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【AWS】CloudFrontで署名付きURLの設定方法(プライベートコンテンツの配信)

2021/03/19に公開

導入

CloudFrontでプライベートコンテンツを配信する場合、署名付きURLを発行する必要性がある。
署名付きURLを発行することによって、下記のことを設定することが出来る。

  • URLに期限をつけることが出来る。
  • URLを知っているだけではアクセス出来ない。

また、CloudFrontで署名付きURLを発行するためには、2つの方法がある。

  1. CloudFrontキーペアを使用する方法
  2. 信頼されたキーグループを使用した方法

1の方法は、以前から存在していたが、
CloudFrontキーペアを作成するにあたって、AWSのrootユーザーを使用しなければならないということもあり、現在は 非推奨 の方法となっている。

2の方法は、最近追加された方法で、
CloudFrontのAPIを使用すれば、キーペアの作成やローテーションの自動化をすることができ、AWSのrootユーザーを使用せずに(IAMユーザーで)使用することが可能となっている。

今回は、2の方法を使用し署名付きURLを発行してみる。

キーペアの作成

  1. 公開・秘密鍵の作成
  2. CloudFrontに公開鍵のアップロード
  3. CloudFrontキーグループに公開鍵の追加

1. 公開・秘密鍵の作成

# 2048ビット長のRSAキーペアをprivate_key.pemという名称で保存
$ openssl genrsa -out private_key.pem 2048

# private_key.pemから公開鍵をpublic_key.pemという名称で出力
$ openssl rsa -pubout -in private_key.pem -out public_key.pem

# 公開鍵の登録で使用するのでクリップボードにコピー
$ cat public_key.pem | pbcopy

次から、AWSのコンソールで操作します。

2. CloudFrontに公開鍵のアップロード

CloudFrontのパブリックキーページにアクセスし、「Add public key」をクリック。
https://console.aws.amazon.com/cloudfront/home#publickey:

Key name:任意の名称
Key value:public_key.pemの内容
Comment:コメント(任意)

3. CloudFrontキーグループに公開鍵の追加

CloudFrontのキーグループページにアクセス、「Add key group」をクリック。
https://console.aws.amazon.com/cloudfront/home#kgconfig:

Key group name:任意の名称(識別子として使用される)
Comment:コメント(任意)
Public keys:先程追加した、公開鍵を選択肢、「Add」をクリック。

CloudFront DistributionsにSignerの追加

これで、URLを署名するために必要なキーペアを作成できたので、
次はそれをCloudFrontに適用させる。

適用させるには、

  1. 適用させるCloudFrontのDistributionを選択
  2. Behaviorの編集で、閲覧者アクセスの制限の設定

1. 適用させるCloudFrontのDistributionを選択

cloudfront.png

2. Behaviorの編集で、閲覧者アクセスの制限の設定

「Behaviors」タブから適用させたいBehaviorsを選択し、「Edit」をクリック。
下記、項目の選択をする。

項目 選択
Restrict Viewer Access Yes
Trusted Key Group or Trusted Signer Trusted Key Group
Trusted Key Groups 作成したキーグループを選択し「Add」

※ オレンジ色で囲まれた部分

behaviors.png

検証

  1. 署名なしで、アクセス
  2. 署名ありで、有効期限内にアクセス
  3. 署名ありで、有効期限外でアクセス

署名付きURLの生成

$ aws cloudfront sign \
--url https://xxxx.cloudfront.net/index.html \
--key-pair-id K3XXXXXXXXXXXX \
--private-key file://PATH/TO/YOUR/private_key.pem \
--date-less-than 2020-11-18T19:30:00+09:00

※ AWS CLIを使用して作成している。
※ 他にもIPアドレス制限や有効開始時刻の設定などのオプションがある。
※ 詳しくは ↓
CloudFront Command Reference

1. 署名なしで、アクセス

エラーになった。

$ curl https://xxxx.cloudfront.net/index.html
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><Error><Code>MissingKey</Code><Message>Missing Key-Pair-Id query parameter or cookie value</Message></Error>

2. 署名ありで、有効期限内にアクセス

アクセス出来た。

$ curl https://xxxx.cloudfront.net/index.html?Expires=XXXX&Signature=XXXX&Key-Pair-Id=XXXX
index

3. 署名ありで、有効期限外でアクセス

アクセスが拒否された。

$ curl https://xxxx.cloudfront.net/index.html?Expires=XXXX&Signature=XXXX&Key-Pair-Id=XXXX
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><Error><Code>AccessDenied</Code><Message>Access denied</Message></Error>

補足

キーペア(公開鍵と秘密鍵)
秘密鍵:URLやCookieを署名
公開鍵:署名の検証

参考

関連

【Rails】CloudFrontの署名付きURLの作成方法

Discussion