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【AWS認定(SAP-C02)ノート】ワークロードの移行とアプローチ

2023/08/16に公開

はじめに

本記事は、AWS Certified Solutions Architect - Professional の下記の分野とタスクステートメントに関連するAWSサービスの特徴やポイントのまとめです

  • 第 4 分野: ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速
    • タスクステートメント 1: 移行が可能な既存のワークロードとプロセスを選択する。
    • タスクステートメント 2: 既存ワークロードの最適な移行アプローチを決定する。

7つのR

アプリケーションをクラウドに移行するための 7 つの一般的な移行戦略

リファクタリング(Refactor)

クラウドネイティブ特徴を最大限に活用して、俊敏性、パフォーマンス、スケーラビリティを向上させ、アプリケーションを移動させ、アーキテクチャを変更する

例)オンプレミスの Oracle データベースを Amazon Aurora PostgreSQL 互換エディションに移行

リプラットフォーム (Replatform)

アプリケーションをクラウドに移行し、クラウド機能を活用するための最適化レベルを導入する

例)お客様のオンプレミスの Oracle データベースを AWS クラウドの Oracle 用のAmazon RDSに移行

再購入 (Repurchase)

通常、従来のライセンスから SaaS モデルに移行して、別の製品に切り替える

例)顧客関係管理 (CRM) システムを Salesforce.com に移行

リホスト (Rehost)

クラウド機能を活用するための変更を加えずに、アプリケーションをクラウドに移行する

例)オンプレミスの Oracle データベースを AWS クラウドの EC2 インスタンス上の Oracle に移行

再配置 (Relocate)

新しいハードウェアの購入、アプリケーションの書き換え、お客様の既存のオペレーションの変更を行うことなく、インフラストラクチャをクラウドに移行できる

この移行シナリオは AWS の VMware Cloud に固有のもので、お客様のオンプレミス環境と、および AWS の間の仮想マシン (VM) 互換性とワークロードの移植性をサポートする

インフラストラクチャを AWS の VMware Cloud に移行するときに、お客様のオンプレミスのデータセンターから VMware Cloud Foundation テクノロジーを使用できる

例)AWS の Oracle データベースをホストしているハイパーバイザーを VMware Cloud 上に再配置

保持 (Retain)

アプリケーションをお客様のソース環境で保持する

使用停止(Retire)

お客様のソース環境で不要になったアプリケーションを停止または削除する

移行評価支援サービス

AWS Cloud Adoption Readiness Tool (CART)

6つのパースペクティブについての質問に答えることで、クラウド移行の準備状況に関する大まかな推奨事項のレポートが生成される

AWS Application Discovery Service

オンプレミスサーバーとデータベースに関する設定情報(IPアドレス、ホスト名、ストレージ容量など)や、パフォーマンス情報(CPU、メモリ、ディスクI/O、ネットワークなど)を収集することで、AWSクラウドへの移行計画をサポートするサービス

オンプレミスサーバーを検出してそれらに関するデータを収集する方法

  • エージェント(Agent)型:WindowsやLinuxにインストールできる
  • エージェントレスコネクタ(Agentless Connector)型:VMWare向け

  1. AWS Migration Hubに統合されて、収集した情報はAWS Migration Hubで確認でき、そのまま移行管理にも使用
  2. (オプション) 収集した情報をKinesis Data FirehoseからS3へ送信
  3. (オプション) AthenaでSQL分析

データ、アプリケーション移行のサービス

AWS Snowファミリー

データセンターの設置が困難な厳しい環境や、一貫したネットワーク接続が利用できない場所でオペレーションを実行する必要があるお客様を支援するサービス

  • 物理的に隔離された場所からのデータ転送可能
  • データ転送にはおよそ1週間程度の期間が必要
  • S3へのデータインポート、S3からのデータエクスポート、転送を目的としないデバイスの使用も可能

AWS Snowball

  • マネジメントコンソールなどでジョブを作成することで、指定した住所にSnowball Edgeが届く
  • Snowball Edgeのネットワークインターフェイスに、ローカルエリアネットワークを接続してデータをコピーする
  • データはKMSのキーを使って暗号化され保存される (キーはデバイスに保存されない)
  • AWS SNSにより、ステータス変更の通知を行う

特徴の比較マトリクス

AWS SNOWBALL EDGE STORAGE OPTIMIZED(ストレージ最適化) AWS SNOWBALL EDGE COMPUTE OPTIMIZED(コンピューティング最適化) AWS SNOWMOBILE
HDD ストレージ 100 TB (80 TB 使用可能) 42 TB (39.5 TB 使用可能) 100 PB
vCPU 40 52
特徴 データ加工などの処理を必要としない転送向け - EC2インスタンスをホストして、データ加工処理が可能
- ジョブを作成する際にAMIを選択
長さ 14 m の丈夫な輸送コンテナで移動

AWS DataSync

オンプレミスなどのデータをS3、EFS、FSxへ安全かつ高速に転送するサービス

DataSyncエージェント

  • スケジュールによりデータ転送を定期実行できる
  • 転送中のデータを暗号化し、整合性チェックを実行する
  • オンプレミスで実行する場合:専用の仮想マシンがマネジメントコンソールからダウンロードできる

発信元

  • NFS
  • SMBプロトコル
  • HDFS
  • AWSサービス (S3、EFS、FSxなど)

DataSyncエージェントとDataSyncサービスの通信

  • デフォルトではインターネットを介した通信
  • VPCエンドポイントを使用して、VPN接続やDirect Connectでの接続も可能

オンプレミスストレージとAWSストレージ間の転送

AWSストレージサービス間の転送

AWS Application Migration Service (AWS MGN)

オンプレミスのサーバーをAWSへ移行するサービス

ソースサーバーから継続移行

対象:物理サーバー、仮想サーバー

  1. ソースサーバーに、AWS Replication Agentをインストールして移行を開始
  2. Replication AgentがEC2で起動されたReplication Serverへデータを送信 (データの同期は継続的に行われるので、ソースサーバーを停止することなく開始)
  3. データの同期が完了時、Replication ServerにアタッチされたEBSボリュームを元にAMIが作成される
  4. AMIから起動テンプレートによってEC2インスタンスを起動

料金

移行したいソースサーバー 1 台につき、AWS Application Migration Serviceを 2,160時間 (連続して使用した場合は 90日) の無料期間で利用できる

AWS Database Migration Service (AWS DMS)

リレーショナルデータベース、データウェアハウス、NoSQL データベース、およびその他のタイプのデータストアを移行できるようにするクラウドサービス

  • オンプレミス → AWS、AWS → オンプレミスの移行をサポート
  • 「1回だけの実行」や「継続的な差分移行」が可能で、継続的な差分移行では、ソースDBの変更をキャプチャ(CDC、変更データキャプチャ)する

DMSの設定

  • レプリケーションインスタンスタイプを選択
  • ソースDBとターゲットDBを選択
  • 移行タイプを選択
    • 既存データ移行
    • 既存データを移行して、継続的な変更をレプリケート
      • まず既存のデータを移行し、次にソースDBへの変更に応じてCDC(変更データキャプチャ)が継続的な差分をターゲットDBに移行する
      • CDCプロセス
        • Oracle:サプリメンタルロギングの追加
        • MySQL:行レベルのバイナリログ(binログ)が必要
    • データ変更のみのレプリケーション

移行のモニタリング

  • テーブル統計情報:テーブルごとのステータスや行数を確認
  • イベント:SNSで通知可能
  • CloudWatch:レプリケーションインスタンスのメトリクスをモニタリングできる

DMSスキーマ変換

DMS Schema ConversionとAWS Schema Conversion Tool (AWS SCT) によって、「Oracle、Microsoft SQL Sever」のソースからターゲットの「MySQL、PostgreSQL」へのスキーマ変換する

AWS Snowball Edgeを使用した大規模データストアの移行

データ移行プロセス

  1. AWS Schema Conversion Tool (AWS SCT) を使用して、データをソースDBからEdgeデバイスへ抽出

    ソースDB:Oracle、Microsoft SQL Server、ASE SAP Sybase、MySQL、PostgreSQL、DB2 LUW

  2. エッジデバイスは送付するか、または AWS にデバイスを返送

  3. AWS が商品を受け取ると、エッジデバイスは自動的にデータをS3バケットにロードする

  4. AWS DMSはファイルを受け取り、データをターゲットデータストアに移行

    変更データキャプチャ (CDC) を使用している場合、これらの更新は Amazon S3バケットに書き込まれてからターゲット データストアに適用される

対象のソースDB (Greenplumデータベース、Netezza、Teradata、Vertica) によっては、SCTデータ抽出エージェントを使用するケースもまる

Discussion