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[Cisco]ルーティングについて!#1(スタティックルーティング)

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スタティックルーティングを自分なりに解説

自分なりにスタティックルーティングを解説します~

スタティックルーティングとは?

特徴 説明
設定方法 管理者が手動でルート情報を入力
経路選択 自動ではなく、設定されたルートのみ使用
利用ケース 小規模ネットワークや特定経路のみを通したい場合

メリット

  • ルータのCPUにかかる負荷はダイナミックルーティングに比べると小さい。
  • また、ルータ間でルートの情報を交換する必要がないため、帯域にかかる負荷も小さくなる

デメリット

  • 自動でルートの切り替えを行うことができないため、障害が発生したとしてもそのまま転送してしまうことがあります

スタティックルートの設定

  • グローバルコンフィギュレーションモードで次のip routeコマンドを実行します。
(config)#ip route <宛先ネットワーク> <サブネットマスク><ネクストホップ | 出力インターフェイス> [<アドミニストレーティブディスタンス値>]
  1. <宛先ネットワーク>と<サブネットマスク>で宛先となるネットワークを指定
  2. <ネクストホップ>は、その宛先ネットワークに向かうためのネクストホップのIPアドレスを指定

例(構成:PC1ーRT1ーRT2ーPC2)

IPアドレス

PC1 :f0 192.168.1.1 255.255.255.0 (GW:192.168.1.254)
RT1 :f0/0 192.168.1.254 255.255.255.0
     f0/1 10.0.0.1 255.255.255.252
RT2 :f0/0 10.0.0.1 255.255.255.252
     f0/1 192.168.2.254 255.255.255.0
PC2 :f0 192.168.2.1 255.255.255.0 (GW:192.168.2.254)

IPアドレスは振り分けたものとして...

スタティックルートの設定

RT1 にスタティックルートを設定(PC2側のネットワーク宛)

RT1(config)# ip route 192.168.2.0 255.255.255.0 10.0.0.2
  • 192.168.2.0/24(PC2が存在するネットワーク)へ到達するために、
  • RT1 から見て、ネクストホップである RT2 のインターフェイス(10.0.0.2)を指定。

RT2 にスタティックルートを設定(PC1側のネットワーク宛)

RT2(config)# ip route 192.168.1.0 255.255.255.0 10.0.0.1
  • 192.168.1.0/24(PC1が存在するネットワーク)へ到達するために、
  • RT2 から見て、ネクストホップである RT1 のインターフェイス(10.0.0.1)を指定。
    設定が終わったら...

動作確認!

①各PCからデフォルトゲートウェイの設定確認

  • PC1 のデフォルトゲートウェイ:192.168.1.254(RT1)
  • PC2 のデフォルトゲートウェイ:192.168.2.254(RT2)

②Pingによる疎通確認

  • PC1 から PC2 へ Ping を実行
PC1> ping 192.168.2.1
  • 成功すれば、スタティックルートが正しく機能していることを確認できる

うまくいかなかったら(トラブルシューティング)

  • IPアドレスやサブネットマスクの設定ミスがないか?
  • スタティックルートのネクストホップは正しいか?
  • インターフェイスが有効(no shutdown)か?
  • PCのデフォルトゲートウェイがルータのIPになっているか?
    この上記を一旦確認してみる!

まとめ

スタティックルーティングは構成がシンプルで、ルータの負荷も少ないため小規模なネットワークでは有効です。ただし、障害時の自動切り替えがないため、大規模ネットワークには向きません。
ネットワーク構成が安定していて変更が少ない環境で、シンプルな経路制御をしたい場合に非常に有効です。

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