは広がるし、自分のありたい姿に進むことができると話してくれました。

現場に配属になる前の、このタイミングだからこそ、強制的に色々なことを学べるチャンスである新卒研修。T字の横軸の基礎を一定のラインで揃えていくことで、一番になれる確率をあげ、さらに学ぶ力や理解力の下地を作る機会としても活用して欲しいと伝えました。

今回の研修では特に、会話の多いインタラクティブな研修になっていたように思います。講師たちの意向で、オフラインで実施した科目も多く、活発な質疑応答はもちろんですが、受講生同士のあーでもないこーでもないという会話から、得意分野である受講生が他の受講生に教えるということもたびたび見られました。

また、既存社員も多く参加したクラウドの研修では、講義の中の話の流れで、MIXIのデータセンターの話になり、配属後の6月に、新卒メンバーと一部エンジニア希望者で、モンストやその他の事業のサーバーなどが置かれているデータセンター見学に行ってきました。クラウドの利用が一般的となってきている今、ITエンジニアにとって、物理的なサーバやネットワークを目にするのは、一部を除き、希少になってきているのではないかと思います。クラウド上でシステムを構築する際も、実物を見ていると理解度も変わってくるかと思います。MIXIもほとんどのシステムがクラウドを活用していますが、一部はオンプレを利用しています。オンプレだから実現できることもあり、適材適所で活用しています。既存社員によっておすすめされたことがきっかけで実現したデータセンター見学ですが、しっかりとした形のT型人材を形成する上でも、貴重な機会となったのではないかと思います。

長くなってしまいましたが、是非、公開されている研修資料や動画、リポジトリをご自身のキャリアアップや社員の育成にご活用いただければ幸いです。

謝辞

本研修は、MIXIの現場で活躍するエンジニアたちによって、作成・実施されています。講師・チューターを努めてくれた皆さん、レビューや相談にのってくれた皆さん、また、忙しい業務の中、講師・チューターへの協力を快諾してくださったマネージャーやチームの皆さん、本当にありがとうございました。

お知らせ

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