必見!現役企画職による『新卒向け』書類選考のミカタ
開発ブログを見ていただき、ありがとうございます。
ゲーム事業部 企画課のKです。
今回のブログは、企画職を目指す新卒の方たちに向けて、採用選考を担当しているマトリックスゲーム事業部企画課の主任陣による、書類選考におけるアレコレを座談会形式でお届けしたいと思います。
私たち、現役のゲームプランナーが、どういう視点や基準で書類選考を行っているのか、その一端をお話することで、すこしでも皆さんの第一歩の手助けになれば幸いです。
それでは、どうぞ!
◆皆さんの簡単な経歴を教えてください
赤木(仮名):
マトリックスで企画課の主任をしています。赤木(仮名)と言います。
プランナー歴22年。福岡県のゲーム会社でアルバイトからプランナーとして就職し、その後東京で働いた後、再び福岡に戻りマトリックス福岡開発室へ。最近の趣味はバイクです。
それでは他5名の主任の皆さん、おのおの簡単に自己紹介をお願いします。
青山(仮名):
プランナー歴約20年。デバッグ会社からガラケーの開発会社を経て、マトリックスに入社。2人の子持ちです。
桃田(仮名):
開発歴20年ちょっと。ファミコン~PCエンジンの時代に一部界隈で名の通った会社からスタート。経歴で一番長い間作っていたのはMMORPG。
黄瀬(仮名):
友人の紹介でマトリックスにアルバイトで入り、スクリプトに従事。翌年マトリックスに入社して今に至る。(マトリックス歴16年目)夏の帰省で甥っ子とSwitch2で遊ぶ予定。
緑川(仮名):
元プログラマーの演出スクリプト大好き人。マトリックス歴20年の古参人。
紫藤(仮名):
デザイナー/大学教員/イベントデザイナーを経て、マトリックスに入社。MOBA、FPS、ハクスラ系のゲームが好き。
※以下、(仮名)は省略
赤木:
皆さん、ありがとうございます。
それではこの6名の主任で、座談会をすすめてまいります。
◆テーマ1:面接官の皆さんは、書類選考の際にまず最初に「どの資料」の「何から」見ていますか?
赤木:
では、早速最初のテーマですが、皆さん書類選考って実際どこから見てますか?
桃田:
まずは企画書の文章力ですね。言語化力と構成力が重要。企画が面白くても伝わらなければNGです。
青山:
私は履歴書から。常識や誤字脱字、文のわかりやすさをチェックします。テンプレのような志望動機は響きません。
赤木:
たしかに。会社ごとの情報を入れた工夫もないと「どこでもいいのかな?」って感じてしまいますもんね。
緑川:
自分は、自己PRと制作物のつながりを見ます。アピールと行動が一致していないと信頼感が薄れます。
黄瀬:
最近は企画書重視。面白さや熱意が伝われば履歴書も詳しく見ます。企画が複数あると積極性が伝わります。
紫藤:
経歴から見て、社会人としての基礎があるか確認。そのうえで志望動機や企画をバランスよく見ます。
赤木:
なるほど。 見始めるポイントは異なれど、注意してほしいポイントは「書類作成に真摯に向き合えているか」という点に絞れそうですね。

■まとめ
- 企画書の伝える力や読みやすさを重視する声が多数
- 履歴書では常識・誠実さ・熱意の具体性がポイント
- アピールと行動の整合性、自主性もチェック対象
◆テーマ2:選考官には、どんなアピールが目に留まりやすい?
赤木:
つづいてのテーマですが、どのようなアピールがあれば皆さんの目に留まりやすいでしょうか? 実際とても多くの方たちが気になっていると思います。
桃田:
行動力や実績が重要です。ゲーム制作に直接関わる活動かどうかを見ており、単なるゲームプレイのアピールは評価されません。
緑川:
共同制作で賞を取ったエピソードでは、なぜ受賞できたのか、また自分がどう貢献したかを詳しく説明できると高評価です。
青山:
ゲーム以外にどんな興味があるか、なぜそれに取り組んだかを具体的に伝えてほしいです。「コミュニケーション力がある」だけの自己PRはあまり信用していません。
赤木:
具体的な体験や行動を物語として話せる人は魅力的です。人生の厚みがゲーム制作にも活きてきますしね。
青山:
一風変わった趣味や活動内容も、他の応募者との差別化になりますよ。
緑川:
自分の貢献内容や、趣味や経験をどうゲーム制作に活かしたかの説明が評価されると思います。
黄瀬:
私はやはり、学外コンテストや自作ゲーム制作、具体的な成果に加点します。ゲームを長時間プレイしただけのアピールは効果が薄いです。資格取得は努力の証として評価されます。
桃田:
たとえば、「バイトリーダー経験」も、業務内容や責任範囲が具体的なら評価されます。
紫藤:
個人で成果を出した経験が最も評価されます。専門学校での授業課題のみではなかなか評価しづらいですね。
■選考官から見て目に留まるアピールのポイント
- 行動力・実績・バイタリティ
- 具体的な体験と、そのストーリー性
- 好きや経験をどう制作に活かすか
- 他人と違う趣味や、資格取得の努力
- チーム制作では役割や貢献内容を明示
- 「コミュ力」や「ゲームが好き」だけの表現は不利
応募書類には、自分のストーリーと具体的な経験・行動を盛り込むことが重要です。
◆テーマ3:企画書はどのくらいのページがあればいいですか?
赤木:
企画書のボリュームについて悩まれている方も多い様子です。こちらはいかがでしょうか?
桃田:
ジャンルやテーマによって差はありますが、10ページ程度が目安です。少なすぎると情報が詰まり、多すぎると整理不足とみなします。重要なのは情報が読みやすく過不足なくまとまっていることですね。
緑川:
伝えたい内容がしっかり伝われば少なくてもOKですが、逆に多すぎは避けましょう。10ページ程度にまとめることで不要な情報がカットされ、面白さも際立ちます。
青山:
自分は10枚前後がちょうどいいですね。斬新さよりも内容の分かりやすさや面白さがきちんと伝わることを重視しています。情報量や日本語、レイアウトにも気を配ってください。
黄瀬:
みなさんと同じく10枚前後を推奨。何を企画したいかが伝わる構成が大切です。テキストだけの企画書ではなく、図やビジュアルも使いましょう。
赤木:
こちらについては多からず、少なからず、明確な指針がだせましたね。

■まとめ
- 目安は10ページ程度だが、5〜10枚なら読みやすいという意見も多い
- ページ数より中身と分かりやすさ・面白さが最優先
- 不要な情報は削って簡潔に、テキストのみは避ける
要は、“伝わる・読みやすい”企画書を目指してページ数を考えましょう。
◆テーマ4:企画書作成におけるジャンルやIPの使用制限はある?
青山:
いいテーマですね。
IPものも不可ではありませんが、ハードルは高いです。IPに合わないジャンルやコンセプトだと「分かっていない」と判断されやすいです。アドベンチャーやシナリオ重視のRPG、カード・ボードゲームは面白さを伝えにくいため避けた方が無難です。
黄瀬:
ジャンルやIPに決まった制限はありません。ただIPを使った企画書は現実には少なく、著作権を配慮したり、既にゲーム化されている場合が多いからかもしれません。アクションゲームの企画が多い印象ですが、他ジャンルやIPものにもぜひ挑戦してほしいです。
桃田:
特に制限は設けていません。むしろ応募者のオリジナリティや工夫を見たいです。特定ジャンルばかりや既存作と被る企画が目立つので、新しい発想にも期待したいです。
緑川:
そうですね。IP作品の場合は、なぜそのIPなのかという理由や理解度を問われます。また、応募先によっては自社IP以外の企画だと「なぜ自社に?」と疑問をもたれることも。送る会社に合わせて検討しましょう。
紫藤:
制限はしませんが、ページ数は現実的に。また、RPGで長いシナリオのみを送られるのは避けてほしいです。IPは知られていない場合もあるので、できればオリジナル企画が無難です。
赤木:
我々もそのジャンルやIPを「知っている」「知っていない」かだけで合否を判断することはないですが、少しでも不安がある場合は選考する側がどう思うかをイメージをして何か工夫をすると良さそうですね
■まとめ
- ジャンル・IPともに大きな制限はなし
- IPものは選定理由や理解度の説明が不可欠で、ハードルは高め
- できる限り企画の独自性・オリジナリティを重視
- 提出先企業やページ数・表現方法にも配慮を
自由度は高いが、“なぜそのジャンルやIPなのか”を論理的に説明し、独自性ある企画に仕上げることがカギです。
◆テーマ5:海外の方が応募する際に気をつけた方がよい点はある?
赤木:
弊社でも割合としてはそこまで多くはありませんが、海外出身の方たちが最前線に立ってゲーム事業部で働いております。今まさに就活をされている方たちにとっては、とても気になるテーマではないでしょうか。 皆さん、いかがでしょう?
桃田:
やはり、日本語での会話力が最重要です。資格を持っていても、実際の会話や細かいニュアンスが通じにくいことが多い印象です。
青山:
JLPT N1と履歴書に書く人が多いですが、実力に幅があります。そういった場合は、自己紹介動画で会話力を見せるのが有効ですね。
黄瀬:
やる気や能力が高い人が多い印象ですが、会話ではコミュニケーション面の難しさを感じることも多々あります。普段から日本語を鍛えている努力もアピールしてください。
緑川:
ですね。日本語が得意でなくても伝える努力や前向きな姿勢が大切です。翻訳アプリの活用もおすすめします。
紫藤:
日本語でしっかり会話できることが不可欠です。質問の意図を理解し、的確に答える力も求められます。プランナー職は表現力や共感を生む力が特に重要です。
赤木:
企画職は常に相手に「伝える」ことが必要な職業です。些細なニュアンスの違いで、プログラマーやデザイナーの工数が大きく変わってしまう事もあります。言語の習得はなかなか難しいことだとは思いますが、書類の細かい間違いを修正する努力や行動力、そして日々の継続力もアピールにつながりそうですね。
■まとめ
- 日本語会話力・コミュニケーション力が最優先
- 資格だけでなく、”実践的な会話力の証明(動画等)”が有効
- 伝える努力・学習姿勢・ツール活用も評価対象
- 質問意図を理解し、的確に回答できることが現場で重視される
◆テーマ6:書類選考に通るために、今何を勉強すれば良い?
青山:
“今”だけで劇的に変えるのは難しいですが、対策としては、
- 志望企業ごとに履歴書の内容を合わせる
- 提出書類は多くの人に見てもらいフィードバックをもらう
- 大学生なら企画書やゲーム制作を繰り返し実践してみる
が大切だと思います。
桃田:
応募先の会社情報や規模感、事業内容を理解することが大前提です。
会社のSNSや動画などもチェックして研究してほしいです。
緑川:
“どんな勉強をしたか”よりも”なぜその勉強をしたのか”という目的意識“が大切です。
資格や知識を羅列するだけではなく、“この目標のためにこの勉強をした”と具体的に説明できると評価されます。
紫藤:
ビジネスマナーと社会常識は必須ですし、継続的な学習習慣も持ってほしいです。
ゲーム業界は知識を常にアップデートする必要があるので、学び方自体も重要になります。
また、“書類を通したい”ならデザインの基本を勉強するのがおすすめです。企画書の見栄えに直結します。
赤木:
見た目も重要ってことですね。
■まとめ
- 履歴書や企画書は応募先に合わせてカスタマイズ
- 他者のフィードバックを受けてブラッシュアップ
- 企業研究と目的意識を持った勉強を重視
- ビジネスマナー・社会常識、デザインの基本も身につけると有利
- 「何を勉強したか」だけでなく「なぜ勉強したか」「どう活かすか」もアピールを
書類に「自分なりの目的意識」と「準備・努力」をしっかり込めましょう!
◆テーマ7:ゲーム会社は今どんなゲームプランナーを求めている?
青山:
一般常識があり、心身ともにタフな人。素直に指摘を受け止め、思いやり・好奇心を持って幅広く行動できる人材が評価されます。ゲーム以外に好きなことがある人も歓迎です。
桃田:
私は「本当にゲームを“作りたい”」気持ちがあるかが重要。好きの内容が“プレイ”なのか“作ること”なのか、自分で見直してほしい。業界に入るのがゴールではない、と強調しています。
緑川:
自分は、自発的に動けて、チームで良い影響を与え、協調性が高い人ですね。メンタル・体力面でタフであることも欠かせません。
紫藤:
“ゲームを作りたい”という強い熱意と、一般常識のある人。自分で機嫌を管理でき、現場をポジティブにできる人も重視。当社ではプランナーはバッファー(サポート役)的な立ち回りが多いです。
赤木:
皆さんの意見とほぼ同意です。加えるならば広いアンテナを持っていることでしょうか。時代によってその時その時どのような人材が求められているかは刻々と変化していってます。とくにゲーム業界はその流れが速いです。いろいろなものにアンテナを張って情報収集し、それを自分の中で消化してアイデアとして昇華できる人はゲームプランナーとしての適性も高い人だと思います。

■まとめ
- 一般常識・社会性
- 心身のタフさ・柔軟性
- 素直さ・思いやり・協調性
- “作る”ことへの本気度・行動力
- 好奇心・幅広い趣味や関心
- チームでの活動やサポート精神
「好き」だけでなく、“作る人”としての覚悟と人間力が今のゲームプランナーには求められています
◆ゲームプランナーを目指す皆さんへ
いかがでしたか?
書類を見ている企業側の人間が、どういった視点で見ているかが
少しでも伝われば幸いです。
今回こちらの座談会の内容は、チャットツールで発言された内容をAIで文字量をブログサイズにまとめて座談会形式に作り直したものになります。
もしフルサイズ版をご希望される方は、弊社マトリックスの各種説明会にご来場いただいた方のみに配布いたしますので、
ぜひそちらにもご参加いただければと思います!
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