【Jest】JavaScript heap out of memory(ヒープメモリ不足)が発生したら📝

Jestで、メモリの使用率などを確認する方法は?
Jest自体にメモリ使用率を直接計測するための専用APIはありませんが、いくつかの方法でメモリ使用状況を確認することが可能です。
以下に主な方法を整理します📝
--logHeapUsage
を利用する
1. コマンドオプション Jestにはテスト実行後にヒープ使用量をログとして出力するオプションがあります。
npx jest --logHeapUsage
このオプションをつけて実行すると、各テスト完了後にヒープ使用量がコンソールに表示されます。これによって、テストごとのメモリ消費状況をおおまかに把握することが可能です。
process.memoryUsage()
を直接呼び出す
2. Node.jsが提供する process.memoryUsage()
関数を用いて、テストコード内でメモリの使用状況を取得できます。たとえば、beforeEach
やafterEach
、またはテストケース内で以下のように呼び出すことが可能です。
describe('Memory usage test', () => {
beforeEach(() => {
const memoryUsage = process.memoryUsage();
console.log('Before test memory usage:', memoryUsage);
});
afterEach(() => {
const memoryUsage = process.memoryUsage();
console.log('After test memory usage:', memoryUsage);
});
test('example test', () => {
// テスト処理
const memoryUsage = process.memoryUsage();
console.log('During test memory usage:', memoryUsage);
expect(true).toBe(true);
});
});
process.memoryUsage()
は、heapUsed
やheapTotal
、rss
(Resident Set Size)など、詳細なメモリ情報をオブジェクト形式で返すため、これらをログや集計ツールに流すことでメモリ使用傾向を分析できます。
3. カスタムレポーターやフックを利用する
Jestはカスタムレポーター(testResultsProcessor
やreporters
オプション)や、グローバルセットアップ・テアダウン (globalSetup
, globalTeardown
) を設定できます。こうした仕組みによって、テスト実行前後やテストスイートごとにメモリ使用状況を計測する処理を差し込むことも可能です。
Custom Reporters - Jest公式ドキュメント
Global Setup/Teardown - Jest公式ドキュメント
まとめ
-
簡易的な計測:
--logHeapUsage
オプションで各テスト後のヒープ使用量をログ出力。 -
詳細な計測:
process.memoryUsage()
をテストやフック内で呼び出して手動でログ取得。 - 高度な計測・レポート:カスタムレポーターやグローバルフックを活用して、メモリ計測の自動化・集計を行う。
これらの方法を組み合わせることで、Jestを用いたテスト環境下でのメモリ使用率確認が可能になります。

JestにてJavaScript heap out of memory(ヒープメモリ不足)が発生したら📝
Jestにて、JavaScript heap out of memory(ヒープメモリ不足)が発生したら、どうすべきかを整理する📝
JavaScript heap out of memory(ヒープメモリ不足)の原因
Jestは、テストを実行する際にメモリを消費しますが、特にテストケースが増えると、メモリ使用量が増え過ぎてしまうことがあります。
これは、以下のような理由によるものです。
-
テストデータやモックの数が多い:
- テストデータやモックが多すぎると、メモリを大量に消費する可能性があります。
-
メモリリーク:
- Jestの設計上、特定の条件下でメモリリークが発生することがあります。
- 特に、ネイティブモジュールをデコレートするサードパーティモジュールを使用している場合、メモリが解放されずに残ることがあります。
解決方法
いくつかの解決方法があります📝
1. メモリ割り当てを増やす(メモリ制限の設定の調整)
Jestを実行する際に、Node.jsのメモリ割り当てを増やすことができます。
以下のように、NODE_OPTIONS
を設定して、最大ヒープサイズを増やします。
NODE_OPTIONS='--max-old-space-size=4096' jest
上記の場合は、Jestが使用できるメモリの上限を4GBに設定しています。
2. テストの実行方法を変更
-
--runInBand
オプションの使用:- テストを直列で実行することで、同時に使用されるメモリを減らすことができます。
- このオプションを使用すると、各テストが完了するまで次のテストが開始されません。
jest --runInBand
-
--logHeapUsage
オプションの使用:- テスト実行中のヒープ使用量をログに出力し、メモリの使用状況を監視します。
- これにより、どのテストがメモリを消費しているかを特定できます。
3. テストデータやモックの最適化・リファクタリング
- beforeAll/beforeEachなどの繰り返し処理を見直す📝
- JestのbeforeAll/beforeEachで不要なリソースを生成していないか見直す。
- モックの数を減らす:
- 不要なモックを削除し、必要なものだけを残すことで、メモリ使用量を削減できます。
- テストデータの簡素化:
- テストデータを必要最低限に抑えることで、メモリの消費を抑えることができます。
4. Jestの設定の見直し
-
maxWorkers
の設定:- 並列実行するワーカーの数を減らすことで、メモリの使用量を制限できます。
- 例えば、以下のように設定します。
module.exports = {
maxWorkers: 2, // ワーカー数を減らす
};
-
workerIdleMemoryLimit
の設定:- 各ワーカーが使用できるメモリの上限を設定することで、メモリの消費を管理できます。
module.exports = {
workerIdleMemoryLimit: '1024MB', // ワーカーのメモリ上限を設定
};
5. ライブラリやツールのアップデート
JestやNode.js、関連するライブラリが古い場合、最新バージョンにアップデートすることでメモリ使用量やパフォーマンスが改善されることがあります。
結論
Jestでのヒープメモリ不足は、テストデータやモックの数を抑えることが有効ですが、他にもメモリ制限の設定やテストの実行方法の変更、Jestの設定の見直しなど、複数のアプローチがあります。
これらの対策を組み合わせることで、メモリ不足の問題を効果的に解決できるでしょう。
参考・引用

JestでJavaScript heap out of memoryが発生した場合の対応 by GPT o1
Jestで「JavaScript heap out of memory」が発生する場合、テスト実行時に使用されるヒープメモリが不足している状況です。
これはテストケース数が多い、モックデータが巨大、あるいはテストが一度に大量のメモリを消費するなどの要因で起こりえます。以下に対処策をいくつか挙げます。
-
メモリ割り当てを増やす:
Node.js の実行時オプション--max-old-space-size
を用いて、使用可能なメモリを増やすことができます。例えば、4GBに増やす場合は以下のように実行します。node --max-old-space-size=4096 ./node_modules/.bin/jest
Jestをnpmスクリプト経由で実行している場合は、
"test": "node --max-old-space-size=4096 ./node_modules/.bin/jest"
のようにすることも可能です。 -
テストの分割・並列度の調整:
テストファイルが非常に多い場合は、並列に実行されるテストの数を減らすことを検討します。--maxWorkers
オプションでワーカー数を減らすことで、同時実行数が減り、一度に使用されるメモリが抑えられます。jest --maxWorkers=2
また、巨大なテストスイートを複数のスイートに分割し、部分的に実行することも有効です。
-
不要なmockやテストデータの削減:
mockデータやfixtureが非常に大きい場合、それらを最適化しましょう。不要なデータを取り除いたり、テストで必要最低限のmockのみを使用することで、メモリ消費を削減できます。 -
テスト環境のリファクタリング:
- Jestの
beforeAll
/beforeEach
で不要なリソースを生成していないか見直す。 - メモリリークを引き起こすようなコード(グローバル変数やキャッシュの不正な利用など)がないか確認する。
- Jestの
-
ライブラリやツールのアップデート:
JestやNode.js、関連するライブラリが古い場合、最新バージョンにアップデートすることでメモリ使用量やパフォーマンスが改善されることがあります。
結論としては、mockやテストデータの数を抑えることは一つの有効な手段ですが、それだけでなく、並列度の調整やNode.jsメモリ割り当ての変更など、総合的な対策を行うことが望まれます。

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