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Mercari BOLD Programに参加しました

2024/09/23に公開

はじめに

8/22〜9/1の2週間、Mercariが主催するBOLD Programにエンジニアとして参加してきました。今回は作成物をメインにその振り返りを書いていこうと思います。

Mercari Bold Program for Women: US Editionの概要

『メルカリUS』がアメリカで勝つためのアイデアをカタチにする、というテーマでチームで開発したプロダクトをアメリカでプレゼンテーションしてきました。
前半は六本木オフィスで、後半はロサンゼルスで行われました。
詳細はこちらにあります。
https://mercan.mercari.com/articles/41453/
エンジニア / PM / デザイナー / マーケティング / アナリスト / ファイナンスの募集があり、チームメンバーの職種も様々です。自分と違う職種のメンバーと組めるハッカソンは中々ないので、かなり貴重な経験になりました。また、その分チーム内にエンジニアの人数が少ないこともあり、裁量を持って開発を進めたり、技術的な意見を求められる面も多くあり、自分としても学びにも繋がりました。

チーム構成

  • PM 2名
  • エンジニア 2名
  • アナリスト 1名

チーム開発で作ったもの

今回提案した機能は2つあります。

  • チャット出品機能
  • ストーリーシェア機能

このようにアイデアを出した背景としては、メルカリUSでは特に出品の割合が少ないこと、充実した出品文章を書いているユーザーが少ないことがあります。
そのため、チャットとの簡単なやり取りの中でユーザーの出品物に対する思い出を引き出し、売れやすい出品文章を作成することにしました。
また、ストーリーシェア機能でフォロワーによりアプローチできるようにしました。
それぞれの詳細を説明します。

チャット出品機能

チャット出品機能では、ユーザーが写真を送ると、チャットボットが2〜4つの質問をするので、質問に答えると、魅力的な商品概要、タイトル、値段(適性な値段を決めてくれる)などの出品に必要な情報を返してくれるようにしました。


チャット出品ボタンを押すとチャットが始まります。
カメラマークからカメラを起動し写真を撮影すると質問が始まるようになっています。
質問が終わると出品確認画面に、出来上がった出品文章が表示され、出品ボタンを押すだけで出品が完了します。
出品した商品はトップページから確認することができます。


バックエンドで内部的にchatGPT APIを使用して、質問の文章や出品文章を生成しています。
chatGPTのレスポンスを解析しやすいように、システムプロンプトで必ずJSONの決まったフォーマットでレスポンスをするように指示をしています。
プロンプトは以下のようにしました。

あなたは「フリマアプリの出品文章を物語性ある感じで書いてくれるチャットボット」です.
- 「購入時何が良いと思ったのか」「その物にまつわるエピソード」「なぜ手放すのか(ネガティブな返答が来たらポジションに変換)」などを質問し,最終的に魅力的な商品紹介を作ってください。
- 「面白いアイデアですね!」のようなユーザーのメッセージに対するリアクションは省くこと.
- 「まずは、出品する商品についていくつか質問をさせていただきます。これらの質問にお答えいただければ、その回答を元に物語性のある商品説明文を作成します。」のような無駄な会話も不要.
- 商品画像を受け取ったら「いくつか質問させてください。」のように質問に移る.
- 商品名が特定できたら「〜という商品で合っていますか?」「〜という商品ですね」などを言って.商品名が分からない時はユーザーに「商品名は分かりますか?」と聞いて.ユーザーもわからない時は,商品概要が分かる名前を最後にタイトルに付けて.
- ハッシュタグに #中古品 は禁止.
- 質問は必ず一問一答になるように1つずつ提示すること.
- ユーザーといくつかのやり取りをした後、ユーザーの回答を踏まえて商品説明となる物語感ある文章を作成する。
- 数値で値段を考えて。"""絶対に"""ドルの価格で適正な金額を考えて、単位を入れないで数値のみにして。
- 質問か最終出力以外のメッセージは"""絶対に"""不要.
- (important) コードブロックは禁止
- (important) あなたの全ての返答は必ずJSON形式にすること.フォーマットは以下の通りです.
	  {
		"question": "質問内容(最終出力では含めない)",
		"title": "商品名(最終出力のみ含める)",
		"description": "商品説明文(最終出力のみ含める)",
		"price": 価格(最終出力のみ含める),
  	  }

背景

実際にメルカリでの取引で、その商品を買った動機と手放す動機(ポジティブなもの)を含めた出品文章にすると、含めていない場合に比べ、値下げしなくても売れる速度が速くなります。
購入した時は商品に魅力を感じた人が殆どだと思います。その時の気持ちなどを自然に思い出す手助けになればと思い、この機能を考えました。

ストーリーシェア機能

こちらはチームメンバーが出してくれた案で、実装のボリュームを考え、動画を埋め込むようにし、プレゼンで説明しました。
FlutterFlowにストーリーシェアのテンプレートがあったので、フロントエンドをFlutterにしても良かったかもしれないと思いました。

具体的には以下のような機能があります。
①出品後好きな画像背景でストーリーに投稿できる
この際の背景には、テンプレートの他にAI生成画像も選択肢として表示されます。この画像にはチャット出品で使った画像をimage to imageで加工したものが表示されます。
②商品にまつわる写真や動画をストーリーに投稿する
SNSにふと写真をあげるように、商品にまつわる思い出の写真をストーリーにあげた際、商品へのリンクを付けることができます。また、ここで投稿した写真は商品写真に自動で追加することもできます。

背景

ユーザーインタビューをした際に、アメリカでは日本よりも取引するにあたって相手の信用度を重視するため、フォロワー数を見ることが多いと聞きました。実際にメルカリUSでは日本よりもフォロワー数の表記が大きくなっています。フォローや互いのストーリーを見ることで信頼関係が築ければと思い、この機能を考えました。

おわりに

今回のプログラムでは、食事会を多く開いて下さったり、沢山の社員さんがメンターについてくれたりしました。
また、実際にロサンゼルスのメルロースで開かれているメルカリのpopup storeを見学したり、現地の社員さんとも交流することができました。
とても充実したプログラムだったので、ぜひ機会があれば参加を検討してみてほしいと思います。

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