女性が開発者として働くために必要なこと

2021/03/22に公開

少ない女性開発者

IT業界でも女性はいますが、開発者は少ないです。
 今まで働いてきた経験、勉強会に行った経験などから考えると1割いるかどうかというところだろ思います。
 以前、女性だけの勉強会というのに何度か行ったのですが、事務・保守・サポート・テスターから抜け出せずに困っているという話を聞いたことがあります。

結論から言うと、やりたいことをやりたいと言う、それだけです。

女性が立ち向かう固定観念

女性はサポートでしょ、というのは実は私も散々言われてきました。勘違いしないでもらいたいのは、男性も悪気があって言っているわけではないということです。今まで大半がそうだったからそう言っているだけで、男尊女卑の考えを持っている人は知り合った中ではいませんでした。男性を敵視することから入ってしまうと、開発者になった後も辛いです。男性と一緒に、何十対一の比率で働くことも珍しくありません。女性がとりわけ主張をしなければならないことが不満だとしても、恨むべきは風潮であって目の前の同僚ではないということはよくよく間違えないようにしなければなりません。
 そして、開発者になりたい、開発課がいい、ものを作りたい、そういう主張は伝わるまで何度でも何度でも言わなければなりません。

どんな開発者になりたいのか

開発がしたいものの開発をするというのが何なのか分かっていないために、やりたいと言えないという場合もあるようです。しかし、ここで知るべきは例えば何かしらの言語だったり、製品情報ではありません。開発工程のどこに携わりたいかです。
ざっくり言うと以下のようになります。

プロジェクト管理

これは企画職や管理職なので、これだけをやっている人は開発者という自己認識はないように思います。ただ、開発者の中でリーダーになるとプロジェクト管理をしてスケジュールを調整したり工数を確認したり人員を確保したりしないといけないので、これが絶対にやりたくない人はこれをやる仕事になるとあまり楽しくないと思います。

要件定義・概要設計

お客さんと打ち合わせをしてどんなシステムが必要か考えます。上流工程といわれる部分です。テストシナリオなども考えます。とにかくドキュメント作成をずっとしています。パワポを使ったりExcelを使ったり、業務整理をしたりフローを書いたり、打ち合わせてはドキュメントを書く仕事です。

詳細設計

ここからはプログラミングができないと書けなくなってきます。DB定義をして、これをこのままプログラミングしてくれればできるから、という状態のドキュメントを書きます。プログラミングを外注する開発会社は多く、一次請けの会社ではこのスキルが求められることが多いと思います。

プログラミング

ここが開発のイメージが強いところなのだと思います。プログラマー35歳定年説が古い考え方だとしても、やってみたら分かる通りプログラマー一本でやっている人と同じ土俵で戦えるか考えたときに、管理側や上流工程に適性を見出す人が多いのも事実だと思います。
ただ、そう悲観することはなく、上記の通り開発といっても色々な仕事がありますので、プログラミング経験を生かしてほかのことをするというのは悪い話ではないと思います。

深い理由は必要ない

志望動機を練りに練らなければならないということはないと思います。私は新卒で全然関係のない文系の学部から開発を志望したのですが、手に職をつけたいとか、ものづくりがしたいとか、そういう程度のことでした。
個人的によくアピールしているのは、新しいものが好きで調べたりして取り入れていくのが好きということです。技術はどんどん新しくなるので、今できることよりもこれから何をできるようにしていくかが大事、という全力ポジティブ路線を貫いています。ただこれは景気が良くないときにはあまり効きませんでした。景気のいいときは育成枠で人を取りますが、景気の悪いときは即戦力しかとりません。

やるなら早いほうがいい

ジョブチェンジの未経験転職は若いほうが有利です。単価も安いし、若ければ自分自身聞きやすく、周りも教えやすいからです。合わないと分かったときに別の職を探すにしても、早いほうが良いです。女性はライフイベントによってキャリアが中断する可能性もあります。それまでにできるだけの経験を積み、再開したときには今度は即戦力として雇ってもらえるようになっておく必要があると思います。

意外と馴染める

女性が少ないことは、仕事がしていると気になりません。あまり性別を気にして仕事をしている人は少ないように思います。自分が気にしなければ、案外そういうものとして受け入れられます。お客さんも女性だから話を聞いてくれないといったことは私は経験したことがありません。

結論

女性が特別増えたほうがいいとは思いませんが、本当はやりたいのに機会を逃している人がいるとしたらもったいないことだと思います。勇気をもってやりたいと言ってみてください。

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