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TCP Wrapperとは
TCP Wrapperとは:
- ネットワークサービスへのアクセス制御を行うセキュリティツール
- 接続元のホストに基づいて、サービスへのアクセスを許可/拒否できる
- inetdやxinetdと組み合わせて使用される
主要な設定ファイル:
-
/etc/hosts.allow
- アクセスを許可するホストを定義
- 例:
sshd: 192.168.1.0/24 # 192.168.1.0/24からのSSH接続を許可 ftpd: .example.com # example.comドメインからのFTP接続を許可
-
/etc/hosts.deny
- アクセスを拒否するホストを定義
- 例:
ALL: ALL # デフォルトですべての接続を拒否
動作の仕組み:
- クライアントからサービスへの接続要求
- TCP Wrapperが以下の順序でチェック:
- まず
hosts.allow
をチェック - 次に
hosts.deny
をチェック - どちらにもマッチしない場合は許可
- まず
設定のポイント:
- サービス名: クライアントリスト の形式で記述
- ワイルドカード(ALL)の使用が可能
- IPアドレス、ホスト名、ドメイン名で指定可能
セキュリティ上の注意点:
- できるだけ具体的なルールを設定
- デフォルトでは拒否(Deny)にする
- ログを確認して不正アクセスを監視
例えば、以下のような設定が一般的です:
# /etc/hosts.allow
sshd: 192.168.1.0/24, LOCAL
ftpd: 192.168.1.
# /etc/hosts.deny
ALL: ALL
この設定では:
- ローカルネットワークからのSSHとFTPアクセスを許可
- その他すべてのアクセスを拒否