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next/dynamic と dynamic import (動的インポート)について
next/dynamic と dynamic import (動的インポート)について
next/dynamic
と dynamic import
はどちらも動的インポート(Dynamic Import)に関連していますが、使用目的や使い方が違います。
next/dynamic
1. next/dynamic
は Next.js 固有の機能で、React コンポーネントを動的にインポートしてレンダリングを遅延させるために使用します。
これにより、初期ロード時の JavaScript バンドルサイズを削減し、パフォーマンスを向上させることができます。
主な特徴:
- サーバーサイドレンダリング(SSR)との統合が可能。
- ローディングコンポーネントを指定可能。
- 使いやすい API を提供。
使用例:
import dynamic from 'next/dynamic';
// 重いコンポーネントを動的に読み込む
const HeavyComponent = dynamic(() => import('../components/HeavyComponent'), {
ssr: false, // クライアントサイドでのみレンダリング
loading: () => <p>Loading...</p>, // ローディング表示
});
export default function Page() {
return (
<div>
<h1>Next.js Dynamic Import</h1>
<HeavyComponent />
</div>
);
}
主なオプション:
-
ssr: true/false
: サーバーサイドレンダリングを有効または無効にします。 -
loading: Component
: 読み込み中に表示するコンポーネントを指定します。
dynamic import
(JavaScript 標準の動的インポート)
2. dynamic import
は JavaScript の標準機能で、コードを必要に応じて遅延読み込みするために使用されます。
モジュールを非同期でインポートし、Promise を返します。
主な特徴:
- ECMAScript 標準の機能。
- 任意のタイミングでモジュールを読み込める。
- サーバーサイドレンダリングやローディングの制御は含まれない。
使用例:
// 動的にモジュールを読み込む
import('../utils/heavyFunction').then((module) => {
const heavyFunction = module.default;
heavyFunction();
}).catch((error) => {
console.error('Failed to load the module:', error);
});
特徴的な使い方:
- クリックイベントなどで特定のコードを遅延読み込みする。
- 必要な場合にのみ重いライブラリを読み込む。
違いのまとめ
特徴 | next/dynamic |
dynamic import |
---|---|---|
フレームワーク依存 | Next.js 固有 | JavaScript 標準 |
主な用途 | React コンポーネントの動的読み込み | 任意のモジュールの動的読み込み |
SSR 対応 | 対応(オプション指定可能) | 非対応 |
ローディング表示 | 指定可能 | 自力で実装が必要 |
選択の基準
-
Next.js プロジェクト内で React コンポーネントを動的に読み込みたい場合は、
next/dynamic
を使うのが役立ちます。 -
汎用的な JavaScript モジュールを動的に読み込みたい場合や、Next.js 固有の機能が不要な場合は、
dynamic import
を使用します。