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定量的と定性的について

定量的と定性的の意味の違いとは?
- 定量的は「物事を数値化できるさま」、定性的は「物事で数値化できないさま」を指します。
定量的とは?
- 「物事の性質を数値で表すさま」を表す語で、英語表記は「Quantitatively」
- 具体的にはある物事を特定の基準に従って数値化することを指し、結果は絶対的な評価とみなされます。
- 絶対的な評価は、個人の感覚や判断によって受け取り方が変化しないのが特徴です。
- たとえば「この商品は発売後1か月で100万個売れた」といった具体的な数値を挙げた場合、客観的な事実にもとづいた評価や情報を提示することになります。
定性的とは?
- 「数値で表せないさま」を指す語で、英語表記は「Qualitatively」
- 別の言い方をすると言葉や文字ならば表せることを意味するのです。
- たとえばWebサービスにおいて、「こういった機能が欲しい」「もっと使いやすくしてほしい」といったユーザーからのコメントのような、言葉や文字でしか表せないデータなどが該当します。
- このように内容を数値化できないデータは、「質的データ」とも呼ばれるのです。
定量的・定性的に表すメリット・デメリット
定量的のメリット・デメリット
- 数値で判断するので、定量的な判断は絶対的評価になりやすい。
メリット
- 定量的な評価では確な数値で表されるため、誰が見てもわかりやすい。
- 客観的かつ絶対的なデータでもあるので、個人的な意見や考えに左右されず、属人化しない。
デメリット
- 定量的な評価の場合、数値だけが評価の対象となり、「目標となる数値を達成しなければいけない」などのプレッシャーがかかる場合もある。
- 数値で見えることでしか判断ができない。
- 数値達成までの過程(プロセス)や努力などは、わからない。
- 定量的評価が行き過ぎると、極端な成果主義・ノルマ至上主義に陥る。
定量的のメリット・デメリット
- 定性的な評価では、数値以外の部分に目を向けて物事を評価します。
- 定性的な判断は、属人化する(人によって変わる)相対的な判断・評価です。
メリット
- 数値では測れない要素を評価できること。
- たとえば人事評価における「コミュニケーション能力」「モチベーションの高さ」など
- 結果だけでなく、結果に至るまでの行動や意欲に関しても、定性的には判断できる。
デメリット
- 定性的な判断は、属人化する(人によって変わる)相対的な判断であること。
- 数値のような明確な基準がないため、個々の判断に委ねられることが多く、判断基準が曖昧。
定量的・定性的の使いわけ方
- 定量的と定性的を使いわける基準は、情報を「数値化して示すか」か「数値化せずに示すか」のどちらか?
定量的(数値基準)な判断の使い方
- 定量的なデータがよく使われるのはプレゼンテーションや商談などの具体的な数値や説得力が求められるシーンです。
- 漠然とした抽象的な表現ではなく、明確な数値を示すために目標がはっきりとし、相手にも伝わりやすくなります。
- 目標設定でも定量的なデータが欠かせません。
- 目標を数値化しておくと、目標を達成できたか否かを確実に判断できるからです。
- ビジネスにおいて数値目標を設定し、達成率の算出と結果の分析を行ってその後の事業に生かす流れは基本
定性的(属人的)な判断の使い方
- ビジネスシーンで見られる定性的の使い方として挙げられるのは「定性的な説明」や「定性的な目標」など。
- 定性的な説明は数値ではなく言葉で説明するのを意味し、たとえば「新しいサービスの魅力について定性的に説明する」といった使い方が該当します。
- 定性的な目標は数値ではなく「質」を設定し、理想とする状態を目指すときに使います。たとえば「コミュニケーション活性化のために、社内サークルや社内イベントを充実させる」などです。
定量分析と定性分析の違い
- ビジネスにおいては、目標設定の前に既存の問題点の分析が重要になります。分析方法として挙げられるのは「定量分析」と「定性分析」のふたつです。
定量分析
- 数値を用いて分析する方法のこと。
- 営業職であれば「契約件数」「訪問件数」「提案数」、Webサイトであれば「PV数」「セッション数」「コンバージョン数」などの数値をもとに分析します。
- 数値をグラフ化して、よりわかりやすい形にもできます。
- 定量データは客観的な数値なので、すべての人が共通認識できるメリットを持つ半面、確実性を高めるためにより多くのデータ(サンプル数)の収集が必要になるのです。
定性分析
- 数値では表せない「質的データ」を用いて分析する方法のこと。
- 例えば、数値では測れないユーザーの心情の分析の場合は、分析対象は「SNSにおける反応」「アンケート」「インタビュー」「口コミ」などです。
- 質的データを分析すると、ユーザー目線の施策につなげられます。
- 定性データは定量データとは違い、主観的なものの見方・受け取り方が多くなる点に注意が必要です。
定量目標と定性目標の違い
- どのようなビジネスでも、経営や業務における目標設定は欠かせません。
- 目標設定の方法は、「定量目標」と「定性目標」のふたつです。
- 定量目標は具体的な数値による目標、定性目標は数値では表せない目標を指します。