Wio BG770AのATコマンドを確認する
本記事はSORACOM Advent Calendar 2024の5日目の記事です。
時々、展示会などで参考出品していたWio BG770Aですが、2024年12月2日よりIoTデバイス通販サイト「SORACOM IoTストア」で購入可能になりました!めでたい🎉
ATコマンド見たいよね
さて、このWio BG770Aですが、セルラー通信が思うように動かないときにマイコンnRF52840とセルラーモジュールBG770A-GLの間でやりとりしているATコマンドを見たいことが時々あります。(わたしは頻繁にw)
(GitHub . Wio BG770A ハードウェアマニュアル)
そんなあなた(わたし?)のために、開発環境にATコマンドを確認する機能を用意しています。
ATコマンドをシリアルモニタに出力
Arduino IDEのツール>Print PortをSerial (USB-CDC)
に設定してから、
スケッチをコンパイル、Wio BG770Aへ書き込みすると、Arduino IDEのシリアルモニタにATコマンドがずらずら~と表示されて確認することができるのです。
ATコマンドの意味はBG770A-GLのドキュメントに
ずらずら~と表示されたATコマンドの詳細はBG770A-GLのドキュメントに書かれています。
1つのマニュアルに全部書いてあるわけではなく、複数のAT Commands ManualやApplication Noteに分散して書かれているので調べるのがまぁまぁ大変です。根気よく調べましょう。(まぁまぁ大変)
おまけ
URC>
やCMD>
って何?
ところで、各行の先頭に表示されているURC>
やCMD>
って何でしょうか?
URC> RDY
URC> +CFUN: 1
URC> +CPIN: NOT INSERTED
URC> APP RDY
CMD> AT+IFC=2,2
ECO> AT+IFC=2,2 ... 8[ms]
FRC> OK
CMD> AT+QSCLK=2
ECO> AT+QSCLK=2 ... 2004[ms]
FRC> OK
CMD> AT+CGDCONT?
ECO> AT+CGDCONT? ... 5[ms]
INF> +CGDCONT: 1,"IP","soracom.io","0.0.0.0",0,0,0
INF> +CGDCONT: 2,"IPV4V6","docomodev.net","0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0",0,0,0
FRC> OK
...
先頭4文字は、この行がどういう意味なのかを示しています。
-
CMD>
セルラーモジュールへのコマンドです。
送受信方向はマイコン→セルラーモジュールです。 -
ECO>
セルラーモジュールからのコマンドエコーです。
送受信方向はセルラーモジュール→マイコンです。
末尾にCMDからECOまでの経過時間が表示されます。 -
INF>
セルラーモジュールからの情報テキスト(Information text)です。
送受信方向はセルラーモジュール→マイコンです。 -
FRC>
セルラーモジュールからの最終結果コード(Final Result Code)です。
送受信方向はセルラーモジュール→マイコンです。 -
URC>
セルラーモジュールからの未承諾結果コード(Unsolicited Result Code)です。
送受信方向はセルラーモジュール→マイコンです。
ATコマンドの振る舞い、とくにコマンドエコーの必要性を深堀りすると結構ややこしいのですが、送受信内容だけに着目するとだいたい次のパターンのいずれかになります。(厳密には一部例外ありますが、だいたいこれです。)
- 設定、実行コマンド(情報テキスト無し)
CMD
→ECO
→FRC
- 問い合わせコマンド(情報テキスト有り)
CMD
→ECO
→INF
→FRC
- 一方的な通知
URC
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