Rat Rig V-Minionのフレームカラーを決めたいのでレンダリングする
Rat Rig V-Minionが気になる
片持ちX軸の3DプリンターにはPrusa MiniやKingroon KP3Sなどの名機が多い。その中でも剛性に関して確固たる信念が感じられるRat RigのV-Minionがとても気になる。X軸はZ軸に支えられているが、構造を調べれば調べる程に、Z軸を揺らさないための仕組みが感じられて好ましい。
V-Minionのフレーム
フレームは4本のアルミ押し出し材で構成されている。ミスミでカスタムカットして約1,500円(税抜)から調達可能で、オプションでブラインドジョイント用のレンチ穴開け加工依頼を追加しても+540円(税抜)ほど。補強材やねじ類ナット類をもりもり合わせても、約5,000~7,000円ほどでV-Minionの工作に着手できる。
フレームの色
ここで気になるのがフレームの色の選択である。一般的なアルミフレームでは白アルマイトと黒アルマイトを選択することができる。白アルマイトはコストが低めで、黒アルマイトはコストが高めになるが、一般的に黒アルマイトは格好が良い。機能部品としての性能差がないため、見た目の好みとコスパとのバランスで選択することになる。
レンダリングを用いた見た目の比較
PC上のレンダリングにより、白アルマイトフレームと黒アルマイトフレームの見た目を比較してみる。
レンダラーにはBlenderを使用する。まず、V-MinionのgithubからアクセスできるCADをFusion360へ持っていき、次にFusion360上でSTL形式でエクスポートして、最後にそれをBlenderへインポートした。Blender上では、各ボディをフレーム、プリントパーツ、鉄系金属製品、アルミ系金属製品、ゴム製品などに分類して、それぞれにマテリアルを設定した。
全体像
黒アルマイトはコンパクトに見えるが重厚感があり、白アルマイトは工作機械としての存在感がある。
正面
IEMAI CF-ABSを想定
CF-ABSは剛性向上に効果があると見込まれる素材であるが、一般的なABSと比較して若干高価であり、パーツを3Dプリントするにあたってノズルや押し出しギアを摩耗させやすいという特徴がある。そのため重要な機構部品を中心にCF-ABSを限定的に使用し、剛性に寄与しないパーツには一般的なABSを使用するなど、使い分けを行いたい。
次に、全体的に通常のABSを使用した場合を見てみる。
Voxelab ABS Greenを想定
Voxelab ABS Pro Orangeを想定
Voxelab ABS Pro Whiteを想定
Voxelab ABS Grayを想定
考察
- 黒アルマイトのフレームはV-Minionのデザインと相性が良く、重厚感もあり、見栄えは良好である。組み合わせるパーツの色は、明るさの高低、彩度の高低、色合いによらず、どれも相性がよく、比較的自由に選択できそうである。
- 白アルマイトのフレームには無彩色に近いグレーや白のパーツを組み合わせるのが相性が良さそうである。彩度が高いアクセントカラーを使うと安っぽさや素人っぽさが演出されやすい。工作機械としての重厚感は黒色フレームより減るものの、存在感はかえって大きい印象を受ける。
Discussion