UPSIDERのSlack連携をハックして領収証のアップロード業務を改善する
みんなだいすきUPSIDER。
スタートアップの強い味方です。
カードごとに発行される「請求書回収メールアドレス」をサービスに登録しておけば、領収証がUPSIDERに保存されていくので、経理業務が効率化できます。すばらしいUX。
・・なんですが、一部のサービスでは請求先メールアドレスが変更できなかったり、領収証がメールで届かず、サイト上でダウンロードするしか方法がなかったりします。
そんなときは現場担当者が領収証を手動でUPSIDERにアップロードする必要があります。
そして、そのアップロード作業が結構忘れられがちで、経理がフォローする工数もバカになりません。
UPSIDERには公開されているAPIがなく、他のアプリケーションと気軽に連携することができません。
そこで、Slack通知を利用してタスク起票まで自動化してみました。
(なお、microCMSではタスク管理ツールにClickUpを採用しており、APIでのタスク起票が可能です)
🕒 業務フローのビフォーアフター
BEFORE
- (自動🤖)サービスAがUPSIDERカードで決済処理されて、Slackに通知される
- (手動👱)締切日までにサービスAにアクセスして領収証をダウンロードする
- (手動👱)1のSlackスレッドに領収証を添付し、UPSIDERにアップロードする
2を忘れられがちで、経理担当者は、毎月末日に未提出者を調べて督促する必要がありました。しんどい・・。
AFTER
- (自動🤖)サービスAがUPSIDERカードで決済処理されて、Slackに通知される
- (自動🤖)その通知内容を読み取って、手動アップロードが必要な決済かどうか判断する
- (自動🤖)手動アップロードが必要な決済の場合、担当者のタスクとしてClickUpに起票する
- (手動👱)タスク管理ツールをチェックする(日々の習慣)
- (手動👱)締切日までにサービスAにアクセスして領収証をダウンロードする
- (手動👱)1のSlackスレッドに領収証を添付し、UPSIDERにアップロードする
Slack通知に含まれる「ユーザー名」「カード名」などの情報を抽出して、タスクを起票しています。
タスクには締切日が設定され、アップロード先のSlackスレのURLが記載されています。
現場担当者が日々確認するタスク一覧に「Slackのスレッドに領収証をUPLOADする」が自動で追加されているので、作業漏れを防止できます。
なんと、この自動化で領収証の未提出者がほとんどなくなりました!
経理担当者からも「領収証を督促する手間がなくなり、月次決算の作業スピードが上がりました!」と喜びの声をいただいています。めでたしめでたし。
🎯 やったこと
- 経理と連携してカード名のルールを決める
- 仕組みをつくる
経理と連携してカード名のルールを決める
こういう自動化はしっかり現場と連携しながらOpsをつくるのが鉄則です。
経理の負担を増やすことなく、効率化する方法を一緒に考えました。
最終的に、UPSIDERのカード名を以下のルールにすることで、ワークフローの条件をコントロールすることにしました。
-
${サービス名}
(e.g.Notion
) : UPSIDERの請求書回収メールアドレスで領収証を受信し、経理担当者がUPSIDERにアップロードする -
${サービス名}(${個人名})
(e.g.Notion(田中太郎)
) : UPSIDERの請求書回収メールアドレスで領収証を受信できないので、現場担当者がサイトから手動でダウンロードし、UPSIDERにアップロードする必要がある
2のカード名の場合「アップロードが必要な決済」と判断して、タスク起票の処理を実行しています。
仕組みをつくる
ローコードのiPaaSでワークフローを作っています。
処理の流れを簡単にまとめます。
🍵 おわりに
microCMSではGTDの考え方を取り入れて、「とにかくすべてのタスクを一箇所に集約する」にも挑戦中で、こういう自動化ととても相性がいいです。
なにか問題があるとき、「個人」ではなく「仕組み」に注目して改善する。
参考になれば幸いです。
それでは! 👋
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