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媒体共有型、媒体非共有型(半二重通信、全二重通信)

2022/07/28に公開約2,600字

この記事では媒体共有型、媒体非共有型とそれにまつわる用語をまとめます。

用語 意味
媒体共有型 1つの回線を複数の端末で共有
媒体非共有型 複数の端末で同時に使用可能
半二重通信 一度にできるのは送信/受信どちらか
全二重通信 送信/受信を同時にできる

媒体非共有型と全二重通信は必ずしも=(イコール)の関係ではないので注意して下さい。

媒体共有型ネットワーク

通信媒体の使い方という点から、ネットワークは2つに分類することができます。媒体共有型、媒体非共有型の2つです。媒体共有型とは1つの回線を複数の端末で共有するネットワークです。同時に複数の端末がデータを送信できず、ある瞬間にデータを送信できるのは1台だけです。

初期のイーサネット

初期のイーサネットでは、1本の同軸ケーブルに複数の端末を接続するバス型トポロジとなっていました。そのため基本的には半二重通信となり、一度に処理できるのは送信/受信のどちらかのみです。

データを同時に送信すると衝突が発生し、電気信号が壊れてしまいます。そのため通信を制御するための仕組みが必要となります。媒体共有型ネットワークにおける代表的な通信制御方式が、コンテンション方式,CSMA/CD方式,トークンパッシング方式です。

(1)コンテンション方式

データの送信権を「早いもの勝ち」で獲得する方式です。コンテンション(contention)とは英語で競争、闘争、論争を意味します。CSAM方式とも呼ばれます。(CSMA = Carrier Sense Multiple Access)

まずデータを送ろうとする端末がケーブル上に信号が流れていないか確認します。(Carrier Sense:キャリア検知)。回線が使用されていればしばらく待って再度確認し、空きが出るまで待ちます。回線が空いていることを確認できたら、データを送信します。

ただし空きを確認してから送信しても、他の端末が同時にデータを送信してしまうことがあります。(Multiple Access:多重アクセス)。そのためネットワークが混雑すると急激に通信がしづらくなります。

(2)CSMA/CD方式

コンテンション方式を改良したのがCSMA/CD方式です。初期のイーサネットにおいて最も重要な技術となっています。

(1)まずデータを送ろうとする端末がケーブル上に信号が流れていないか確認します。(Carrier Sense:キャリア検知)。回線が使用されていればしばらく待って再度確認し、空きが出るまで待ちます。
(2)回線が空いていることを確認できたら、データを送信します。
(3)空きを確認してから送信しても、他の端末が同時にデータを送信してしまうことがあります。(Multiple Access:多重アクセス)。データ同士の衝突が起こると、電気信号が壊れ異常な信号が発生します。いずれかのノードが信号を検出すると(Collision Detection:衝突検出)、全てのノードへ衝突を知らせるジャム信号を送ります。
(4)ジャム信号を受け取るとデータの送信に失敗したと判断し、しばらく待ってから改めてデータを再送します。

CSMA/CDはパケット送信を一旦止めることを前提としています。実際に半二重通信でデータをやり取りすると、エラーが頻繁に発生して大量のデータには対応できません。

(3)トークンパッシング方式

トークンと呼ばれるパケットを巡回させ、トークンによって送信権を制御します。

トークンは回線上を順番に流れており、データを送信したい端末はこれを取り込んでからデータを送ります。送信が終了した機器は再びトークンを回線に流し、他の端末が送信可能となります。衝突が発生せず、順番に送信権が回ってくる特徴があります。

ただしトークンが回ってくるまでデータを送信できたないため、通信性能は若干落ちます。どれも現代の高速通信に対応しきれず、非媒体共有型ネットワークにおける全二重通信が今では主流となっていきます。

非媒体共有型

回線を占有しないで、複数の端末で共有するネットワークです。非媒体共有型ネットワークでは回線を占有しないので、全二重通信が可能です。わかりやすいのが10BASE-T/100BASE-TXによる全二重通信です。レイヤ2スイッチで端末同士をつなぎUTPケーブルを使うことで、送受信を同時に行うことができます。(1Gbpsのイーサネット規格では全二重通信の仕組みは異なっています。)

レイヤ2スイッチとパソコンをUTPケーブルで接続します。 UTPケーブルは見た目は1本ですが、実質的には4本です。8本の動線がよりあわされており、2本1組として、合計4組の電気信号を流せるようになっています。

これによってより効率的な通信が可能となっています。

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