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全社で生成AIを活用するためにGoogle Workspaceへ移行した話

に公開

はじめに

先日、社内のグループウェアを Google Workspace に移行しました。
移行に伴い、単にツールが変わっただけでなく、業務フローやコミュニケーションのあり方を見直す良い機会となりました。

この記事では、Google Workspace への移行で意識した点や背景について紹介します!!

読んでほしい人

  • Google Workspace を活用して業務を効率化したい人
  • 会社でGoogle Workspace 導入を検討している人

なぜ移行したのか

移行したかった1番の理由は、全社員が安心して生成AIを利用するため です。

弊社のような自社サービスを持たないシステム開発会社では、メンバーによって案件の内容や規模が異なります。
→ AI活用が当たり前の案件や、そうでない案件も混在している状況です。

案件に依存しない日常業務では、
生成AIを安心に使用できる環境を整えることでAI活用格差を少しでも無くしたいと思ったのが移行のきっかけでした。

なぜGoogle Workspaceを選んだのか

コスパや機能面で、Google Workspace Business Standardプランが最適だと考えました。

詳しい理由は以下にまとめております!

コストパフォーマンス

ChatGPT や ClaudeのTeamプランも候補の一つでした。

ただ、例えばChatGPTの場合、
Lark(1,700円/月) + ChatGPT(4,500円/月)の場合、一人当たり6,200円/月

Google Workspace Business Standardプランの場合だと、一人当たり1,900円/月のため
一人当たり4,300円/月の差が出てしまいます。

弊社の規模は約15人のため、月額で約6万円の差が出ることから、Google Workspaceを選択しました。

セキュリティ

会社の通常業務(案件の開発業務を除く)であれば、
Google Workspace で十分なセキュリティ対策が整っていると考えました。

企業向けプラン(Business Standard)では、
入力データやファイルがAIモデルの学習に使用されないことが保証されているため、
顧客情報や社内情報を扱う上でのコンプライアンスを遵守できます。

Google Workspace の各エディションの比較
・エンタープライズ グレードのセキュリティとプライバシー保護
・Gemini アプリでのチャットの内容やアップロード済みのファイルが、人間のレビュアーによってレビューされたり、生成 AI モデルの改良のために使用されたりすることはない。

主要業務との相性

Geminiの他に、ドキュメント、スプレッドシート、Meet(会議)、カレンダーなどの日常業務ツール内で直接AI機能が利用可能も大きなメリットでした。

コードを書く時間をAIで効率化することも効果的ですが、AIを活用した上流工程の効率化も重要ではないかと考えました。

色々考えた上で、まずは日常業務の効率化を試みることに決めました。

具体的な活用シーン

※一部内容をイメージしやすいようAI画像を使用しています。

会議の自動議事録・メモ生成(Google Meet)

会議の自動議事録・メモ生成(Google Meet)
会議の自動議事録・メモ生成(Google Meet)

内部の会議をGoogle Meetで行う際、Geminiによる自動文字起こしを行うことで、
自動で議事録を生成することができます。
MTG中に自動で生成されていくので、途中から参加した場合でもMTGの内容を把握できます。

ドキュメントやスライドのAIによるサマリ出力・レビュー(NotebookLM)

ドキュメントやスライドのAIによるレビュー(NotebookLM)
ドキュメントやスライドのAIによるレビュー(NotebookLM)

個人の日報や、プロジェクトの振り返り資料(Docs, PDF, スライド等)が大量にある場合、NotebookLM が活躍します。
NotebookLM に関連資料をすべてアップロードし、以下のように指示を出します。

「今月のチームの日報から、主な課題と解決された問題を時系列でまとめて」
「プロジェクトAの振り返り資料をもとに、KPT(Keep, Problem, Try)形式で要約して」

RAG(検索拡張生成)の仕組みにより、アップロードした資料のみをソースとして回答してくれるため、ハルシネーション(嘘の回答)が少なく、信頼性の高いサマリが瞬時に作成できます。

社内業務のワークフロー化(Google Workspace Studio)

会議後、参加者に要約とアクションアイテムを送信する
例:会議後、参加者に要約とアクションアイテムを送信するワークフロー

Google Workspace Studioは、Google Workspace アプリ同士・Geminiを連携させて、
タスク・ワークフローを自動化することができる AI エージェントツールです。

トリガーやアクションがいくつかあり、テンプレートが豊富なのですぐに有効活用できます。

弊社では、申請系の簡易的なワークフローとして活用することを考えています。
ここら辺は推進担当者さんに検証等をお任せしました!そのうち記事として投稿してくれるはずです...!

全体周知時にお話したこと

半期ごとに全体会と呼ばれるイベントがあるので、その時に全社員に対して
移行の内容を説明するための全体周知会を開催しました。

その中でAI活用時の注意点を説明しました。内容を一部紹介します。
以下は自分がAIを標準利用する案件に参画して感じたことを踏まえ言語化しました。

AIすぎる文章・スライドはクライアントに好まれない可能性がある

絵文字(✅など)、誇張表現、太字乱用は要注意
わかる人は一瞬でわかります。
ベースの作成は良いですが、必ず内容確認し自分の考えを入れた方が良いことを伝えました。

微妙な調査報告の例
微妙な調査報告の例

まとめ

今回はGoogle Workspace への移行するまで考えたことをまとめてみました。

全社員安心して同じAIのツールを利用できる状況になりましたので、
知見が貯まり次第また記事にしたいと思います!!!

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