Framer におけるカスタムドメイン設定時の接続トラブルについて
概要
Framer にてカスタムドメインを設定した際、一部のネットワーク環境においてサイトにアクセスできない事象が発生しました。本記事ではその原因と対処方法、ならびに経緯について記載します。
現象
Framer で作成したサイトにカスタムドメインを設定したところ、利用するネットワーク回線によって接続の成否が異なるという問題が発生しました。
また、Framer のカスタムドメイン設定画面においても、ステータスが Pending から進まない状態が継続していました。
原因
結論から言うと、DNS 設定において、過去に登録されていた IPv6 用の AAAA レコードが残存していたことが原因でした。
そのため、IPv6 に対応したプロバイダ経由でアクセスした場合、Framer 用に設定された新しい A レコードではなく、古い AAAA レコードの内容が参照されてしまい、意図しないサーバへリクエストが送信される状況となっていました。
対処
DNS 管理画面にて、不要な AAAA レコードを削除しました。
これにより、どの環境でも Framer サイトが正しく表示されるようになり、Framer 側のステータスも Optimized に更新されました。
経緯
過去に example.com を別用途で利用しており、その際に A レコード(IPv4) と AAAA レコード(IPv6) を設定していました。
Framer で LP サイトを構築し、example.com(仮) にカスタムドメインを設定する際、Framer の指示に従い、A レコード(@)および CNAME レコード(www)を追加する必要があり、以下の対応を行いました。
- 古い A レコードを削除
- 新たに A レコード(@)および CNAME レコード(www)を追加
しかし、古い AAAA レコードは削除しておらず、残ったままとなっていました。
そのため、
- IPv4 のみ対応のプロバイダでは A レコードが参照され、サイトが正常に表示される
- IPv6 対応プロバイダでは AAAA レコードが優先され、Framer 以外の旧サーバにアクセスされ、サイトが表示されない
という不整合が発生していました。
教訓
カスタムドメイン設定時は、A や CNAME だけでなく、既存の AAAA レコードの有無にも注意を払う必要があります。
特に、IPv6 対応環境が増えている昨今では、不要な AAAA レコードの残存が接続不具合の原因となるケースがあるため、DNS 設定の見直しは不可欠です。
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