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インターフェースデザインの心理学第2版読書メモ
インタフェースデザインの心理学 第2版 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針を半分くらい読み進めたので特によかった箇所を今後アプリを作る際に思い出せるようにメモしていきます。
016 文字の大きさは理解度を左右する
- 若者でも文字が小さいと読みにくいと感じる人は多い
- フォントサイズが同じでもx-heightによって大きく見えたり小さく見えたりする
017 画面上のものは紙に書かれたものより読みにくい
- スマホの画面で文字を読むことは紙に印刷された文字を読むことと同じではない
- コンピュータ画面で文字を読む場合、画面が光を発しているため紙で読むより目が疲れる
- 十分な大きさのフォントを使う、文字と背景に十分なコントラストをつける、文章を短く切るなどで改善できる
- 白地に黒文字が最も読みやすいとされている
024 記憶は思い出すたびに再構築される
- 後になって起こった出来事が前の出来事を書き換えることがある
- 例:昔仲が良かった従兄弟と喧嘩した→喧嘩したことでその従兄弟の記憶が冷淡な人物として記憶に残ってしまった→実際の従兄弟はそうではない
- ユーザーインタビューの際過去の行動についての自己申告をあまり信用すべきでない
- 思い出しながら言ったことは割りひいて聞くべき
- ユーザーに何をしたか尋ねるより何をしているか観察する方が良い
025 忘れるのは良いこと
- ユーザーが情報を覚えていると思わないこと
- 必要な情報はその場で提供するか簡単に見つけられる方法を提示してあげる
- 例:ドロップダウンで選択肢を与える
027 情報は少ないほどきちんと処理される
- 段階的開示
- 必要な情報を必要なだけ表示すること
- クリック数は増えてもいい
- 一度に全部の情報を表示すると圧倒されてしまうため、必要な情報に辿り着くためにクリック数が増えることは問題ではない
- クリック数を増やすかユーザーに考えさせるかで迷った場合クリック数を増やす方が良い
028 心的な処理には難しいものと優しいものがある
- 以下は上から順に心的資源の消耗が多い
- 考えたり思い出したりする(認知)
- 画面上のものを見たり探したりする(視覚)
- ボタンクリックやマウスを動かす動作(運動)
- クリック数を10回増やす代わりにユーザーが思考しなくて良くなる場合はそうした方がいい
036 時間は相対的である
- メンタルな処理の量が多いほど時間がかかったと感じる
- どれほどの時間がかかるかあらかじめ予測できるとフラストレーションが軽減できる
- 例:ローディングに3分の待ち時間がある時、プログレスバーの有無でユーザーが感じるフラストレーションが変化する。プログレスバーがあることであとどれくらい待ち時間があるかがわかるのでフラストレーションを軽減できる
037 自分の信念に合わない情報は排除してしまう傾向にある
- 確証バイアス
- 認知的な思い込みの一種で、自分の意見や新年にそぐわない情報を軽視したり無視する傾向
- どう従来のサービスよりも新しいサービスの方が優れているかをユーザーに理解してもらいたいとき
- 従来のサービスを褒めつつ、新しいサービスではさらに良い体験ができることを説明する(相手が同意してくれるところから始める)
- トライアルを試してもらうことも有効
注意力の持続時間は約10分
- Web上でチュートリアルなどの動画コンテンツを提供する場合7~10分以内が望ましい
050 人は目標に近づくほどやる気が出る
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コーヒーショップでポイントカードをもらいました。コーヒー一杯飲むたびにスタンプをひとつもらえ、カードがスタンプでいっぱいになるとコーヒーが一杯無料でもらえます。
- カードA:欄が10あり最初にカードをもらった時スタンプはひとつも押されていない
- カードB:欄が12あり最初にカードをもらった時スタンプが2個押してある
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上のどちらもスタンプは10個もらわないといけないが、Bのカードをもらった人の方がスタンプを集めるのが早かった
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前進の幻想を与えるだけでも目標達成への動機づけが得られる(カードBの例)
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目標に近づけば近づくほどやる気が出る
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ポイントを貯め始めるとそれを楽しむようになりますが、目標達成後にやる気が急に落ち込む危険性が最も高くなるため報酬を与えたあとに追加の働きかけをするのが良い
057 人は本来怠惰な生き物である
- 人は最良のものよりも大体満足のいくものを選択する
- ほとんどのユーザーはいくつものWebサイトにアクセスし、コンテンツを斜め読みする。
- 隅々まで読んでもらうようにデザインするよりざっと見てなんか良さそう、と思ってもらえるようなデザインの方が良い
- ページの第一印象で使いやすさの印象を左右する。十分な余白と大きい文字がランディングページにあれば使いやすいウェブサイトだと思ってもらえる