ZoomをAPI経由で発行し、スケーラブル&ログインレスなコーチングを提供する【Zoom ISVパートナープログラム】
こんにちは、mentoエンジニアのよしけんです
mentoでは200人を超えるコーチが毎月1000時間以上のコーチングを提供しています
今までコーチングの際には各コーチが各々のZoomを利用していましたが、去年からAPI経由でZoomを発行し各コーチやクライアントに利用していただくように変更されました
これによって毎回コーチがZoomを発行する手間がなくなり、また先日リリースした、「AIサマリー」のようなZoomの音声・録画データを用いたプロダクト提供をできる基盤ができました
このように、多数のユーザーに対してのオンラインミーティングを行い、そのデータを用いてプロダクト開発をするケースでは「Zoom ISVパートナープログラム」が最適だったのでプログラムの詳細やその導入方法について紹介していきます
各コーチが自分でZoomを発行していた
mentoが提供するコーチングは今まで各コーチが自分でZoomやGoogle Meetを発行する必要がありました
この形式だと以下の問題がありました
- コーチがZoomを契約する必要があり、リンクの発行漏れなどが起こる可能性がある
- コーチングは大体60分なので、各コーチがそれぞれ自分でZoomの有料プランに入る必要がある
そのため、mentoからZoomを発行することがコーチ・クライアントの体験を向上すると考えました
データを用いたプロダクト開発ができない
各コーチがそれぞれZoomを発行する状態だと、そのコーチングセッションの体験の中にプロダクトとして入って行ったり、動画データや音声データもプロダクトに活かすことができず、価値をクライアントやコーチに還元することができません
「コーチングとテクノロジーを用いて主観的ウェルビーイングを世界一にする」をミッションにしているmentoとしては、コーチング体験の中にプロダクトとして入っていき、データをユーザー価値に変換していくことは必須だと考えました
API経由で各コーチに紐づいたZoomを発行できる
「mentoのプロダクト内でのコーチング体験」の初手としてmentoが発行したミーティングリンクを用いてもらう方法を探しました
その中で 「Zoom ISVパートナープログラム」 が今回のユースケースにはピッタリでした
「Zoom ISVパートナープログラム」とは、 Zoomが提供しているAPIやSDK を通じて、mentoのアカウントに紐づいたZoom Meetingsなどを提供できるようになるプログラムです
具体的なフローとしては以下のようになります
①コーチをZoomユーザーとして登録
②mentoのシステムからミーティング作成をリクエスト
③ミーティングURLを取得
④コーチ・クライアントにURLを共有
⑤コーチ・クライアントがZoom上でミーティングを実施(ログインレス)
⑥ミーティングが終了したらWebhookでコーチングの動画や音声を取得(注)
(注)コーチングの内容はコーチとクライアント以外が閲覧することはありません
コーチやクライアント視点では登録もログインも必要なく、mentoが発行したURLをクリックすればいつでもコーチングセッションができるようになります
また、分数に応じた柔軟な課金体系を提供していただいているので、コーチによってミーティング数の違うmentoのようなプラットフォームとしてはその点も適していました
AIサマリーのような、データを用いたプロダクト開発
mentoが発行したZoomでセッションを行うと、先日リリースしたAIサマリーのように、セッションの録画や音声データを用いたプロダクトの開発が可能になります
AIサマリーのパイプラインや思想についてはこちらのブログをぜひご覧ください!
オンライン対話プロダクトへの展開
また、Zoomのミーティング機能を自社プロダクトで利用する方法としては、今回紹介したAPIを通したZoom発行だけではなく、ミーティングSDKやVideo SDKといった方法もあります
ZoomのVideoSDKとミーティングSDKを使用すれば、Zoomの業界をリードするビデオファース コミュニケーションプラットフォームのパフォーマンス、規模、信頼性を活用して、フルにカスタマイズできるビデオベースのアプリケーションを迅速に開発および構築できます。 [1]
これらのSDKはアプリだけではなくWeb上でも利用できるので、今後mentoのアプリ上でオンライン対話を行い、コーチング体験自体をアップデートしていくことも可能になります
今後、これらの機能を使ってコーチング体験をアップデートしていく予定です
対話の拡張をしていきたい仲間を募集しています
今回は「Zoom ISVパートナープログラム」を用いて自社サービスからZoomを利用していく方法について紹介していきました
mentoはコーチングというたくさんの非構造化データがあるサービスの中でLLMなどを用いてプロダクトを作っていきます
なかなか自分たちだけで開発するには勿体無いほど面白い開発をしていると思います。もし興味がある方はぜひお話ししましょう!!
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