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FlutterKaigi 2024 レポート

2024/12/02に公開

はじめに

こんにちは!
株式会社ミラボでモバイルアプリ開発をしている西島です。
2024年11月21日(木)、22(金)に開催されたFlutterKaigi 2024に現地参加してきました。

FlutterKaigi

  • Flutter/Dartをメインに扱う日本の技術カンファレンス
  • Flutterエンジニアの有志による実行委員会により、Flutter/Dartの知見や情報の共有、コミュニケーションを目的に開催

参加の目的

担当するプロダクトでFlutterを使用してモバイルアプリを開発しているので、

  • 新たな発見や学びを得る
  • 刺激を受ける
    という目的を持って参加してきました。

視聴したセッションの所感

視聴したセッションはどれも素晴らしいものでしたが、個人的に特に印象に残ったセッションをピックアップして所感を記載します。

各セッションの内容について

  • YouTubeのFlutterKaigiチャンネルに当日の配信動画が残っていますので、そちらで視聴可能です!
    • セッション一覧と動画のコメント欄のタイムスタンプを頼りに興味のあるセッションを視聴できます。
  • 本記事執筆現在は配信動画そのもののみが視聴可能ですが、後日セッションごとに分割・編集されたものがアップされると思います。

DAY1

キャンセルします!処理を

Flutter(Dart)の層だけで協調的なキャンセルを実現することも決して不可能ではないかと思いますが、Method Channelの仕組みでSwiftのTaskやKotlinのJobの仕組みを扱えることでシンプルな実装で安全なキャンセル処理ができそうというのと、同様の手法で実装が有効に働く可能性のあるケースは他にもありそうで、選択肢のひとつとして頭の片隅に置いておくべきと感じました。

Flutterアプリで可用性を向上させたFeatureFlagの運用戦略とその方法

自分が担当するアプリでも、FeatureFlagによる機能開発・リリースのコントロールを行っています。WINTICKETとはアプリや開発チームの規模感、開発運用が大きく異なることから、FeatureFlagの重要性はさほど高くはないのですが、FeatureFlagに関する実装や運用を見直すことによる機動力アップも見込めることから、再検討の必要性を感じました。
また、Firebase Remote Configによるリリースを伴わないFeatureFlag切り替えに関しても、有用な仕組みであるため、導入を前提に調査・検討したいと思います。

Shorebirdを活用したFlutterアプリの即時アップデート:Code Pushの実践と可能性

アプリの審査において、最近はレビューの内容や質にバラつきが見られ、不当な指摘内容によりリリースが阻害されるような事例が散見されるようになりました。
禁則や制限事項、限界はあるものの、アプリストアを通さずにアプリのアップデートできるため、バグフィックスや軽微な調整に関しては有効に働くかと思います。
ただ、コストがそれに見合うかどうかというのは要検討ですね。。。

DAY2

Flutterアプリにおけるユーザー体験の可視化と計測基盤構築

アプリの成り立ちや規模感、運用が異なるため、セッションにあったような全てを実現するのはオーバースペックではあるのですが、アプリでのキャンセルや中断率だったり、一連のフロー内の付加情報を含めるなど、部分的にでも導入することでアプリだけでなく、サービス全体としてユーザー体験の向上や不具合対応時間の改善等に寄与することができそうなので、少し踏み込んで計測の導入を検討したいと思いました。

知識のインプットとして『オブザーバビリティ・エンジニアリング』の輪読会

というのが非常に良いなと感じたので、社内やチーム内で同じようなことができたらなと思っています。

体験!マクロ時代のFlutterアプリ開発

題材として取り上げられたSharedPreferencesのKeyについては、まさに「独自の小難しい工夫」が必要なところです。
Key間違いを防ぐために定数化したりenumを使ったり、何かしらの実装上の工夫を強いられているのが実情だったりしますが、これをマクロで解決するアプローチが提示されました。
なるほどマクロがあることによる恩恵はたくさんありそうです。
ただ、この手のものは得てして使いすぎによる副作用のようなものもあるので、「用法・用量を守って正しく使いましょう!」といったところでしょうか。
残念なことにFlutterのstableにはまだ入っていませんが、stableに入ってこれば強力な手段となることは確かですね。
ちなみに、Flutter master channelではマクロを使うことができるので、時間がある時にやってみようと思います!

おわりに

FlutterKaigi 2024、非常に学びと刺激に溢れていました。
登壇者・運営・スポンサーの皆様、本当にありがとうございました!
FlutterKaigi 2025にも期待しています!

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