CursorでClaude Codeのカスタムスラッシュコマンドを瞬時に呼び出す方法【Espanso活用術】
はじめに
最近、AIを使った開発効率化について色々と試行錯誤しているのですが、
Claude Codeのカスタムスラッシュコマンド集ccplugins
を使った開発体験がよかったです。
ただ、Cursorでも同じようなことができないかなぁ...と思っていたんです。
そこで色々調べてみた結果、Espansoというテキスト展開ツールを使うことで、Claude Code風の高品質なプロンプトコマンドをCursorでも実現できました!
今回は、19個の開発コマンドと、その設定・活用方法について共有します。
この記事で得られる知見
- Espansoによるプロンプト自動化のノウハウ
- 実際に使える19個の開発コマンド概要
Espansoとは?
Espansoは、オープンソースのテキスト展開ツールです。簡単に言うと、短いキーワードを入力すると、あらかじめ設定した長いテキストに自動で置き換えてくれる仕組みですね。
入力: `/test`
↓ (瞬時に展開)
出力: [詳細なテストコマンドプロンプト(数百行)]
最初は「単なるスニペットツールでしょ?」と思っていたのですが、実際に使ってみると想像以上に強力でした。特にAI開発においては、毎回似たようなプロンプトを書く手間が省けます。
何より、エディタに依存しないのが素晴らしい!Cursor、VS Codeでも動作するので、どんな環境でも一貫した開発体験が得られます。
注意:Espanso自体は、Windows/Mac/Linuxとクラスプラットフォームで動作します。筆者は、Ubuntuを利用しているので、この手のツールが非常に限られるんです。Windows/Macなら他のツールでも実現できると思います。
設定したコマンド体系
ccplugins
では25個のコマンドが用意されているのですが、Claude Code特有のコマンドを除いて、以下のようなコマンド19個を設定しました。
🔧 開発ワークフロー(6コマンド)
コマンド | 説明 |
---|---|
/test |
コンテキスト対応テスト実行・修正支援 |
/implement |
インテリジェント機能実装エンジン |
/commit |
Git自動コミットメッセージ生成 |
/format |
プロジェクト対応コード自動フォーマット |
/cleanproject |
開発時ファイルの安全なクリーンアップ |
/scaffold |
プロジェクトパターンベーススキャフォールディング |
🎯 コード品質(6コマンド)
コマンド | 説明 |
---|---|
/review |
包括的コードレビューと問題特定 |
/refactor |
セッション管理付きリファクタリング |
/remove-comments |
価値のないコメントの削除 |
/fix-imports |
壊れたインポート文の修正 |
/find-todos |
TODOマーカーの発見・分類 |
/fix-todos |
TODO項目の体系的解決 |
📚 理解・ドキュメント(3コマンド)
コマンド | 説明 |
---|---|
/understand |
プロジェクト全体のアーキテクチャ分析 |
/explain-like-senior |
シニア開発者視点での技術解説 |
/docs |
プロジェクトドキュメントの管理・更新 |
🛡️ 安全性・パフォーマンス(4コマンド)
コマンド | 説明 |
---|---|
/undo |
最後の操作の安全なロールバック |
/make-it-pretty |
機能保持コード美化 |
/security-scan |
セッション管理付きセキュリティ分析 |
/predict-issues |
将来の問題予測分析 |
実際の導入手順(Ubuntu 24.04 LTS )
ここからは、実際に私が試行錯誤しながら構築した手順を共有します。特にLinux環境でのハマりどころも含めて記載しているので、参考にしてください。
1. Espansoのインストール
cd ~/Downloads
wget https://github.com/espanso/espanso/releases/download/v2.1.8/Espanso-X11.AppImage
chmod +x Espanso-X11.AppImage
sudo mv Espanso-X11.AppImage /usr/local/bin/espanso
sudo chmod +x /usr/local/bin/espanso
2. 設定ディレクトリの準備
mkdir -p ~/.config/espanso/config ~/.config/espanso/match
3. 基本設定ファイルの作成
次項で詳細記載します。
# ~/.config/espanso/config/default.yml
toggle_key: ALT
auto_restart: true
4. Espansoの起動
以下のようなシェルスクリプト「espanso.sh」を作成しました。
#!/bin/bash
export GSETTINGS_BACKEND=memory
export GIO_MODULE_DIR=""
espanso daemon &
5. シェルスクリプトの実行
chmod +x espanso.sh
./espanso.sh
# 状態確認
espanso status
注意:espanso自体は、サービス登録する機能もあり、
espanso service register
でサービス登録できるはずなんですが、なぜか起動時に失敗するので、諦めました。
また、espanso.sh
に記載のexport文も重要でこれがないと動きませんでした。
~/.config/espanso/config/default.ymlの中身
以下は、/test
と/commit
コマンドの設定例です。
設定ファイルはyaml形式です。ccpluings
のmdファイルをつなぎ合わせています。
ccplugins
をダウンロード後に、Claude Codeでつなぎ合わせて使っています。
# Espanso Configuration for Development Commands
# 開発コマンド用Espanso設定ファイル
# Espansoの参考記事: https://aiv.co.jp/docs/blog/espanso
matches:
# 開発ワークフロー (Development Workflow)
- trigger: "/test"
replace: |
# テストランナー - コンテキスト対応
現在のコンテキストに基づいてインテリジェントにテストを実行し、失敗の修正を積極的に支援します。
**Context Detection First:**
Let me understand what context I'm in:
1. **Cold Start** (no previous context):
- Run full test suite with coverage
- Generate complete health report
- Identify chronic failures
2. **Active Session** (you're implementing features):
- Check git diff for modified files
- Read CLAUDE.md for session goals
- Test ONLY what you've been working on
- Incremental testing as you code
<<省略>>
- trigger: "/commit"
replace: |
# Gitコミット
変更内容を分析し、意味のあるコミットメッセージを作成します。
**Pre-Commit Quality Checks:**
Before committing, I'll verify:
- Build passes (if build command exists)
- Tests pass (if test command exists)
- Linter passes (if lint command exists)
- No obvious errors in changed files
<<省略>>
実際に使ってみた効果と感想
Cursorで利用してますが、便利ですね。
ただ、Cluade Codeのように補完機能がないので、コマンドを覚えておく必要があります。
(例えば、/co
と入れたら、/commit
と補完してほしいけど、補完されない)
これは手が覚えるしかない。
ccpluings
に限らず、Claude Code用のカスタムスラッシュコマンドは沢山あるので、
自分の開発スタイル・利用方法に合わせて、プロンプトをカスタマイズして利用して行きたいと思います。
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