統計検定準1級:受験記とオススメ勉強法
2024年5月、統計検定準1級に合格しました。89点で最優秀成績賞を受賞しました。
試験勉強の計画を立てる際に、たくさんの受験記を参考にさせていただきました。私も自分の経験をシェアしたいと考え、この記事を書きました。
この記事では私の受験記と、私が改めて試験を受けるならこうするというオススメ勉強法を分けて記載します。
一例としてこれから受験される方の参考になれば幸いです。
バックグラウンド
学生時代は理系学部でしたが、大学を卒業してから10年以上が経過しています。数学が得意な学生ではありませんでした。
また、仕事でもあまり統計を使う機会はありませんでした。
世の中のデータサイエンスに対する注目が高まってきたことから統計の勉強を開始し、統計検定2級を取得しました。
その後、本格的に統計検定準1級の勉強を始めたのは2024年2月からです。
コンスタントに統計の勉強をしていたわけではなかったので、この時点では統計のことはかなり忘れてしまっていました。例えば2級レベルの必須知識である、分散の定義も忘れていました。
ここで言う「2級レベル」とは、統計検定2級の公式テキストの内容を一通り理解し、過去問でコンスタントに8割以上取れる状態を指します。もし不安がある方は、準1級の勉強に入る前に2級の復習を挟むことを強くお勧めします。準1級は2級の知識を前提とした応用問題が多いためです。
受験記
勉強の進め方
試験勉強はまず準1級の過去問演習から始めました。しかし基礎が欠けていた私にはかなり難しく、1年分を解いたところで挫折しました。
基礎固めが必要と考え、『統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)』(東京大学教養学部統計学教室 編、東京大学出版会)をざっと通読しました。この本は試験勉強を通して、何度も読み返しました。色々な方が勧めてますが、分かりやすくとても良い本です。
その後、『統計学実践ワークブック』(日本統計学会 編、学術図書出版社)の例・例題を解きました。ワークブックは3か月かけて2周しました。
ワークブックの重要性は様々な記事で言及されていますが、私の意見では過去問演習ほど重要でないと考えます。
ワークブックを完璧に仕上げずとも、準1級の合格は十分に可能です。
理由は、ワークブックに試験で出題されない範囲があること(参考:統計検定準1級の出題傾向 - 雷電風雨のエンジニア)と、本文の説明が難しいことからです。私は試験に挑むタイミングでも、恥ずかしながら本文の説明は半分も理解できていませんでした。ただし、広大な試験範囲のガイドとしては有用です。
ワークブックと並行して、基礎知識が欠けている分野(実験計画法や多変量解析)について、書籍で勉強しました。これらの分野は、概念を理解するのは難しい反面、計算よりも結果の解釈や適切な手法の選択が問われることが多く、一度理解すれば得点源になります。
試験に合格することが目的であれば、ブログやYouTubeなどでベースとなる知識を補って、過去問の問題演習を中心に勉強することで十分と考えます。
書籍派の方向けに、オススメの本を紹介します。用途に合わせて選んでみてください。
| 分野 | オススメ書籍 | 特徴・用途 |
|---|---|---|
| 多変量解析 | 多変量解析がわかる | 数式の背後にある意味を掴むのに最適 |
| 多変量解析 | 多変量解析法入門 | 準1級の範囲を網羅しており、辞書的に使える |
| 実験計画法 | 図解入門 よくわかる 最新 実験計画法の基本と仕組み | 直行表や分散分析表の作り方が視覚的にわかる |
| GLM | データ解析のための統計モデリング入門 | 通称「緑本」。ロジスティック回帰などの理解に |
| ベイズ | 道具としてのベイズ統計 | ベイス統計を基礎から理解するのに役立つ |
ワークブックを2周しても、依然として例・例題の正解率は5割程度でした。力試しに過去問を解いてみたら、思っていたよりも正解できたので、その後は過去問演習を中心に行いました。
過去問は6年分を2周しました。論述問題は現在の試験形式(CBT方式)では出題されず、非常に難易度も高かったため、私は一切手をつけませんでした。CBT方式では、選択肢の選択や数値入力が中心となるため、記述対策よりも多肢選択形式に慣れることが合格への近道です。
過去問演習は資格勉強の王道ですが、統計検定準1級についても有効でした。本番の問題でも、かなり似ている問題が出たように記憶しています。
過去問演習を1周半し終わったタイミングでテストセンターにて受験し、合格できました。
ワークブックと過去問演習の履歴管理に使用していたGoogle Sheetsのファイルを公開します。スケジュール感や正解率の推移など、参考になれば幸いです。
問題演習の解説サイト
ワークブック・過去問の解説は簡素なため、問題演習に際しては下記のYouTube、ブログの解答を見ながら学習を進めました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
- YouTube
- ブログ
オススメ勉強法
自分の経験を振り返り、これから統計検定準1級を受験する方に、下記の流れで勉強することを提案します。
- 公式の統計検定準1級範囲表の大項目を見て、どういった分野があるかを把握する。
- 資格試験において試験範囲を正確に把握することは非常に重要です。私は範囲表を紙に印刷してワークブックに挟み、どの程度まで理解するべきかを確認しながら勉強しました。
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統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)を通読する。
- 統計検定2級の過去問で8割以上取れる方は飛ばしても大丈夫です。それ以外の方は、この本をざっと読むのが結局は近道になります。1回目で全て理解しようとせず、勉強中に分からないことが出てきた際に戻るリファレンスとして活用するのがおすすめです。
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統計学実践ワークブックの例題と解説を読む。
- 分野ごとにどのような問題が出るか、傾向を掴むのが目的です。この時点では自力で解けなくても全く問題ありません。解説を読んで「こんな単語や考え方がよく出るんだな」という感覚を養いましょう。
- 過去問を解く。
- これが一番大切なステップです。解法が分からなかったらすぐに解説にあたり、解き方の流れを理解するようにしてください。2〜3周繰り返すうちにパターンが見えてくるので、最初は解けなくても焦らずに進めるのが合格へのポイントです。
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