【DB】id を作成する際に意識した3つのチェックポイントと、文字列 id は ULID or UUID v7 がおすすめという話
こんにちは、Webエンジニアのまさぴょんです!
今回は、id を作成する際に意識した3つのチェックポイントと、文字列 id は ULID or UUID v7がおすすめという話について、解説します🐱
結論・まとめ
要点だけ、知りたい人向けに、調査結果をまとめると、次のような内容になります。
3つのチェックポイントの調査結果
- id の命名は、
user_id
やtask_id
のようにid名を具体化したが方が、明確であり可読性が上がる👀 - id のデータ型は、柔軟性・拡張性が高い文字列型がおすすめ🌟
- 数値型の表現できる幅・フォーマットは、文字列型に比べて少ない
- 文字列型の方が柔軟性が高く、拡張・変更が容易
- 文字列の id データの生成をするなら、ULID or UUID v7がおすすめ🌟
- 実装難易度が低い
- UUID v4 はソート不能だが、ULID or UUID v7はソート可能な ID を生成できる
- UUID v4 だと、DBのパフォーマンスが低くなる問題をULID or UUID v7なら回避できる
1. idの命名について
まずは、1つ目のチェックポイントは「idの命名について」です👀
Q: id は user_id のように名前を具体化するべきか?
A: user_idのように具体化した方が、明確であり可読性が上がる
一般的には、より具体的なid名を使用する方が、他のidとの識別性・可読性が上がるため、user_id
やtask_id
のように、id名を具体化することをお勧めします。
2. idのデータ型について
続いて、2つ目のチェックポイントは「idのデータ型について」です👀
Q: id は、数値型にすべきか、文字列型にすべきか?
A: id のデータ型は、柔軟性・拡張性が高い文字列型がおすすめ🌟
id のデータ型は、柔軟性・拡張性が高い文字列型が、個人的におすすめです🌟
おすすめの理由は、次のとおり👀
- 数値型の表現できる幅・フォーマットは、文字列型に比べて少ない
- 数値型だと、組み合わせの数が少ないため、IDの推測容易性が高い(セキュリティリスクが高い)
- 文字列型の方が柔軟性が高く、フォーマットなどの拡張・変更が容易
3. id を文字列型で生成する場合のフォーマットについて
最後に、3つ目のチェックポイントは「id を文字列型で生成する場合のフォーマットについて」です👀
Q: id生成の種類・フォーマットは、どんなものがいいのか?
A: 文字列の id データの生成をするなら、ULID がおすすめ🌟
結論から言うと、文字列の id データの生成をするなら、ULID が個人的におすすめです。
判断理由の材料として、Auto Increment, UUID v4, ULID, Snowflake, UUID v7 の5つの規格・フォーマットを比較している比較表を引用します。
こちらの比較表を見て、
- DBのパフォーマンスを、なるべく損なわない
- IDの推測容易性が低い(セキュリティリスクが低い)
- 実装難易度が低い
をバランスよく満たしてくれる ULID or UUID v7がおすすめという結論になりました🧐
機能項目 | Auto Increment | UUID v4 | ULID | Snowflake | UUID v7 |
---|---|---|---|---|---|
IDのサイズ | 4–8 byte | 16 byte | 16 byte | 8 byte | 16 byte |
IDの衝突確立 | 高い | 極めて低い | 極めて低い | 最高 | 極めて低い |
ID生成の原因 | データベース依存 | 環境依存なし | 環境依存なし | 環境依存〜不依存 | 環境依存なし |
分散サポート | 低い | 高い | 高い | 高い | 高い |
レコード挿入パフォーマンス | 高い | 低い | 中 | 中 | 中 |
IDの推測容易性 (セキュリティ上の問題性程度) | 低い | 高い | 中 | 中 | 中 |
実装の複雑さ | 低い | 低い | 低い | 中〜高 | 低い |
各・規格に関する詳細は、引用記事にて、ご確認ください🙏
JavaScriptで ULID を生成する実装方法
各プログラミング言語ごとに、ULIDを生成するためのライブラリなどが展開されていると思います。
JavaScriptの場合は、ulid
というライブラリがあるので、それを利用すれば、ULIDが生成できます🌟
npm install --save ulid
import { ulid } from "ulid";
ulid(); // 01ARZ3NDEKTSV4RRFFQ69G5FAV
// seed timeを指定する場合
ulid(1469918176385); // 01ARYZ6S41TSV4RRFFQ69G5FAV
JavaScriptで UUID v7 を生成する実装方法
UUID v7は、最近サポートされてきた新しい形式ですが、
各プログラミング言語ごとに、UUID v7を生成するためのライブラリなどが展開されていると思います。
JavaScriptの場合は、ui7
というライブラリがあるので、それを利用すれば、ULIDが生成できます🌟
npm install --save ui7
import uuid, { timestamp } from "ui7";
// UUID v7
const id = uuid();
// ==> "01836531-a895-7a2d-a70d-504ea62b40e2"
// idから日付取得
const when = new Date(timestamp(id));
// ==> 2022-09-22T12:34:56.789Z
【おまけ】 UUID v4 は、Web標準で簡単に実装できる
UUID v4 を作成するには、Web標準技術のcrypto.randomUUID()
を使います。
実行結果(返り値)は、ランダムに生成された 36 文字長の v4 UUID を含む文字列です。
// UUID を作成する
const uuid = crypto.randomUUID();
console.log(uuid);
MDN: Crypto: randomUUID() method を見てもらえば、わかりますが、すべてのBrowserでサポートされており、Node.jsでも使用することができます。
ただし、バージョンなどには注意です。
Nodeのバージョンが低いなど、環境的に使えない場合は、uuid ライブラリがあります。
まとめ・感想
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参考・引用
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