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PMのキャリアから見るプライベート個人開発のメリット

2024/04/16に公開

普段はチームでソフトウェアプロダクトを開発しているPMが、別途プライベートでも個人開発をすることで得られるメリットを書きました。

まとめ

  1. 「PMに最も必要なのに最も得難いもの」を得られる
    a. 成果・反省・学び
  2. PMとしてのマインドが整う
  3. 他職種の理解度アップ
  4. 楽しい

PMに最も必要なのに最も得難いものが得られる

PMの成果、例えば「ユーザー満足」や「事業収益」などは、プロダクトを市場にリリースしてみないと分からず、いま自分がやってることが成果に繋がってるのかすぐに分かりません。
(市場に出す前になるべく早いうちに成果を予測するために、世のPMは様々な施策は打ちますが)

実体験から自信を持って言える「成果」を得られる機会が少なく、タイムスパンも長いため、何をしたら成果に繋がるのか、逆に何がよくなかったのか、の学びを得難いです。

代替として他人の話や書籍などから学びを得ますが、実体験からのそれとは情報の彩度が違うでしょう。

プライベート個人開発でプロダクトのリリースを繰り返すことで、実体験の成果・反省からの学びを得る機会が人一倍多くなるのです。(まあ、リリースしても、何が要因で成果に繋がったのかはちゃんと分からなかったりするんですが、とにかく機会は増えます)

PMとしてのマインドが整う

PMはプロダクトの成功に責任をもちます。
そのために成し遂げたい将来像を描き、それに必要な機能やロードマップを定義し、チームでの開発を推進します。
セールスやマーケティングやカスタマーサクセスとも連携します。

成功の確証はなくても、自分のビジョンと仮説をただ信じて、それを燃料にチームを動かしていきます。

個人開発でも同じことをします。
チームは動かさないけど、開発やらマーケティングやら数多の作業を一人でこなすため、自分にガソリンをどぶどぶ注ぐ必要があります。
そもそも自分一人で勝手に始めたことで、仕事と違っていつでも辞められるし、尻を叩いてくれる人は誰もいない中で、それこそ自分のビジョンと仮説だけを信じて、このすごいものを世に出したい、という思いだけを燃料に時間を投資し続けます。それができず、モチベーションが途切れたら終わりです。

余談ですが、RPGツクール界隈では、この「作者がモチベーションを失って作品が永遠に完成しなくなってしまうこと」を「エターナる(動詞)」と言っていました。

自分を信じ続けてリリースまで漕ぎつけ、さらに、描いたビジョン実現まで様々な試行錯誤を繰り返し、ついにそれをやり切ったとき、そこには、強靭なマインドを備えた「成し遂げたPM」が立っているはずです・・・

他職種の理解度アップ

個人開発では、PM業務だけでなく、デザイン・実装・テスト・マーケ・カスタマー対応など、全て自分でやります。

そりゃ面倒な部分もあるけど、PMになるような人はなんでも興味もってやれる人が多そう(?)な気がするので、きっと楽しくやれるはずです。(自分はエンジニアとUX/UIデザインの実務経験があり、かつその仕事が好きだったので、もしかしたら特殊かもしれません)

やり切ったとき、そこには、あらゆる職種の人と深い会話ができる「スーパーオールラウンダーPM」が立っていることでしょう・・・

楽しい

いろいろ書いたけど、正直、これが9割です。
他は副産物です。

自分が世に問いたい、表現したい何かを、スポンサー(お金を出してくれる人。勤め人なら経営陣や上司、受託ならクライアント、起業家なら投資家)との調整など不要で、自由に作れます。
ドメインやビジネスモデルや価格設定なども自分の責任でなんでも自由です。
収支も気にする必要ない、というか自分の余暇時間で作れば人件費は0円です。(サーバ立てたり広告だしたりすればお金かかるけど)

また、エンジニアやデザイナーも自分なので、細部まで好きに作れるし、調整やコミュニケーションコスト不要で異常に小回りが効くクイックな開発ができます。
個別のスキルはそりゃ専門職には負けますが、頑張ればある程度の品質はだせるし、ChatGPTやCopilot使えばスピードも早かったりします。

PM諸氏の皆様も、ぜひ個人開発をしてみて、一緒に超絶オールラウンダーPMを目指しましょう。

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