【JavaScript/TypeScript】default export / named exportのメリット/デメリットを整理する
default export / named exportのメリット/デメリットを整理する
default export
(デフォルトエクスポート)とnamed export
(名前付きエクスポート)のメリットとデメリットを整理します。
先に結論:named export を推奨
named export
を推奨しているの主な理由は、default export
の場合ファイルimport
のタイミングで変数名を自由に変更できてしまう点にあります🙏
named export
でもas
で変数名を自由に変えられますが、必ず1回export
設定したその変数名を使うのでEditorなどで追いやすいというメリットがあります🙏
逆にdefault export
の場合は 1ファイルをまるごと 変数名をexport
扱いでimport
側で自由に指定できるため、Editorなどで追いずらいなどのデメリットがあります🙏
ここに記載あるとおりです👀🌟
以下、default export
(デフォルトエクスポート)とnamed export
(名前付きエクスポート)のメリットとデメリットの詳細説明
default export
)
デフォルトエクスポート(特徴
- モジュールあたり1つだけデフォルトエクスポートを持つことができる。
- インポート時に任意の名前を指定してインポートできる。
- 波括弧
{}
を使わずにインポートする。
メリット
-
簡潔なインポート文
-
波括弧を使わないため、インポート文がシンプルになる。
// デフォルトエクスポートの例 export default function MyFunction() { /* ... */ } // インポート import MyFunc from './MyModule';
-
-
主要機能の強調
- モジュールが一つの主要な機能やコンポーネントを提供する場合、その意図を明確にできる。
-
命名の柔軟性
-
インポート時に任意の名前を付けられるため、コンテキストに応じてわかりやすい名前を使用できる。
import CustomName from './MyModule';
-
デメリット
-
リファクタリングが困難
- 名前がインポート時に変更される可能性があり、コードの追跡や自動リファクタリングが難しくなる。
-
静的解析が困難
- ツールやIDEが依存関係を正確に解析できない場合があり、型チェックやコード補完が効きにくい。
-
複数エクスポートに不向き
- モジュールが複数の機能を提供する場合、デフォルトエクスポートは適切でない。
named export
)
名前付きエクスポート(特徴
- 複数のエクスポートを持つことができる。
- エクスポートされた名前をそのままインポートする(名前を変更する場合は
as
キーワードを使用)。 - 波括弧
{}
を使ってインポートする。
メリット
-
明確な依存関係
-
どの機能をインポートしているかがコード上で明確になり、可読性が高まる。
// 名前付きエクスポートの例 export function functionA() { /* ... */ } export function functionB() { /* ... */ } // インポート import { functionA, functionB } from './MyModule';
-
-
リファクタリングが容易
- エクスポート名とインポート名が一致するため、コードの検索やリファクタリングがしやすい。
-
ツールのサポートが良好
- 静的解析、型チェック、コード補完などのツールが正確に機能する。
-
部分的なインポート
- 必要な機能だけをインポートでき、不要なコードを避けることができる。
デメリット
-
インポート文が冗長になる
-
複数の機能をインポートする際に、インポート文が長くなる場合がある。
import { functionA, functionB, functionC, functionD } from './MyModule';
-
-
命名の制約
-
エクスポートされた名前をそのまま使用する必要があり、名前を変更したい場合は
as
を使う必要がある。import { functionA as customFunctionA } from './MyModule';
-
-
名前の競合
- 同じ名前のエクスポートが異なるモジュールに存在する場合、名前の衝突を避けるために別名を付ける必要がある。
まとめ
- デフォルトエクスポートは、モジュールが一つの主要な機能を提供する場合に適しており、インポート時の命名が柔軟です。しかし、リファクタリングや静的解析が難しくなる可能性があります。
- 名前付きエクスポートは、複数の機能を提供するモジュールに適しており、依存関係が明確でリファクタリングが容易です。ただし、インポート文が冗長になりがちで、命名の柔軟性が制限されます。
選択の指針
-
モジュール設計に応じて使い分ける
- 単一の主要機能を提供するモジュール:デフォルトエクスポートを使用。
- 複数の関連機能を提供するモジュール:名前付きエクスポートを使用。
-
チームのコーディング規約
- プロジェクトやチームで一貫したエクスポート方式を採用することで、コードの一貫性と可読性を維持。
-
ツールやフレームワークの特性
- 一部のツールやフレームワークは、デフォルトエクスポートまたは名前付きエクスポートを推奨している場合がある。
例:Reactのコンポーネント
-
デフォルトエクスポート
// MyComponent.js export default function MyComponent() { /* ... */ } // インポート import MyComponent from './MyComponent';
-
名前付きエクスポート
// MyComponents.js export function Header() { /* ... */ } export function Footer() { /* ... */ } // インポート import { Header, Footer } from './MyComponents';
最終的には、モジュールの目的やプロジェクトの要件に応じて、デフォルトエクスポートと名前付きエクスポートを適切に選択することが重要です。
参考・引用