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新人研修:プランナー編

に公開

皆さんこんにちは!
2025年4月に入社した、新人プランナーの T.O、H.T、Z.O です。

今回は、私たち新人プランナーが入社してからどんな研修を受け、
そこからどんな学びを得たのかをご紹介します。
この記事を読んで「ゲームを作るって楽しそう!」「プランナーを目指したい!」と
少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!

研修内容の流れ

研修では主に以下の内容を行いました。

● 座学講習
● 企画書研修
● スクリプト研修
● 共同カリキュラム
  〇仕様書作成
  〇共同制作

それでは順番に振り返っていきます!

座学講習(4月上旬)

プランナーに大切なのは 「面白さを届ける力」
でも、最初からそんな力を持っている人ばかりではありません!
そこで座学講習では「ゲームを作るとはどういうことか」をテーマに、エンタメ性を磨くトレーニングを受けました。
特に印象に残っているのは…

● 大喜利「写真でひとこと」
● ゲーム内容を「キャッチコピー」「タイトル」「ジャンル」で表現
● 依頼内容を読み取り、簡単な企画を作成

中でも「写真でひとこと」は大苦戦!


(画像そのものは出せないのですが、お題は大体こんな画像でした)

直感で面白いことを言う人もいれば、じっくり考えて言葉を練る人もいて十人十色。
ちなみに私は関西出身なのですが、大喜利は全然得意じゃなくて……とても苦労しました。

気になる新人プランナーの回答は...!

・ぼくの守護霊、、、だちょうなんだ、、、
・DNA検査の結果、まさかの兄弟判明?!
・最近、新しい彼女できたって言ったら、みんな無言になった理由がコレ。
・マッチングアプリで“小顔・長いまつ毛”って検索したら…出てきたのがコレ。
・アプリだと可愛かったのに オフで会ったらすげ~ダチョウ顔なのよ
・昨日交換したドードー、首が半分博士なんだけど、バグ?

この中で一番評価が高かったのは...

「DNA検査の結果、まさかの兄弟判明?!」

この回答を出したのはなんと、海外出身の新人!
「日本語で人を笑わせるなんて、最初は「絶対ムリ、最下位確定」と思ってました。
でも誰でも理解できる身近な話題をネタにして、表現はAIに助けてもらったら……意外とウケました!まさかの高評価!」
この演習を通して 「見たものから何を読み取るか」「どう説明するか」 という力はしっかり身についたと思います。

企画書研修(4月下旬)

座学で学んだ知識を活かし、次は 企画書作成 に挑戦!
まず取り組んだのは 台割。
台割とは「企画書の設計図」。どのページに何を書くかを文字で整理します。

ここで特に重要だったのがターゲットの調査

● ジャンルとターゲット層の親和性はあるか?
● プレイヤーが「面白い!」と思えるポイントはどこか?
● 既存タイトルと比べてどんな売りがあるのか?

こうした視点で内容を詰めていきました。
実はこの研修で、企画が2回も没になった新人もいました。

「何日もかけた企画は、題材とジャンルが合わず没に…
考え直した案も『面白さ』が足りず没に…
最終的に用意したものは、まさかの最初の案に似た企画でした…」
先輩から何度もフィードバックをいただき、無事完成させることが出来ました。
中には「ここで指導してくれた先輩が、一番身近な相談相手になった!」という新人も!

スクリプト研修(5月上旬)

「プランナーは企画書を書く人」…というイメージ、ありませんか?
それだけじゃないんです!
ゲームのイベントや演出のスクリプト(簡易的なコード)を書くことも、プランナーの仕事です。

この研修では、あらかじめ用意されたコードを組み合わせて、簡単なイベントや演出を自分なりに作成しました。
● NPCを動かす
● 条件を満たすとイベントが発生する
● 会話や演出を組み合わせてゲームらしく見せる

といった内容を実際に手を動かしながら学びました。
プログラム経験のある新人は、アドベンチャーゲームやスニーキングゲーム風の凝った作品を制作しました!

一方で、初めてコードに触れる新人がいました。そこはしっかり上長や先輩方がサポート。
親身に相談に乗ってもらいながら、作品を完成させることができました。
もちろん、新人の間でも助け合います!
プログラミング経験のある新人は、他の新人からの質問に次ぐ質問で引っ張りだこ状態でした。

共同カリキュラム

いよいよ他課(プログラマーさん・デザイナーさん)と合同のチーム制作へ。ここが研修の山場です!

制作したゲームのタイトルは...

「Matrix Party」


(制作したゲームのタイトル画面)

仕様書作成

プランナーは共同カリキュラムに先立って仕様書を書きます!

① お手本ゲームを徹底分析

参考となるパーティーゲームを全員でプレイ
「どこが楽しい?」「どう動いてる?」を細かく分解していきました。
分析しすぎて、なんとギミックの動くパターンを完全に暗記してしまうほど…!

② 担当を決めて仕様に落とし込み

全員ほぼ初挑戦だったため、見やすい書式/共通ルールをどう揃えるかに大苦戦。
毎日通話をつなぎっぱなしにして相談し合い、少しずつ形にしていきました。

③ コンセプトの確定

最終的に、マトリックスがある「歌舞伎町」をモチーフにした現実寄りのゲームに決定!
最初は「攻めすぎた歌舞伎町感」全開の案も出ましたが、

・身内ノリに偏らない
・無難にまとまらないようにする

という絶妙なバランスに調整!

仕様共有会

仕様がまとまったら、いよいよ他課に発表です!
仕様共有会ではミニゲームごとに「やりたいこと」をプレゼンし、ディスカッションが始まります。

● プログラマーさん「その仕様ならばシステム的にこうできます」
● デザイナーさん「その表現ならこういう見栄えも、どうですか?」

…と、職種ごとの視点から意見が飛び交います!

工数出し

次に自分たちの前に立ちはだかったのが、工数出し
これまでやったことのないタスクにかかる時間をどう計算すればいいのか、頭を抱える新人一同。
気づけば仕様はてんこ盛り、このまま進めると「日数、全然足りない…」という現実が目の前に…
● 「ミニゲームの数を減らすか?」
● 「それともミニゲーム外の仕様を削るか?」

悩みに悩んだ結果、今回は ミニゲームの数を削る という決断に至りました。

チーム制作

方針も決まり、いよいよ 本番の制作開始!
仕様が固まったからといって安心はできません。
むしろここからが本当の戦いです。

プランナーは開発が始まってからも大忙し!

● 進捗の確認
● 思った動きになっているかの検証
● 要件通りに仕上がっているかのチェック

……と、確認・調整・相談の毎日!

ミニゲーム担当エピソード

今回の研修では、プランナー一人につき一つのミニゲームを担当します。
みんなそれぞれ大いに苦戦していました!

① 危ない足場を渡るゲーム

ヘリコプターの影が、キャラクターが見づらいとトレーナー陣から大不評…

● 速度を落としても違和感…
● 影を薄くしても不自然…

と、うまくいかず大苦戦。

(足物のヘリの影が視界を妨害している…)
悩んでいると、トレーナーの方からこんな提案が。

「足場じゃなくて背景に、影を落としてみたら?」

(背景のビルに影がかかってます!)
ゲーム的に違和感のない表現にする。
そのためならリアルに忠実じゃなくてもいいというアドバイスでした。
「現実的な正しさ」のことばかり考えていた自分の発想の固さを痛感しました。

② タイミングよくジャンプするゲーム

プレイヤー同士の干渉がない分、操作の気持ちよさや難易度調整が勝負どころでした。

● 仕様通りになっているのに、想定と全く違う挙動!
● キャラクターがふわふわ動きすぎて遊びづらい…
● 「スッとジャンプしてスッと落ちる」と手を動かしてプログラマーさんに挙動を伝達。
● 記載が足りてなかった仕様も、修正しました。


理想のジャンプ挙動について、図を使って仕様を記載しました。

ジャンプの操作感を改善してもらい、プレイして気持ちいい挙動になりました!

③ 滑る床でギミックを避けて生き残るゲーム


(これでも風が吹いてます。わかりづらすぎる...)
と、同期からもトレーナー陣からもツッコミ&アドバイスが雨あられ。
さらにプログラマーさんとの意見が合わず、仕様面でも大苦戦。

トレーナーの方やプログラマーさんと何度も相談し、
ひとつづつ直していった結果…

最終的に、見た目が大幅に改善!


● 風のエフェクトを分かりやすく調整!
● 扇風機の見た目をおしゃれな青色に変更!
● リボンもついて動きがわかりやすい!

課代表チェック

各課の代表の方々にチェックしていただく、課代表チェックの日。

課代表の方々からの評価は...!

「ミニゲームは面白いけど、パーティーゲームとしての楽しさが足りない」

ズシンと来る一言でした。

自分たちはゲームの面白さを追求したつもりでしたが、
キャラクター選択や結果発表など、ミニゲーム外の要素が簡素すぎて 「パーティー感」 が欠けていたのが問題でした。

(キャラクター選択画面)

(結果発表画面)

ラストスパート

マスターアップまでの猶予は、たったの 8日!
新人全員で集まり、今後の方針を話し合いました。
それぞれのミニゲームを完璧なものにするか?
それとも、ゲーム全体のパーティー感を強化するか?

結論は満場一致で

「ゲーム全体のパーティー感を強化する」

しかし時間は限られています。

● 点数の出し方を派手に
● 勝利時の演出を強化
● ミニゲーム開始/終了時に盛り上がる演出を追加

パーティーゲーム感もりもりの盛り上がる演出になりました!
ワクワクするキャラクター選択画面

(4キャラ→16キャラに大増量!?)

ドキドキの結果発表

(プレイヤーの姿が順番に表示。勝者は誰だ...!?)

(優勝おめでとう!)

(得点詳細画面)
など、短期間でできるブラッシュアップに全力を注ぎました!

お披露目会

そして迎えたお披露目会には、なんと社長にもお越しいただけました!
会場は一気に緊張と熱気に包まれました。

ゲームが始まると、落とし合い・押し合い、逆転勝負で大盛り上がり!
「遊びとして用意した要素」 がしっかり楽しんでもらえ、
上長の皆さんともワイワイ遊ぶことができました。

ちなみに私は下手すぎて、上長から「接待プレイか?」と言われてしまいました(笑)

お披露目会は盛況に終わりましたが、同時に改善点や課題も多く見えました。

● 「色を増やすんじゃなくて、帽子やアクセを付けたほうが良かった…」
● 「誰が今一位なのか、ゲーム中で分かるようにした方が良かった…」

それでも、自分たちの作ったゲームを多くの方に目の前で遊んでもらう、良い経験になりました!

ふりかえり

T.O
研修を通して、自分が大切にしていたのは 「行動力」「些細なことでも楽しむ姿勢」
とりあえずやってみる精神で挑戦し、「これやってみたい!」という思いつきも遠慮せず相談しました。
その結果、やったことのないことにも怖がらず挑戦できる力が少しずつ身についたと感じています。
ただし、ゲーム開発は一人じゃできません!
仲間に頼ったり助けてもらったり――その経験が、 「周りを頼る力」 を自然と育ててくれました。
短い期間でも学びの機会がとにかく豊富で、気づけば色々な面で成長できていた気がします。

H.T
これまで趣味で一人でゲームを作ってきましたが、
多人数で、仕事でゲームを作る経験は今回が初めてでした。
タイトなスケジュールや、誰が読んでも同じように伝わるような仕様作成など、
今まで経験したことのなかった困難がたくさんありました。
それでも、他のメンバーと毎日相談しながらゲームを作るのは、
一人では味わえない、とても楽しい体験でした!
また同じメンバーでゲームを作りたい!

Z.O
日本の会社は上下関係が厳しいというイメージがあったので、
海外出身として日本で働くのは最初少し怖かったです。
でも、実際に飛び込んでみるとまるで真逆。
先輩方は丁寧に教えてくれるし、
同期同士は失敗しても「ナイスチャレンジ!」と笑い合える。
気づいたら、不安だった自分も、
自然と「やってみよう!」と前向きに動けるようになっていました。
そして一番の発見は失敗を恐れず挑戦し続けることこそ、成長の近道だということ。
「面白いを追求できる冒険の場」 に出会えたことが、今回一番の収穫でした!
これからも、この環境をフル活用して、一歩一歩レベルアップしていきたいです!

まとめ

ここまで新人プランナーの研修を通してのエピソードをご紹介してきました。
改めて感じるのは プランナーの仕事って本当に幅広い! ということ。

得意な分野はもちろん、苦手な分野にも飛び込んで経験を積むことで、少しずつ知識も視野も広がっていきます。
そして何より、実際にやってみるからこそ見える課題や面白さがたくさんあります。

マトリックスでは、若手のうちから実践を通じて学べる環境がしっかり用意されています。
もしこの記事を読んで 「プランナーって面白そう!」「ゲーム開発に携わりたい!」
少しでも思っていただけたなら嬉しいです!

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