🔧

Bedrock Engineerに入門してみる

に公開

はじめに

8月8日に開催された[JAWS-UG 東北仙台] 生成AIセッション&LTに参加してきました。

https://jaws-tohoku.connpass.com/event/360026/

そこでBedrock Engineer活用法を解説いただいたので忘れる前にBedrock Engineerで何かを作っていきたいと思いました。

Bedrock Engineerとは?

AWSが開発した様々なAIエージェントを組み込んだOSSアプリケーションです。

誰でも簡単にAIエージェントを作成したり、複数のエージェントを組合わせることが可能です。

https://github.com/aws-samples/bedrock-engineer

Bedrock Engineerの導入

AWSの公式ワークショップに記載されている手順でWindows PCにBedrockEngineerを入れていきます。

https://catalog.us-east-1.prod.workshops.aws/workshops/57e0af6e-41a5-42cc-98e0-1f1a3fd0c6c4/ja-JP

まずは、GitHubのリンクを開きREADMEのGetting Startedに用意されているダウンロードボタンからWindows版を入手します。

インストーラーからインストールを完了するとBedrockEngineerが立ち上がります。

ここからBedrock EngineerがAmazon Bedrockを利用するために認証情報などの設定を行います。

Bedrockでモデルを有効化する

AWS側でBedrockのベースモデルを有効化していない場合は有効化する必要があります。

BedrockのモデルアクセスからBedrockEngineerに使わせたいモデルを有効化します。

Bedrockのモデルはリージョン単位で管理されているので、BedrockEngineer側で使いたいリージョンでモデルを有効化させる必要があります。

使用できるモデルの数や料金を考えてもus-east-1が妥当だと思います。

Bedrock Engineerに認証情報の登録

Bedrock EngineerのSetting(歯車マーク)からAWS SettingにAWSの認証情報を登録していきます。

(言語設定を日本語にすることもできます)

この時RegionをBedrockモデルを有効化したリージョンに揃えてください。

デフォルトだとus-west-2になっています。

認証情報をAWSプロファイルとして設定している場合はそちらを使用することも可能です。

私はIAM Identity Centerで作成したIdcユーザーを設定しましたが、

問題なく使用できました。

その他

Chatタブを開くと早速デフォルトのAIエージェントとやりとりを開始できます。

その前に画像赤枠の部分を確認・設定することを推奨します。

上の枠はBedrock Engineerがファイルの読み書きを許可するフォルダを指定でき

指定したフォルダ配下に対してのみAIエージェントが各操作を実行します。

Tools側で設定しない場合はフォルダ以下に色々なファイルを作成してコードを自動で書いたりするので

Bedrock Engineer用のフォルダを作成して設定するのが妥当でしょう。

下の枠は使用するAIのモデルを指定する場所です。

ここでAWS側で有効化したモデルを選んでいるか確認してください。

モデルの有効化・指定、認証情報の設定ができていない場合はチャットを打つとエラーが出るので

内容を確認しましょう。

Bedrock Engineerを使ってみる

早速AIエージェントに何かを作ってもらいましょう。

今回はカスタムエージェントとしてAWSが最初から準備している

Programming Mentorを使用します。

エージェントの変更はチャット画面の左上からできます。

私は推してるコンテンツの最新情報を決まったタイミングで収集・通知してくれるシステムの作成を依頼しました。

私はてっきり、やるべきことをAIエージェントが整理してもしかしたらコードのたたき台を作ってくれるのかな?

程度に思っていたのですが、たったこれだけの指示でAIエージェント君は

  • システムの概要図を作成し
  • フォルダ内で実際にCDKプロジェクトを作成し
  • インフラ基盤のコードと
  • Lambdaのコードを作成し
  • あとはCDK deployするだけ

という状況にもっていったのです。

構成のイメージ図

実装手順を私がやるものと思ってたら勝手に手を動かし始めてる……

ご丁寧にREADMEファイルまで……


後はメアドと確認したいサイトのRSSフィードを入れるだけに

こんな感じに数行の指示だけであとはデプロイするだけの状態になってしまいました。

作成されたコードについても問題なく動作しましたしこれまたご丁寧にコメントが付いていました。

至れり尽くせりだったのでメアドとURLもチャットで伝えてコードに書いてもらいました。

本当にcdk deployコマンドを叩くだけでLambda-EventBridge-SNS-DynamoDBからなるシステムがデプロイされてしまいました。

Lambdaの挙動も問題なし

おわり

Bedrock Engineerをインストールしてから15分とかからずAWS上にシステムを構築できてしまいました。

今回の体験と通して私はAIエージェントのクオリティとAmazon Bedrockの使用料に驚きと恐怖すら覚えました。

実際の現場ではエージェントが生成したものを精査する人間が必要なのでしょうが、

普段の私が自主学習として学んでいることを何百倍も早くAIが成し遂げてしまう事に挫折すら感じました。

こういったツールをしっかり活用する側になれるように学び続けなければと思いました。

Bedrock Engineerは特別な知識がなくても自分だけのAIエージェントを作成できるアプリなので

少しでも興味が湧いた方は是非世界に一つだけのAIエージェント君を作ってみてください!

(Bedrockモデルの利用料金にだけは気をつけてください……)

Discussion