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ノートからスライドまで:AIと一緒に作れるMarkdown比較

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ノートからスライドまで:AIと一緒に作れるMarkdown比較

1. はじめに

1.1 目的

AI全盛期の現在、構造化されていて、かつプレーンなテキストとして扱えるMarkdown形式がAI(LLM)へのインプット情報となることがベストと言われています。

そんな中、テキスト形式に留まらず、PowerPointやHTML、PDF等様々なファイル形式に変換ができる
フォーマット・ツールが出てきています。
本文では、これらのフォーマットを比較して行きます。

1.2. 読者対象と前提知識

  • Markdownが何か理解されている方

2. 3つの形式

2.1. 形式の概要

Markdownをベースにして、2つのフォーマットがその用途を広げる形で開発・利用されています

  1. Markdown: シンプルなドキュメント作成に最適。最も広く普及し、学習が容易
    Markdown

  2. Marp: プレゼンテーション特化のMarkdown拡張。シンプルなスライド作成に最適
    Marp

  3. Quatro: 学術・技術文書に最適。多様な出力形式とプログラミング言語との統合が強み
    Quatro

2.2. 機能比較

3つの形式を機能比較してみると、以下の表のようになります。
注意: 以下の表は、Claude×Web系MCPでの調査結果です。

大項目 機能/特徴 Markdown Marp Quarto
基本情報 定義 軽量マークアップ言語 Markdownベースのプレゼンテーションツール 科学技術向け出版システム
主な用途 テキスト文書作成 プレゼンテーション作成 学術論文、ブログ、書籍、ウェブサイト、プレゼンテーション
学習曲線 低い 中程度 高い(機能が豊富な分)
コンテンツ作成 コードブロックサポート あり あり あり
数式サポート 一部(拡張による) LaTeX記法 LaTeX記法(高度な数式処理)
テーブル 基本的なテーブル 基本的なテーブル 高度なテーブル(書式設定、結合が可能)
Mermaidサポート なし(標準では)、拡張が必要 サポート(拡張機能として) ネイティブサポート(高度な統合)
プレゼンテーション スライド機能 なし(標準では) メイン機能 サポート(RevealJS統合)
テーマ/スタイル 限定的(レンダラーによる) 複数のテーマ、カスタムCSS 豊富なテーマ、高度なカスタマイズ
アニメーション なし 基本的なアニメーション 高度なアニメーション
出力と連携 出力形式 HTML、PDF(コンバーター経由) HTML、PDF、PPTX HTML、PDF、Word、PPT、ePub、その他多数
インタラクティブ要素 なし(標準では) 限定的(カスタムCSS/JSが必要) 充実(インタラクティブな図表、Shiny連携)
プログラミング言語統合 なし なし R、Python、Julia等(コード実行可能)
開発環境 バージョン管理 Git等と相性良好 Git等と相性良好 Git等と相性良好
ライブプレビュー エディタによる サポート サポート
拡張性 限定的(標準では) CSSとJavaScriptで拡張可能 高度な拡張機能、カスタム拡張も開発可能
ドキュメント管理 コミュニティ/エコシステム 非常に大きい 成長中 急速に成長中(特に学術界)
多言語サポート あり あり 強力(国際化サポート)
引用文献管理 限定的(拡張による) 限定的 強力(BibTeX/CSLサポート)

3.所感

Excel/PowerPoint職人から「Document as Code」的なプレーンテキストの文化に慣れるのか
知見を試していくしかない。
(議事録も文字起こしのテキストで上の方がも慣れてきてるのでこの文化が根付けばいいですが。)

4. その他

エンジニアは、VSCodeを入れていれば、プラグイン入れることで3つの形式使う設定ができますが、
非エンジニアの方は少しハードルあると思います。

探してみると、3種類とも使えるようなwebエディタは見当たらなかったので、
自作してたりします。まだまだ機能的に不足していますが、お試しください。

https://github.com/Tomatio13/v0markdown

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