Sentryが導入されていると手動テスト担当者がとても助かるという話
はじめに
Sentryは、リアルタイムでエラーを検出し、詳細なログを取得できる強力なツールです。そこで本記事では、Sentryが手動テスト担当者視点でどのように役立ったのかを3つ紹介させていただきます。
Sentryが導入されていた助かったこと3選
1. バグが見つかったときに開発担当者に正確な情報を提供できる
Sentryを活用することで、バグ報告がより詳細になり、開発者が迅速に対応できるようになります。
Sentryにはエラー発生時にSlack通知を行う機能があり、開発担当者にリアルタイムでエラーを共有できます。加えて、Sentryの通知メッセージにはエラーの詳細(例:エラーメッセージ、発生環境、影響範囲)が含まれているため、そこのスレッドに対して開発担当者をメンションすることで、バグ対応がスムーズになります。
具体的なメリット
- エラー発生時のスタックトレースを共有
- 例えば、「TypeError: Cannot read property 'value' of undefined」というエラーが特定のページで発生した場合、その発生元のファイルや行数が即座にわかる。
- バグの影響範囲を提示し、開発担当者に修正の優先度を決めやすくする
- SentryのIssue画面でエラーの発生回数や影響を受けたユーザー数を確認できるため、クリティカルなバグかどうかを判断しやすい。
2. バグを再現しやすい
再現できないバグは、開発者も修正が難しくなります。しかし、Sentryのログがあれば、発生条件がより明確になります。
例えば、「特定の環境(例:iOS 16 / Safari)でのみ発生するバグ」や、「特定の操作をした際にだけ発生するバグ」も、Sentryの情報を参考にすることで、より素早く再現・修正できるようになります。
具体的なメリット
- どの環境で発生したかを特定
- OS、ブラウザ、デバイスの種類、アプリのバージョンなど、エラー発生時の環境情報が自動記録される。
- 類似のエラーが他のユーザーにも発生しているかを分析
-「このバグは1人のユーザーだけでなく、他にも発生しているのか?」を素早く判断できる。
3. 開発者とのやりとりがスムーズになる
従来のバグ報告では、開発者が「どこで発生したのか?どんな操作で再現するのか?」を確認する手間が発生します。しかし、Sentryがあればエラーログを直接参照できるため、報告にかかる手間を削減できます。
具体的なメリット
- 開発者がSentryのエラーログを直接参照できる
- 「エラーコード 500」「発生したリクエストのURLとレスポンス」「ユーザーのアカウントID」などが記録される。
- エラー発生時のコンテキストを素早く把握可能
- 「どのリリースバージョンで発生したのか」「どのコンポーネントが影響を受けているのか」などが一目でわかる。
- テスターと開発者のコミュニケーションコストが削減
- エラーログを共有するだけで開発者が即対応可能になり、報告の手間が削減される。
まとめ
Sentryを導入することで、手動テスト担当者として助かったことを3つにわけて紹介させていただきました。
手動テストでは、「バグを発見しても報告が難しい」「再現が困難」「開発者と情報共有がスムーズにいかない」といった課題が常に付きまといます。しかし、Sentryを導入すれば、こうした問題を解決できるため、手動テスト担当者にとって非常に大きな助けとなると思っています。

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