『みんなのフィードバック大全』でフィードバックの受け方を学ぶ
これはなに
- 概要
- フィードバックの受け方についてまとめた資料
- 資料の動機
- フィードバックの受け方を知りたくなって調べた
- 先日、いろんな人に相談しながら進めた仕事で大コケした
- これだけ相談して失敗することある!?!? と思ったが、思い返すと実は指摘は受けていて、自分がそれに気がつけていないだけだった
- そういえばフィードバックの受け方についてちゃんと勉強したことないなと思った
- フィードバックの受け方を知りたくなって調べた
- 読んだもの
- 『みんなのフィードバック大全』って本を読みました
- この本自体はフィードバック全体を扱っている
- フィードバックの概要
- ポジティブフィードバック
- ギャップ(ネガティブ)フィードバック
- フィードバックの受け方
- 組織としてフィードバック文化を浸透させるには
- サクッと内容を把握したい人はflierとか読んでくれ
- けどflierとか使わんでもめっちゃ読みやすいのでKindleとかで買ってささっと読んでもいいです、本当に読みやすくていい本でした
- 注意
- フィードバックの受け方のために読んだ、と書いてるけど、この受け方のところだけちょっと内容に不足があって自分で補完した箇所がある
- 補完したところは補完したと書きます
まとめ
コーチャビリティ(フィードバックの受け方)とは
コーチャビリティとは、他者からの助言に心を開き、時には苦言すらも自己の成長の糧にする能力のことを言います(本書では)。coach-abilityなわけなので、コーチ可能な状態とコーチ不可能な状態があるということで、この概念の前提には、「フィードバックが活きるかどうかには、多分に受け手の問題がある」という考えがあります。本書は書籍の8割くらいをフィードバックの仕方や組織としてどう文化に落とし込むか、施策・制度にするか、そして心理的安全性について割いており、そのように手を尽くしてもフィードバックを受け取れない人はいるよね、ということでコーチャビリティの概念が出てきています。
この章では、コーチャビリティを司るステータスとして成長意欲と指摘から逃避する気持ち(忌避)をあげ、そのステータスをいじることでコーチャビリティを高める方法について解説しています。
コーチャビリティを高める方法
コーチャビリティが低い状態とは、フィードバックを受けてそれを拒否したくなる状態です。ここではフィードバックを受ける前、受けている最中、受けた後に分けて解説しています。また、認知行動療法の「認知の歪み」にも触れています。
時系列で考える
- 受ける前(心構え)
- 完璧な人などおらず、フィードバックは成長の機会である
- 自分からフィードバックを求めに行ってもいい。その場合、フィードバックを受けたい部分を自分から指定するとジャストで欲しいところの指摘がもらえる
- フィードバックした人と内容は分けて考える
- 受けている最中(傾聴)
- 心を閉ざさず、最後まで真摯に耳を傾ける
- 訂正したい箇所がある場合、最後まで聞いてから訂正する
- 意図については言い訳しない
- そんなつもりじゃなかった…とかは意味がないのでいちいち言わない
- 受けた後(受け止め)
- フィードバックに感謝する
- 受け止めた内容を確認する
- 時には聞き流す
- 真摯に聞き取った上で事実誤認だったりすることもある。そういう場合はとりあえず感謝だけして聞き流すのが良い
認知の歪み
認知の歪みについて知ってくと、フィードバックを受けた時のネガティブな気持ちに対処することが容易になるかもしれません。
認知の歪みを使った対処方法は、下記の3ステップで行います。
- ステップ1:認知の歪みを知る
- どんな種類があるのかを知る
- 自分の認知傾向を事前に知っておく
- ステップ2:気づく
- フィードバックを受けて、ネガティブな気持ちになった際に確認する
- ステップ3:自ら反論する
- 第三者的な視点からネガティブな認知に反論し、ときほぐす
より良いフィードバックにするために
(ここから森田の補記です)
ここまで、フィードバックを受けた時に拒否したくなる気持ちをどう解消するかという議論をしてきました。その一方でフィードバックは素直に受けたんだけども、相手の意図からずれてしまったというようなケースはあると思います。ここでは、そのようなケースへの対処法をふたつご紹介します。
相手の意図を知る
相手の考えたことを自分の言葉で表現せず、一旦深掘りしてみましょう。
なぜ自分の言葉で表現しないのかというと、自分の言葉で表現することで、そこに自分の解釈が挟まります。相手が喋っている最中に自分の解釈に置き換えてしまうことで、相手の気づきや言いたかったことが霧散する恐れがあります。また、ギャップフィードバックは基本的に気まずいため、受け手が前向きな姿勢でこういうことですか? と言うと、フィードバックする人がそこに寄せてしまうかもしれません。
そこで、一旦自分の言葉にすることは避け、相手の深掘りをしてみましょう。
空雨傘のフレームワークで整理する
深掘りの仕方として、空雨傘のフレームワークが使えます。(これは本書の「重めのギャップフィードバック」の章で詳しく解説があります。)
相手の指摘を空(表面的なものとして、具体的にどんな問題があったのか)、雨(そこから考えられる深層課題は何か)、傘(深層課題の解決策は何か)にわけ、考えるものです。このフレームワークを利用し、相手の指摘を一緒に深めることでより良いフィードバックにすることができるはずです。
終わりに
今回はフィードバックの受け方を『みんなのフィードバック大全』を参考にまとめてみました。
本書ですが、他にも面白いところがたくさんあるので、ぜひ読んでみてください。良いフィードバックに満ちた職場って成長できるしやりがいも増すと思うので、そういう職場になったらいいなあと思っています。