Azure Files 大きなファイル共有 の GRS を試す
大きなファイル共有 の geo 冗長性
大きなファイル共有の GRS がパブリックプレビューで登場しました! - 2023/05/24
Public Preview: Azure Files geo-redundancy for standard large file shares
GA しました! - 2024/03/27
General Availability: Azure Files geo-redundancy for standard large file shares
Azure Files 大きなファイル共有 とは
Azure Files は、Standard であれば、5TiB までのファイル共有を作成できますが、容量が足りない場合には "大きなファイル共有" オプションを有効化して最大容量を 100TiB とすることもできます。
しかしながら、この "大きなファイル共有" オプションを有効化すると、GRS/GZRS の冗長性を有効化できない制限がありました。
そのため、別途 azcopy などで作りこむ必要がありました。
→ AzCopy で 2つの Azure Files 間のデータ同期にかかる時間を計測してみた
そういった作りこみが不要になるとすれば、これは嬉しい限りです。
ファイル共有の種類 | 冗長性 | 大きなファイル共有の有効化 | 最大容量 | 備考 |
---|---|---|---|---|
Standard ファイル共有 | LRS/ZRS | - | 5TiB | |
LRS/ZRS | 有効化する | 100TiB | ||
GRS/GZRS | - | 5TiB | 従来、 GRS で 大きなファイル共有 は有効化できなかった | |
GRS/GZRS | 有効化する | 100TiB | パブリックプレビュー! | |
Premium ファイル共有 | LRS/ZRS | - | 100TiB |
やってみる
早速有効化してみます。
手順はこちらです。
大きなファイル共有の Azure Files geo 冗長性のプレビュー
1. プレビューに登録する
まずはプレビューに登録します。
Azure ポータル より [プレビュー機能] と検索して、選択します。
[プレビュー機能] に進んだら、種類: "Microsoft.Storage" でフィルターして、"Azure Files geo-redundancy for large file shares preview" を探します。
見つけたら、選択して、[登録] をクリックします。
2. 大きなファイル共有 の GRS を有効化する
プレビューに登録が済んだら、早速、既存の大きなファイル共有の冗長性を変更してみます。
サクッと変更できました。
初期同期が開始され、完了にはある程度時間がかかります。
同期が完了すると、フェールオーバーできるようになります。
3. 最終同期時刻を確認する
フェイルオーバーする前に、最終同期時刻を確認しておきます。
$(Get-AzStorageAccount -ResourceGroupName "<RG Name>" -Name "<StorageAccountName>" -IncludeGeoReplicationStats).GeoReplicationStats.LastSyncTime
Thursday, May 25, 2023 5:50:36 PM
4. フェールオーバーしてみる
[フェールオーバーの準備] からフェールオーバーしてみます。
確認が表示されます。
フェールオーバーが開始され、10分程でフェールオーバーが完了しました。 (通常 1 時間未満)
フェールオーバー後は、LRSとなっていますので、必要に応じて再保護が必要ですね。
また、フェールオーバー後、ファイル共有が問題なく利用できるかどうか、確認してみます。
VMからは、これまで利用していたファイル共有が設定変更なく継続利用でき、ファイルもしっかり見えていました。
まとめ
大きなファイル共有 の GRS がパブリックプレビューになりました。
これまで、大きなファイル共有 には Geo 冗長性がなかったので、これは嬉しいですね。
GA 待ってます!
参考
Discussion