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大きなデータをアップロードする時、何を考えたらいい?学習しながら理解したことをまとめてみる

2024/12/10に公開

最近、仕事で数GBを超えるファイルをアップロードする必要が出てきました。通常のファイルアップロードなら簡単にできるけれど、「こんな大きなデータってどうやって送るの?」と疑問に思ったのがきっかけです。最初はHTTPでポンと送ればいいかな?なんて軽く考えていたのですが、調べていくと「大きなデータ」にはそれなりの考慮が必要だと理解しました。

今回は、私が学んだ「大きなデータのアップロード方法」について、知識を整理しつつブログにまとめてみます。専門用語も出てきますが、できるだけ丁寧に解説するので、興味がある方は一緒に学んでいきましょう!


1. HTTPで大きなデータを送るのは難しい?

「ファイルをアップロードする」と聞くと、多くの人がHTTP(HyperText Transfer Protocol)を思い浮かべるかもしれません。Webブラウザでよく使うリクエストですね。例えば、画像やCSVファイルをフォームからアップロードする、あの操作です。

でも、数GBを超えるデータをHTTPで送ると、どうなるのでしょう?

問題点 詳細
タイムアウト アップロードに時間がかかりすぎると、途中でタイムアウトしてしまう。
メモリの限界 サーバーやクライアントが大きなデータを一度に扱うため、メモリ不足になる。
エラー時の再送の非効率 失敗した場合、最初から全データを再送する必要がある。

これらの理由から、「大きなデータをHTTPで送るのはあまり現実的ではない」と理解しました。


2. そこで登場する「マルチパートアップロード」

「じゃあ、大きなデータはどうやって送ればいいの?」という疑問に答えてくれたのがマルチパートアップロードです。

マルチパートアップロードとは?

マルチパートアップロードは、ファイルを複数の小さなチャンク(塊)に分割してアップロードする方法です。例えば、1GBのファイルを10MBずつに分割し、順番に送るイメージです。

メリットとデメリット

メリット デメリット
エラーに強い サーバー側で結合処理が必要
メモリ効率が良い 実装が複雑になる
進捗管理がしやすい

3. クライアントライブラリでマルチパートアップロードを簡単に!

「マルチパートアップロードって、自分で全部実装しないといけないの?」と思ったのですが、安心してください。ほとんどのクラウドストレージやライブラリが、マルチパートアップロードをサポートしています。

AWS S3の場合

Amazon S3では、公式のSDKがマルチパートアップロードをサポートしています。例えば、Node.jsでAWS SDKを使えば、次のように簡単にアップロードできます。

const AWS = require('aws-sdk');
const fs = require('fs');
const s3 = new AWS.S3();

async function uploadFile(filePath, bucketName, key) {
    const fileStream = fs.createReadStream(filePath);
    const params = { Bucket: bucketName, Key: key, Body: fileStream };
    const response = await s3.upload(params).promise();
    console.log('Upload Complete', response);
}

uploadFile('path/to/largefile.csv', 'your-bucket-name', 'uploadedfile.csv');

Google Cloud Storageの場合

Google Cloud Storageも同様に、公式SDKで簡単にマルチパートアップロードができます。


4. HTTP以外の方法も検討しよう!

「そもそもHTTPにこだわる必要があるの?」という疑問も湧いてきます。調べてみると、大容量データ転送にはHTTP以外にもいろいろな方法があることがわかりました。

SFTP(Secure File Transfer Protocol)

SFTPは、SSHを使った安全なファイル転送プロトコルです。プログラムからも簡単に使えます。

PythonでのSFTP送信例

import paramiko

def upload_file_via_sftp(host, port, username, password, local_file, remote_path):
    transport = paramiko.Transport((host, port))
    transport.connect(username=username, password=password)
    sftp = paramiko.SFTPClient.from_transport(transport)
    sftp.put(local_file, remote_path)
    sftp.close()
    transport.close()

その他の方法

方法 特徴
FTP/SFTP 安全なサーバー間のファイル転送。
Rsync 差分転送が可能。バックアップや同期に適している。
Aspera 高速データ転送に特化した有料サービス。
オフライン転送 AWS SnowballやGoogle Transfer Appliance。

5. 大きなデータ転送の選択肢を理解しよう

ここまで学んで感じたのは、「状況に応じて最適な方法を選ぶことが大事」だということです。

シチュエーション別選択肢

データサイズ 推奨方法
数GB程度 HTTPのマルチパートアップロード
数十GB以上 SFTP、Rsync、Aspera
数TBを超える場合 AWS Snowball、オフライン転送

まとめ:大きなデータの転送、状況に合わせてベストな方法を選ぼう!

最初は「HTTPで簡単に送れるだろう」と思っていた大きなデータの転送。でも実際には、マルチパートアップロードやSFTP、さらには物理デバイスを使ったオフライン転送まで、さまざまな方法があることを学びました。

まだまだ勉強中ですが、知識を整理することで「どの方法が今の自分の状況に合っているか?」が少しずつわかるようになってきました。この記事が、同じように悩んでいる方の助けになれば嬉しいです。

大容量データの転送で「うまくいかない!」と感じたら、ぜひ今回紹介した方法を試してみてください。一緒に学んで、もっと効率的な転送方法を見つけていきましょう!

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