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Windowsだって「シンボリックリンク」したい
Link Shell Extension(LSE)は、Windowsの標準機能では作成が面倒なハードリンク、ジャンクション、シンボリックリンクなどを、Windowsエクスプローラーの右クリックメニューから簡単に作成できるようにする拡張機能です。
Link Shell Extensionの主な機能
Link Shell Extensionは、単にリンクを作成するだけでなく、フォルダ構造の複製やバックアップに役立つ高度な機能も提供します。
- ハードリンク (Hardlink): 同じファイルに対して複数のファイル名を割り当てます。これにより、1つのファイルを複数の場所に存在するように見せかけることができます。ただし、同じディスクボリューム内でしか作成できません。
- ジャンクション (Junction): あるフォルダを別の場所にあるフォルダにリンクさせます。ユーザーがジャンクションフォルダにアクセスすると、実際にはリンク先のフォルダの内容が表示されます。
- シンボリックリンク (Symbolic Link): ジャンクションと同様にフォルダやファイルを別の場所にあるように見せかけますが、より柔軟で、異なるディスクボリュームをまたいでリンクを作成できます。
- ハードリンククローン・シンボリックリンククローン (Hardlink/Symbolic Link Clone): フォルダ構造を丸ごと複製しますが、中のファイルはコピーせずに元のファイルへのハードリンクまたはシンボリックリンクとして作成します。これにより、ディスクスペースを大幅に節約しながらフォルダ構造を複製できます。
- スマートコピー (Smart Copy): フォルダをコピーする際に、そのフォルダ内に存在するハードリンクやジャンクションの構造を維持したままコピーします。
- デロリアンコピー (DeLorean Copy): ハードリンクを利用して、差分バックアップのようなものを効率的に作成する機能です。変更のないファイルはハードリンクを使用するため、バックアップごとに消費するディスク容量を最小限に抑えます。 [cite:-1]
Link Shell Extensionの基本的な使い方
操作は主にマウスの右クリック(アクションボタン)で行います。
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リンク元の選択:
リンクを作成したいファイルやフォルダを右クリックし、「リンク元として選択」(Pick Link Source)を選びます。 -
リンクの作成:
リンクを作成したい先のフォルダへ移動し、フォルダの何もないところで右クリックします。メニューから「リンクを作成」(Drop As...)のサブメニューを開き、「ハードリンク」や「ジャンクション」、「シンボリックリンク」など、作成したいリンクの種類を選択します。
また、右クリックでファイルをドラッグ&ドロップすることでも、同様にリンクを作成することが可能です。
作成されたリンクは、通常のファイルやフォルダとは異なるオーバーレイアイコン(ハードリンクは赤い矢印など)が表示されるため、視覚的に区別することができます。
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