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データサイエンティストが統計検定2級を2回受けて合格できた話

2024/09/09に公開

はじめに

2〜3年Webエンジニアを経験した後は、約6年ほど転職もしながらAIコンサルを経て、2024年9月時点では現在はデータサイエンティストとして働いています。統計検定自体は昔から知っていて興味はあったのですが、そんなに仕事で使うこともないしいいかと思って放置していました。ただ、ところどころ上司がt検定がどうのこうのと言っていたり、1σ、2σがなんたらとかいう会話があったりして、あ、これ自分が知識不足で会話についていけないやという場面が何度かあったので勉強して資格を取っておくのも良いかなと思い今回資格試験を受けることにしました。

結果

2024年9月に試験を受けました。合格点は60点です。1回目が55点であと1、2歩届かず不合格で悔しかったのですぐその1週間後に2回目を受けて77点で合格することができました。ちなみに公式サイトによると、再試験は最後に受けた試験(終了時刻から)から1週間後でないといけないみたいです(物理的には受けられるかもしれないが無効になるらしい)。

  • 1回目
  • 2回目

ざっくり学習内容まとめ

詳細は後述しますが、ざっくり勉強方法や使用した教材はこちらにまとめました。

具体的な勉強方法(試験1回目に向けて)

1週目〜4週目:統計学の基礎で勉強を始める

私は大学で情報工学を専攻していましたが、当時学んだことはあまり覚えていなかったので統計学の基礎から学び直すために、日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎を購入して全て読みました。確率と統計のところはかじっているので理解できましたが、区間推定だったり仮説検定のところは1回読んだだけではあまりイメージが掴めていませんでした。章末には練習問題があるのでそれも全て解いて、解けなかった問題(1週目は8割くらい解けなかったり間違えたりしました)は何も見ずに解けるようになるまで繰り返し解きました。何回も解いて、仮説検定の意味だったりそれを使う場面などがわかるようになってきました。平日の昼は普通に働いている社会人なので平日の朝と夜に合わせて1,2時間ほど、土日に1日4,5時間ほどかけ、トータルで約60〜80時間ほどかけていたと思います。

5週目〜8週目: 過去問を解く

[日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2018〜2021年]]を全て解きました。あまり時間は気にせずゆっくり解きました。私が購入したのはまだペーパーテストだった時代の2018〜2021年版ですが( ~~ 実は昔受けようと思って昔購入して放置していた ~~ )CBT対応の本もあるので今だったらそちらを買ったほうが良いかもしれません(両方買っていないので比較できないですが)。

年にもよりますが1週目は5〜7割解けました。結構ネットで調べると同じことを言っている人がいましたが2021年6月は難しくて5割を切りました。1回目であれば解けなくても問題ないと思います。統計学基礎の練習問題と同様に解けなかった問題は繰り返し解けるようになるまで解き直しました。トータルで60〜80時間ほどかけていたと思います。

試験数日前:追い込み

もう一度基礎ができているか再確認するために、【完全網羅】統計検定2級チートシートを一通り見ました。こちらはよくまとまっていてとても良かったです!また、統計学基礎の練習問題と公式問題集も1回目で間違えた問題を全てやり直しました。何回も間違えた問題はぶっちゃけ解き方を覚えてしまっていましたが、意外と1回目間違えて2回目で正解した問題も久々に解くと解けなかったりしていたので良い復習になりました。

試験当日(1回目)

試験は近所のパソコン教室で受験しました。15分前くらいに試験会場に到着しましたが、すぐに受け付けして試験を受けることができました。
身分証明証で本人確認後、席へ案内され、持っていけるものは電卓のみでした。
ここで配布されたのは2枚の紙とペンでした。前回別の試験を受けた会場では下敷きのようなシートに筆ペンのようなものだったのでありがたいです。

序盤から少し解きづらく、見たことのない問題もあったためかなり焦ってしまいました。また時間をかけてゆっくり計算していて時間もなくなってきて後半も焦ってしまいました。まだ5問くらい残っているところで残り5分くらいになってしまい、最後の方は適当にチェックした後に2,3問は解いたという感じでした。

この記事冒頭でも書いた通り、試験は55点で落ちてしまいました。試験会場の人が気まずい感じで不合格の通知表を渡してくれたのを覚えています笑

正直結構勉強してきたとは思ったのでかなり悔しかったです。もうその日に翌週の試験を再申し込みしました。

具体的な勉強方法(再試験に向けて)

1回目で不合格だった敗因は2つあると思っています。

  1. 時間を考慮していなかった:練習の時から過去問を受けるときもしっかり時間を測ればよかったです。90分が全然時間が足りないことを把握できていませんでした。
  2. 電卓を使う練習をしていなかった:勉強しているときはGoogle Spreadsheetでざっと計算したりして、電卓の扱いに苦戦して何度も打ち直してしまいました。

2回目の試験に向けては上の点を意識して再度1週間追い込みをかけました。

まずはもとから気になっていましたがあえてそこまでやる必要がないと放置していましたが、Kindleで見れる統計検定2級模擬試験(教材はページ上部のリンクをご参照ください)を受けました。個人的にこれはかなりテストの再現度が高く、試験本番で解けなかった似たような問題があったりしました。ちょくちょく誤植があったり、回答が選択式でないところが少し残念ではありましたが、これを事前にやっておけば一発合格できたくらいに満足度は高かったです。Kindle Unlimitedだと無料で見れるのでこのために無料体験入会しました笑

公式問題集も再度全部の問題を時間を測って解き直しました。さすがに何回も解いているので時間はあまりましたが早く試験を解くという意味で良い練習になりました。

また、電卓もうまく使いこなせるように練習しました。小さい頃、MRとかGTとかなんやろって思ってたけど使い方がわかると便利で使いこなせたほうが明らかに計算が早くなるので電卓の使い方も慣れておくのが試験を速く解く上で重要だと思いました。例えば平均を計算する際に値を合計する時は、各値を自動的に記録して最後にGTを押せば合計してくれるのでこういった使い方をしました。

試験当日(2回目)

試験管が同じ人だったらちょっと恥ずかしかったので別の会場にしました笑

1回目受けた時の会場は一人ずつ試験管が対応してくれましたがこの会場では全員が揃ったタイミングで一斉に開始するスタイルでした。また、シートも紙とペンではなく、私が嫌いな下敷きのシートと筆ペンだったので萎えました…会場選びは大事ですね。

2回目は勉強の成果なのか、1回目よりも問題が簡単だったのか分からないですが結構全体的にスムーズに解けて、時間も10〜15分くらい余りました。余った時間で計算に自信のなかった問題や分からなかった問題は事前にチェックをつけていたので見返しタイムでもう少し丁寧に解きました。わからない問題は2択くらいには絞れることが多かったので後は運に任せて選択しました。

前述の通り2回目は77点で合格できました。体感は8割超えている自信はあったのですが、超えてなくて少し悔しかったですが合格できたので良しとします笑

最後に

機械学習はやっていても統計部分は割りと疎かになっていたので良い勉強になりました。資格勉強はあくまでも勉強のモチベーションとしていつも受けていますがやはり落ちると悔しいものでもう一度受けたくなりますね。まとめると勉強する上でのポイントは3つあると思いました。

  1. 解き方を覚えるのではなく本質を理解すること(例えば正規分布とt分布の使い分け、片側検定なのか両側検定なのか等)
  2. 速く解く練習をする
  3. 電卓の扱い方になれる

このあたりを意識して勉強すれば一発合格もできると思うのでぜひ参考にしてみてください!

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