🛵

カジュアル面談での失敗・反省点をまとめてみた

2022/09/04に公開約5,700字

約半年前(2022年4月)から私の所属している会社でカジュアル面談が始まり、その担当として色々な方とお話しする機会がありました。この記事ではそこでの失敗・反省点についてまとめます。

  • 採用にカジュアル面談を取り入れようと思っている方
  • カジュアル面談がどんなモノなのか知りたい方
  • 既にカジュアル面談を行っている採用担当の方

などに向けて書いた記事となっています。

自社に興味を持ってもらうための取り組みとしてカジュアル面談は近年注目を集めています。しかしそれに関する記事や知見はあまりシェアされていないな..と感じていました。 失敗の連続でお恥ずかしい限りですが、何とかみなさんのご参考になれば幸いです。(カジュアル面談にご参加下さった皆様にはこの場を借りて改めて感謝申し上げます。)

カジュアル面談とは?

会社と応募される方との間でカジュアルに情報交換をする場のことです。「採用とは全く関係ない」というのがポイントで、あくまでお互いがリラックスしてお話をすることが目的です。従来の選考・採用方法では伝えきれないようなリアルな会社の雰囲気を知ってもらいたい..という思いから始まりました。

1、意識したこと

達成とは程遠い状況ですが以下の2点を意識しながら面談に臨みました。

(1)学びのある1時間にする

応募される方は自分の時間を削ってカジュアル面談のために時間を作ってくれています。それなりに時間を頂くのだからつまらない時間にはしたくありません。「せっかくご応募頂いたからには何かプラスになるモノを持って帰ってもらいたい..」という思いから、質問にはできるだけストレートにお答えするよう気を付けました。

  • 不安が少しでも軽減して、
  • ITエンジニアとして働くイメージが湧いて、
  • 会社の雰囲気がすごく伝わった..!

みたいなカジュアル面談を目指しました。(実際は「応募された方にとってタメになっただろうか..」と後悔の連続でしたが..)

(2)相手の知りたいことを話す

応募される方にとって学びのある時間を作るにはどうすれば良いのでしょうか。それには「相手が知りたいことを話す」ことだと思います。

こちらが一方的に会社の自慢をするのではなく、応募される方の疑問・不安を解消する場でなければいません。当たり前に思われるかもしれませんが「相手の知りたいこと」というのは中々に厄介です。というのも質問されていた内容が本当に相手の知りたいこととは限らないからです。

私に対する警戒感が抜けきれなくて本当に聞きたいことを質問していないかもしれません。質問したのはあくまで表面的な内容でもっと奥底の別の部分で知りたいことがあるかもしれません。自分が不安に思っていることをうまく言葉にできていないかもしれません。「本当はどんな思いがあるのだろうか..」と質問された奥にある背景や思いを汲み取るよう心がけました。

2、反省点

次にカジュアル面談を通じての反省点を挙げます。先ほどはすごく大きな理想を語りましたが、実際には失敗・反省の連続でした

  • どのような問題点を感じたのか?
  • どんな点で上手くいかなかったのか?
  • なぜ上手くいかなかったのか?

を思いつくままに書いていきます。

「面接のためのカジュアル面談」になっている

当社へカジュアル面談を希望される方は採用・選考を考えていることがほとんどです。これ自体はすごく嬉しいことなのですが、一方で「面接っぽさ」は抜けきれていないと感じました。本来カジュアル面談は選考とは全く関係ない場であり、ITエンジニアに興味のある方であれば誰でもウェルカムです。

当社のことだけでなくて、
・IT業界のこと
・SESのこと
・未経験からの転職のこと
など基本的には何でもありです。

それにも関わらず選考を希望される方が大多数ということは「気楽に話を聞いてくれる場」として認知されていない証拠です。『カジュアル面談を応募される方のハードルはまだまだ高いんだな..』と痛感しました。

「気楽に聞きに来て下さいね〜!」では来ない

「面談でどんなことを話そうか//」と当時はそのことにばかり夢中で、呼び込みのためのアクションが非常に弱かったです。そもそもよく知らない会社の人と話したがる人はいません。 知らない人と1対1で話をすることになるので応募にはそれなりの勇気が必要です。「その会社に応募したい」などのよっぽど強い動機がない限り、応募はないと思った方が良いかもしれません。「気楽に聞きに来て下さいね〜!」と呼びかけるだけではダメで、もっとこちらから積極的かつオープンに情報を発信する必要性を感じました。

カジュアル面談のゴールは色々

一口にカジュアル面談といってもその内容や目指すべきゴールは様々です。当社のカジュアル面談は「IT業界未経験の人が大多数」という特性上、他とは違った印象を受けました。 例えば既にエンジニアとしてご経験を持つ方であれば目指すべきゴールは明確です。

・このような経験を積みたい
・これまでにこのような経験をしている
・だからこれくらいの金額で雇って欲しい

みたいに、具体的かつストレートなお話ができます。(実際はそうではないのかもしれませんが..)しかしそもそも業界未経験であると、人によって気になるポイントはバラバラです。

・会社の雰囲気を知りたい
・現場の仕事内容を知りたい
・仕事,業務内容について知りたい

など雰囲気的な部分を聞かれることがほとんどです。「気楽に話す場」という点ではどのカジュアル面談も同じですが、その内容は何をゴールとすべきかで全く違うと感じました。

人によって気になるポイントは違う

「〇〇さんが気になる点,不安な点はありますか?」と面談では必ず聞くのですが、その答えは人によって本当に違います。当たり前かもしれませんが「人によって本当に違うんだな..」としみじみ感じました。

・入社からの研修内容について知りたい方
・SESの仕事内容について知りたい方
・給与、福利厚生について知りたい方
・未経験からの就職について知りたい方
・使われている技術について知りたい方.. etc

など応募される方によって気になるポイントは様々です。とはいえ上記のような「よくある質問」というのは決まってくるので、そういった質問にはなるべく具体的かつストレートにお答えできる準備をしておく必要を感じました。

内容がふわっとしてしまった

当社のカジュアル面談は会社の雰囲気や仕事内容について伝えることがほとんどです。しかしそのような内容はふわっと曖昧になりがちです。「ウチの会社は〇〇ですよ!」と伝えても、相手がすっきりしていない感じだとこちらもすごく不安になります。私もなるべく具体的にお話しするようにしましたが「これでイメージが湧いただろうか..」と反省の連続でした。

働き方を「一緒に考えること」も必要だと感じた

「IT業界未経験の人が大多数だよ」という話に関連して、『相手と一緒に考える役割も期待されているのではないか?』という反省です。カジュアル面談がスタートした当初は「相手の知りたいことに具体的かつ明確に答える」ことを目標に取り組んできました。

しかし質問に答えるだけではそれ以上の気付きを与えられないことに気付きました。というのも転職される方にとってIT業界は未知の世界であり、「何を質問すれば良いのかわからない」という方も多いからです。(私自身もそうでした。)

「何を質問すれば良いのかわからない」という前提で考えた時に、「ITエンジニアとしてどう働きたいか?」を一緒に考えていくような役割も必要なんじゃないか..と感じるようになりました。私も迷走中ですが

・プラグラマとインフラどちらが良いのか?
(それはなぜなのか?)
・どういった分野に進んでいきたいのか?
(Webアプリ?クラウド?機械学習?)
・そのためにどんな経験を積んでいきたいのか?

「ITエンジニアとして働く!転職する!」ことは決まっていても、「どのような仕事をしたいのか?」は意外とイメージが湧きづらい部分でもあります。だからこそ「壁打ち相手としての役割」も期待されているのではないかと感じるようになりました。

3、これからの取り組み

これまでの気付き・失敗を踏まえてこれから取り組んでいくことをまとめていきます。解決策としてはまだまだ不十分ですが、足元で取り組めそうなことから書いていきます。

こちらでお渡しできる情報は用意しておく

カジュアル面談はとにかく事前準備が命です。応募者の方から質問を持っているだけでなくて、事前に会社の方で用意できることはたくさんあります。その中で有効だと感じたのがブログです。あらかじめ応募者の方が気になりそうなこと、質問をされそうなことは全てブログに書いておきます。 「面談前にこの記事を読んでおいて下さい」と伝えておけば何度も同じことを話すような無駄なコミュニケーションのコストを減らして、大切な話に集中できます。なるべく高い頻度で採用ブログを更新して、事前にこちらでお渡しできる情報についてはなるべく書いておくのは大切なことだと思います。

思ったより情報は伝わっていない

「ブログで情報をお渡しする」に関連して、情報はできるだけ具体的に書くことが大切だと思います。実際に面談では「ブログで書いていたことと同じ内容を質問される」ということがありました。これ自体は悪くないですし、些細なことでもご質問頂けることは本当にウェルカムです。(疑問点・質問点があった場合にそれを解決するためのカジュアル面談なので!)

ただし自分では書いているつもりではいても、あまり相手に伝わっていないんだな..ということはすごく感じます。SESという働き方1つとっても、ブログ記事で書いていたにしろ、改めて面談の場で質問されることが多くありました。 (別の会社に出向して働く..という点でイメージが湧きづらいようです。)思ったより情報は伝わっていないという経験から、既存のテーマでも色々な角度から情報発信する機会を作っていこうと思いました。

色々なチャネルで情報発信する

「話を聞きにいきたい!」と思ってもらえるには、こちらから情報発信をすることが大切です。先ほど挙げたブログだけでなく、最近は様々チャネルで情報発信ができます。目で見て確認できるという点で、特に動画を使ったPRは効果的などではないかとも感じています。ブログだけでなく、YouTube,TikTokなど今風のSNSを使った採用活動など色々な角度から自社の魅力をPRすることも必要だと感じました。

社内の人から協力をもらう

話せるネタを増やすには、社内のフレッシュな情報を仕入れることも大切です。それには社内の方とのコミュニケーションを普段から増やすことだと思います。テレワークが増えてコミュニケーションをする機会は減りましたが、社内の色々なメンバーとお話をできる機会があると話せる引き出しが増えていきます。むしろ採用担当の人だけでなくて、一般の社員さんとも話せる機会があるのがベストではないでしょうか。 しっかりと社内でも協力できる体制を作ることも有効なのではないかと思います。

働き方を一緒に考えてみる

情報発信を強化するだけでなく、応募される方の質問を深掘りするスキルも大切です。ITエンジニアとして働くイメージが明確になるよう、こちらから質問を投げかけて働き方を一緒に考えることを試してみます。「会社の雰囲気」とは違う「ITエンジニアとしてのキャリア」的な部分を明確にできればと思います。

まずは自分が魅力的な人間になる

もし私が史上最強のITエンジニアだったら、カジュアル面談の応募が殺到していたと思います。とんでもない知識・経験の中から適切なアドバイスをできたかもしれません。カジュアル面談は1対1で膝を付き合わせて(画面に向き合って?)話をする場でもあります。自身の社会人としての経験値だったり、技術者としてのレベルがダイレクトに反映されている気がします。人間力..といえば良いのでしょうか。遠回りかもしれませんがこれが究極の解決策な気がします。日々の業務や技術ブログ、個人開発で技術力を高めるのはもちろん、会社の仕事だけに捉われない色々な経験を積んで「この人から話を聞きたい!」と思われる努力も大切だと感じました。

最後に..

問題点ばかりが多くなってうまく解決策を提示することができませんでした。心もとない限りですが、私自身はまず足元でできることから取り組んでいくようにします。何かみなさんのご参考になれば幸いです。

カジュアル面談はすごく楽しいお仕事です。「自分の知っている知識で人の役に立てる」というのはとても嬉しいことです。また応募される方の決意などをお聞きすると、改めて自分もがんばろう!と身が引き締まる思いになります。

また同時に自分のレベルの低さを痛感した6ヶ月でもありました。「みんな話を聞きに来てね〜!」といっても誰も来ない寂しさはカジュアル面談がなければ気付けませんでした。技術者としての価値をもっともっと高めようと思った次第です。

そしてカジュアル面談は「IT業界の先輩が未経験者にアドバイスする」という偉そうな構図では全くありません。「自社・自分の魅力がジャッジされる場」だと常に感じています。発信をする時点でみなさんにジャッジされていますし、面談の最中にも応募する方にジャッジされています。入社したいと思ってもらえるほど魅力的な先輩か?、それだけの緊張感を持って臨む必要もあります。以上が私の経験したカジュアル面談での失敗・反省点となります。

Discussion

ログインするとコメントできます