Azure Functions で MCP サーバーが作れるようになりました!
更新履歴
- 2025/04/07 Azure へのデプロイについて追記
はじめに
Azure Functions で MCP サーバーが作れるようになりました!
Build AI agent tools using remote MCP with Azure Functions
桜の時期のお気に入りの散歩コースを歩いて記事を書こうと思ったら、JP さんに先を越されてました…。
試してみよう
JP さんのやっていることと同じにはなりますが、私は Visual Studio 2022 で C# のみでやります。
まずは Azure Functions のプロジェクトを作成します。今回は .NET Aspire の機能も使いたいと思っているので .NET Aspire オーケストレーションへの参加 (プレビュー) をオンにしました。プロジェクト名は McpAzureFunctions
という名前で作成しました。この後のコード例は、このプロジェクトで作成した前提のコードになります。次に以下の NuGet パッケージをインストールします。
- Microsoft.Azure.Functions.Worker.Extensions.Mcp v1.0.0-preview.1
そして天気予報を返してくれる関数を作成します。以下のようなコードにしました。
using Microsoft.Azure.Functions.Worker;
using Microsoft.Azure.Functions.Worker.Extensions.Mcp;
using System.ComponentModel;
namespace McpAzureFunctions;
public class MyMcpTools
{
[Function(nameof(GetWeatherForecast))]
public WeatherForecastResult GetWeatherForecast(
[McpToolTrigger(nameof(GetWeatherForecast), "指定された場所の天気予報を取得します。")]
ToolInvocationContext context,
[McpToolProperty(nameof(location), "string", "天気を知りたい場所の名前")]
string location)
{
return location switch
{
"東京" => new WeatherForecastResult("東京", "晴れ"),
"大阪" => new WeatherForecastResult("大阪", "曇り"),
"福岡" => new WeatherForecastResult("福岡", "雨"),
_ => new WeatherForecastResult(location, "不明"),
};
}
}
public record WeatherForecastResult(
string Location,
string Weather);
これで実行して Azure Functions のプロジェクトの標準出力を確認すると、以下のような出力がされます。
[2025-04-05T08:05:20.358Z] Worker process started and initialized.
Functions:
GetWeatherForecast: mcpToolTrigger
ちゃんと mcpToolTrigger で GetWeatherForecast が登録されているのがわかります。
この MCP ツールを試してみましょう。AppHost プロジェクトの Program.cs
に以下のコードを追加して @modelcontextprotocol/inspector
を実行するようにします。
builder.AddExecutable(
"mcp-inspector",
"npx",
".",
"@modelcontextprotocol/inspector",
"node",
"build/index.js")
.WithHttpEndpoint(8080,6274);
実行すると以下のように .NET Aspire のダッシュボードに mcp-inspector が表示されます。
mcp-inspector の部分に表示されているエンドポイントを選択すると以下のような画面が出るので、SSE を選んで http://localhost:7173/runtime/webhooks/mcp/sse
を入力して Connect を押します。
そして List Tools を選択してツールを取得すると、以下のように GetWeatherForecast ツールが取得できます。そしてパラメーターを入れて実行をして結果を確認することが出来ます。
Azure にデプロイ (2025/04/07 更新)
Azure にデプロイして動かしてみました。
注意点としては現時点では Windows の Azure Functions では動かないみたいです。Linux の Azure Functions で動かす必要があります。(情報提供土田さん!Thanks!)詳細は以下の GitHub Issue を参照してください。私もこれにはまってました。
Linux の Azure Functions にデプロイすることで、以下のような mcp.json
を使って繋ぐことが出来ました。
{
"inputs": [
{
"type": "promptString",
"id": "functions-mcp-extension-system-key",
"description": "Azure Functions MCP Extension System Key",
"password": true
}
],
"servers": {
"my-mcp-server-ac07bd21": {
"type": "sse",
"url": "https://<<関数アプリのリソース名>>.azurewebsites.net/runtime/webhooks/mcp/sse",
"headers": {
"x-functions-key": "${input:functions-mcp-extension-system-key}"
}
}
}
}
サーバー起動時にシステムキーを入力するように言われるので Azure Functions のリソースのキーからシステムキーを作成して入力します。
この状態で試してみたところ以下のように、ちゃんと動作しました!
ただ、Azure Functions や Azure App Service や Container Apps などのサービスは、HTTP リクエストのタイムアウトが 230 秒に設定されているので 4 分くらいで以下のように GitHub Copilot Chat の MCP サーバーへの接続のアイコンがエラーになってしまいます。
手動で再度スタートするか、以下のように、そのツールを使うタイミングで再接続に行くのであまり問題にはならないですが、タイミングによってはエラーになってしまうので注意が必要です。
そこについては将来的に Streamable HTTP になることで長時間の HTTP 接続が必要になるケースが減るので問題にならなくなると思います。Streamable HTTP については以下の、しば田さんの記事がわかりやすかったです。
MCPの通信方法がステートフルからステートレスに?:HTTP+SSEからStreamable HTTPへ
(チャットで情報くれた人ありがとう!)
まとめ (2025/04/07 更新: Azure にデプロイ出来たのでまとめを追記)
Azure Functions で MCP サーバーが作れるようになりました。プレビューですが、一般提供開始になるとお手軽に MCP サーバーが作れるようになると思います。認証とかもサービス側で設定するだけで出来るようになるので、そこらへんも楽なポイントだと思います。
Azure にデプロイした場合には HTTP 通信の 230 秒のタイムアウトに注意が必要ですが、MCP の Streamable HTTP が実装されることで、長時間の接続が必要なケースは減ると思います。将来的にはあまり心配しなくていいのかなと思います。
今回、試しに .NET Aspire と組み合わせて Model Context Protocol inspector を一緒に起動してみました。MCP サーバーの開発をする際には仕込んでおくと簡単に動作確認が出来るので楽だと思います。
ちゃんとテストするなら .NET Aspire のテスト機能でサーバーを実際に実行させて MCP クライアント系のライブラリで繋いでテストすることになるのかなと思います。
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