株式会社microCMS
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UPSIDERのSlack連携をハックして領収証のアップロード業務を改善する

2024/04/22に公開

みんなだいすきUPSIDER。
スタートアップの強い味方です。

カードごとに発行される「請求書回収メールアドレス」をサービスに登録しておけば、領収証がUPSIDERに保存されていくので、経理業務が効率化できます。すばらしいUX。

・・なんですが、一部のサービスでは請求先メールアドレスが変更できなかったり、領収証がメールで届かず、サイト上でダウンロードするしか方法がなかったりします。

そんなときは現場担当者が領収証を手動でUPSIDERにアップロードする必要があります
そして、そのアップロード作業が結構忘れられがちで、経理がフォローする工数もバカになりません。

UPSIDERには公開されているAPIがなく、他のアプリケーションと気軽に連携することができません。
そこで、Slack通知を利用してタスク起票まで自動化してみました。
(なお、microCMSではタスク管理ツールにClickUpを採用しており、APIでのタスク起票が可能です)

🕒 業務フローのビフォーアフター

BEFORE

  1. (自動🤖)サービスAがUPSIDERカードで決済処理されて、Slackに通知される
  2. (手動👱)締切日までにサービスAにアクセスして領収証をダウンロードする
  3. (手動👱)1のSlackスレッドに領収証を添付し、UPSIDERにアップロードする

2を忘れられがちで、経理担当者は、毎月末日に未提出者を調べて督促する必要がありました。しんどい・・。

AFTER

  1. (自動🤖)サービスAがUPSIDERカードで決済処理されて、Slackに通知される
  2. (自動🤖)その通知内容を読み取って、手動アップロードが必要な決済かどうか判断する
  3. (自動🤖)手動アップロードが必要な決済の場合、担当者のタスクとしてClickUpに起票する
  4. (手動👱)タスク管理ツールをチェックする(日々の習慣)
  5. (手動👱)締切日までにサービスAにアクセスして領収証をダウンロードする
  6. (手動👱)1のSlackスレッドに領収証を添付し、UPSIDERにアップロードする

Slack通知に含まれる「ユーザー名」「カード名」などの情報を抽出して、タスクを起票しています。

タスクには締切日が設定され、アップロード先のSlackスレのURLが記載されています。

現場担当者が日々確認するタスク一覧に「Slackのスレッドに領収証をUPLOADする」が自動で追加されているので、作業漏れを防止できます。

なんと、この自動化で領収証の未提出者がほとんどなくなりました!
経理担当者からも「領収証を督促する手間がなくなり、月次決算の作業スピードが上がりました!」と喜びの声をいただいています。めでたしめでたし。

🎯 やったこと

  1. 経理と連携してカード名のルールを決める
  2. 仕組みをつくる

経理と連携してカード名のルールを決める

こういう自動化はしっかり現場と連携しながらOpsをつくるのが鉄則です。
経理の負担を増やすことなく、効率化する方法を一緒に考えました。
最終的に、UPSIDERのカード名を以下のルールにすることで、ワークフローの条件をコントロールすることにしました。

  1. ${サービス名}(e.g. Notion) : UPSIDERの請求書回収メールアドレスで領収証を受信し、経理担当者がUPSIDERにアップロードする
  2. ${サービス名}(${個人名})(e.g. Notion(田中太郎)) : UPSIDERの請求書回収メールアドレスで領収証を受信できないので、現場担当者がサイトから手動でダウンロードし、UPSIDERにアップロードする必要がある

2のカード名の場合「アップロードが必要な決済」と判断して、タスク起票の処理を実行しています。

仕組みをつくる

ローコードのiPaaSでワークフローを作っています。
処理の流れを簡単にまとめます。

🍵 おわりに

microCMSではGTDの考え方を取り入れて、「とにかくすべてのタスクを一箇所に集約する」にも挑戦中で、こういう自動化ととても相性がいいです。

なにか問題があるとき、「個人」ではなく「仕組み」に注目して改善する。
参考になれば幸いです。

それでは! 👋

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