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DBのmax_connections(最大同時接続数)とmax_allowed_packet(最大許可パケットサイズ)について整理

まさぴょん🐱まさぴょん🐱

DBのmax_connectionsmax_allowed_packetについて整理

データベース(特にMySQLなど)において、max_connectionsmax_allowed_packetは重要な設定項目です。

max_connections(最大接続数)

  • 説明:
    • データベースサーバーが同時に許可する最大のクライアント接続数を指定します。
  • 重要性:
    • この値を超えると、新しい接続は拒否され、エラーが返されます。
    • サーバーのリソース(CPU、メモリ)を保護し、過負荷を防ぐために適切な設定が必要です。
  • デフォルト値:
    • MySQLではデフォルトで151に設定されています。
  • 設定例:
    • MySQLの設定ファイル(my.cnf)で以下のように設定します。
      [mysqld]
      max_connections=200
      

max_allowed_packet(最大許可パケットサイズ)

  • 説明:
    • サーバーが受け入れる単一のパケットまたは中間文字列の最大サイズ(バイト単位)を指定します。
  • 重要性:
    • 大きなクエリやBLOBデータの送受信時、この値が小さいとエラー(Packet too largeなど)が発生します。
    • 適切に設定することで、大きなデータの送受信が可能になります。
  • デフォルト値:
    • MySQLではデフォルトで64MBに設定されています。
  • 設定例:
    • MySQLの設定ファイルで以下のように設定します。
      [mysqld]
      max_allowed_packet=256M
      

比較表

項目 max_connections max_allowed_packet
説明 同時接続の最大数を指定 パケットの最大サイズを指定
主な役割 サーバーの接続数を制御 データ転送時の最大サイズを制御
デフォルト値 151(MySQLの場合) 64MB(MySQLの場合)
設定ファイルでの例 max_connections=200 max_allowed_packet=256M
影響を受ける操作 クライアントの新規接続 大きなデータの挿入・更新・クエリ実行
関連するエラー "Too many connections" エラー "Packet too large" エラー

類似・関連する用語とその説明

1. thread_cache_size

  • 説明: クライアント接続のスレッドキャッシュ数を指定します。高頻度の接続と切断がある場合、スレッドの再生成を減らしパフォーマンスを向上させます。
  • 設定例:
    [mysqld]
    thread_cache_size=50
    

2. table_open_cache

  • 説明: 一度に開くことができるテーブルの数を指定します。多くのテーブルにアクセスするアプリケーションでは、この値を増やすことでパフォーマンスが向上します。
  • 設定例:
    [mysqld]
    table_open_cache=2000
    

3. wait_timeout

  • 説明: サーバーがクライアント接続を閉じるまでの非アクティブ時間を指定します。アイドル状態の接続がリソースを消費し続けるのを防ぎます。
  • 設定例:
    [mysqld]
    wait_timeout=600
    

4. innodb_buffer_pool_size

  • 説明: InnoDBストレージエンジンが使用するメモリバッファのサイズを指定します。データベースのパフォーマンスに大きな影響を与えます。
  • 設定例:
    [mysqld]
    innodb_buffer_pool_size=2G
    
  1. net_buffer_length
    • 説明: 通信時のネットワークバッファの初期サイズを指定します。大きなクエリを扱う場合、max_allowed_packetとともに調整が必要です。
    • 設定例:
      [mysqld]
      net_buffer_length=16K
      

まとめ

  • **max_connectionsmax_allowed_packet**は、データベースサーバーのパフォーマンスと安定性に直接影響する重要な設定項目です。
  • サーバーの使用状況やアプリケーションの要件に応じて、これらの値を適切に調整することが重要です。
  • 他の関連する設定項目も理解し、全体的なパフォーマンスチューニングを行うことで、効率的で信頼性の高いデータベース環境を構築できます。

注意: 設定を変更する際は、サーバーのリソースやアプリケーションの特性を十分に考慮し、必要に応じてテスト環境で検証を行ってから本番環境に適用してください。

参考・引用

https://www.fujitsu.com/jp/products/software/resources/feature-stories/postgres/article-index/max-connections/

https://zenn.dev/tmtms/articles/202108-mysql_max_allowed_packet

まさぴょん🐱まさぴょん🐱

並列非同期で、DBにinsertするときに、max_connectionsに気をつける📝

並列非同期でデータベースにデータを挿入する際に、max_connectionsを考慮することは重要です。
以下にその理由を説明します。

理由

  • 接続の制限: データベースサーバーには、同時接続数を制限するmax_connectionsという設定があります。この制限を超えると、新しい接続を確立できなくなり、アプリケーションがエラーを返す可能性があります。特に、並列処理を行う場合、複数のスレッドやプロセスが同時に接続を試みるため、接続数が急増することがあります[2][5]。

  • トランザクションの管理: 同じ接続を共有する複数のカーソルは、同じトランザクションを共有します。これにより、一つのスレッドでエラーが発生すると、他のスレッドも影響を受ける可能性があります。したがって、並列処理を行う場合は、各スレッドが独立した接続を持つことが望ましいです[2][3]。

  • パフォーマンスの影響: 複数の接続を使用することで、データベースへの負荷が分散され、パフォーマンスが向上することがあります。しかし、接続数が多すぎると、サーバーのリソースが枯渇し、逆にパフォーマンスが低下することもあります[2][7]。

結論

したがって、並列非同期でデータベースに挿入を行う際には、max_connectionsの設定を適切に行い、必要に応じて接続プールを利用することが推奨されます。これにより、接続数の制限を考慮しつつ、効率的なデータベース操作を実現できます。

[1] http://richyen.com/postgres/2019/06/25/pools_arent_just_for_cars.html
[2] https://www.psycopg.org/psycopg3/docs/advanced/async.html
[3] https://www.reddit.com/r/Database/comments/pql7yy/parallel_table_insert/
[4] https://pawelurbanek.com/rails-load-async
[5] https://stackoverflow.com/questions/74431326/how-many-max-connections-should-i-have
[6] https://dba.stackexchange.com/questions/23498/what-should-i-set-max-connections-to-for-mysql
[7] https://github.com/prisma/prisma/issues/13134
[8] https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/UserGuide/USER_ReadRepl.html
[9] https://forum.flowable.org/t/executing-sub-process-using-call-activity-parallel-async-mode-not-truely-parallel/10256
[10] https://sqlite.org/forum/forumpost/7c90893579