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アイデアを絞り込む手法

2023/11/10に公開

ドット投票

その名の通り、ドット(🔴)を投票する方法です。

仕事における投票の基準は「自分がやりたいこと」ではなく、「チームにとって大事なもの」であることが大切です。

後述するルール以外に、簡易的に投票することもあります。

  • 1人3票(アイデアの総数に応じて調整可能)
  • 1アイデアにつき1票、または2票まで

ルールに関わらず、同じような意見で票が割れないように、あらかじめアイデアを分類してから投票するようにしておきます。

N/5投票法

選択肢が多すぎる場合に、ひとまず各自で1/5に絞り込む方法です。

絞り込んでから、どのように進めていくかは議題によって決めます。

  1. ドットシールを割り振る
    1. アイデアが20なら20÷5で1人4票、50なら50÷5で1人10票とする
  2. 各自で1アイデア1票ずつ投票する
  3. 投票されたアイデアについて話し合いを進める

以下のようなルールを追加できます。

  • アイデアの総数によって、N/7やN/10のように絞り込む数を増やす
  • 後述する「ボルダルール」を適用する

ボルダルール

選択肢が3つ以上ある場合、票が割れることでいちばんいいアイデアが負けてしまうことがあります。

計算に少し手間がかかりますが、数学的にも有効性を証明されている方法です。

  1. 重みづけをする
    • 選択肢が3つの場合は、1位3票、2位2票、3位1票とする
  2. 各自ですべてのアイデアに投票する
  3. 投票数が多いアイデアから順位を決める

アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック」では以下のような重みづけも紹介されていました(著者の経験則だそうです)。

  • 数が少ない(8個以下):1人4票を持ち、1位は3票、2位は1票
  • 数が普通くらい(9〜14個):1位に6票、2位に3票、3位に1票
  • 数が多い(15個以下):1人10票を持ち、1位は6票、2位は3票、3位に1票
  • 数が特に多い(16個以上):1人10票を持ち、1位は4票、2位は3票、3位に2票、4位に1票

決選投票

1回の投票で決着がつかない場合に、上位候補に絞って再度投票する方法です。
大統領選挙や総裁選などでよく見られますね。

認定投票

すべてのアイデアに対して「是認」と「否認」をする方法です。
投票の負担が小さく、民意を反映しやすいと言われています。

総当たり戦

すべてのアイデア同士を戦わせて、勝ち点や勝率などで順位を決める方法です。
時間がとてもかかりますが、すべてのパターンを網羅できます。スポーツのレギュラーシーズンは総当たり戦で順位を決めますね。

信号機

3色のドットシールで気持ちを視覚化する方法です。

不安が大きいほど、優先して解決すべき課題になります。

  • 🔴(赤):かなりの不安・懸念がある
  • 🟡(黄):多少の不安・懸念がある
  • 🔵(青):心配していない

ランダム

「ちょっとマンネリ化してきたかな?」と感じたら、優先順位をあえて付けずに、ランダムに選んでしまうのもアリです。

ペイオフマトリックス

「効果の大きさ」と「実現可能性」の2軸で優先順位を視覚化します。

  • 縦軸は「効果の大きさ(Return)」で、上にいくほど効果が高い
  • 横軸は「実現可能性(Cost)」で、右にいくほど実現しやすい
  • 右上が最優先事項になります
    • 右上に付箋がない場合は左上か右下から選びます
      • 左上(効果は大きいがコストも大きい):リソースを比較的多く割り振れる場合
      • 右下(効果は低いがコストも低い):まずは小さく進めていきたい場合

ペイオフマトリックスの「効果の大きさ」と「実現可能性」以外にも、「Effort & Pain / Feasible & Useful」では以下の2軸を使います。

  • Effort & Pain
    • 「アクションの実行にかかる苦労・労力」と「どれくらい痛みを解消するのか」
    • 「労力が低く」「痛みの解消が高い」ほど優先度が高い
  • Feasible & Useful
    • 「実現可能性の高さ」と「役に立つ度合い」
    • 「実現しやすく」「有用性が高い」ほど優先度が高い

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