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名前でアクセスできるのってすごくない?DNSの仕組みとその背景をわかりやすく解説してみた

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最近、サーバーやネットワークについて学んでいる中で、よく耳にする「DNS」という言葉。でも正直、「DNSってなんだろう?」「どうして必要なの?」という疑問が頭から離れませんでした。
インターネットが当たり前に使える今だからこそ、改めてその仕組みを理解したい!と思い、DNSについて調べてみました。

この記事では、私が学んだDNSの仕組み、名前の由来、そしてDNSがなかったらどうなってしまうのかについて、みなさんと一緒に学んでいきたいと思います。


1. そもそもDNSとは?

DNS(Domain Name System) は、ドメイン名IPアドレスを結びつけるシステムです。

例えば、Webブラウザに「www.google.com」と入力すると、実際には「142.250.64.4」という数字のIPアドレスに変換されます。この変換作業を行うのがDNSです。

ドメイン名とIPアドレスの関係

要素 説明
ドメイン名 覚えやすい名前 www.example.com
IPアドレス サーバーの場所を示す数字の住所 93.184.216.34

人間は「www.google.com」のような名前が覚えやすいですが、コンピュータは「142.250.64.4」のような数字で通信します。DNSはこの2つを橋渡しする役割を担っています。


2. DNSが生まれた背景:昔のインターネットはどうだった?

1960年代:ARPANETの時代

1960年代、アメリカでARPANETというネットワークが開発されました。ARPANETは、初期のインターネットの前身です。当時、コンピュータ同士の通信には「ホスト名」と「IPアドレス」の対応表を使っていました。

HOSTS.TXTという手動管理

当時は「HOSTS.TXT」というテキストファイルに、全てのホスト名とIPアドレスの対応を記録していました。

192.168.1.1 hostA 192.168.1.2 hostB

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問題が発生!

  1. ファイルが大きすぎる
    コンピュータが増えすぎて、対応表が膨大になった。

  2. 更新が大変
    新しいコンピュータが追加されるたびに、全てのコンピュータにファイルを配布し直す必要があった。

1983年:DNSの誕生

こうした問題を解決するため、1983年にポール・モカペトリスが考案したのが「DNS(Domain Name System)」です。DNSは、名前解決を分散型で行う仕組みで、インターネットの成長に対応できる画期的なシステムでした。


3. DNSの仕組み:どうやってドメイン名を変換しているの?

DNSは、いくつかのサーバーが連携してドメイン名をIPアドレスに変換します。これを**「名前解決」**と呼びます。

DNSの主なサーバー

サーバーの種類 役割
ルートDNSサーバー トップレベルドメイン(TLD)の場所を教える。
TLDサーバー .com.jpなど、特定のTLDのドメイン情報を管理。
権威DNSサーバー 最終的にドメイン名とIPアドレスの対応を教える。
キャッシュDNSサーバー 過去に検索した結果を一時的に保存し、効率的に名前解決を行う。

4. DNSレコードって何?名前の由来も解説!

DNSには「レコード」と呼ばれる設定があり、ドメイン名に関連する情報を管理しています。

主なDNSレコードの種類

レコード名 名前の由来 役割
Aレコード Addressの頭文字 IPv4アドレスを指定 example.com → 93.184.216.34
AAAAレコード Aが4つ(IPv6対応) IPv6アドレスを指定 example.com → 2606:2800:220:1:248:1893:25c8:1946
CNAMEレコード Canonical Name(正規名) エイリアス(別名)を指定 www.example.com → example.com
MXレコード Mail Exchange(メール交換) メールサーバーを指定 example.com → mail.example.com

5. DNSがなかったらどうなるの?

もしDNSが存在しなかったら、インターネットはどうなってしまうのでしょうか?

  1. IPアドレスを覚えないといけない
    www.google.com」の代わりに「142.250.64.4」のような数字を覚える必要があります。

  2. Webサービスが使えない
    サイトにアクセスできなくなり、オンラインショッピングやSNSが機能しなくなります。

  3. メールが送れない
    メールサーバーが見つからないので、メールの送受信ができなくなります。

  4. インターネットの成長が止まる
    手動で全ての対応を管理するのは非効率で、インターネットは今のように大規模には成長できなかったでしょう。


まとめ:DNSってやっぱりすごい!

DNSは、私たちが日常的に使うインターネットの裏側で、ドメイン名とIPアドレスを結びつける重要な役割を果たしています。
1983年に登場したこの仕組みがなければ、今の便利なインターネットは存在しなかったかもしれません。

この記事を書きながら、「普段当たり前に使っているものの仕組みを知るのって楽しいな」と感じました。これからも一緒に学んでいきましょう!

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