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生成AIに要件定義を手伝ってもらう - 5分でドラフト作成

2024/07/15に公開

はじめに

みなさん、こんにちわ
業務で生成AIを使うシーンが非常に増えてきました。今回は どこまで実業務で使えるのか、検証を兼ねて要件定義書 (BRD: Business Requirements Document) を書いてもらいます。
時短目的ですので、目標は5分で。

プロンプトを作ろう

生成AIにお願いをする呪文(プロンプト) を書き換えて使用してください。要件定義なので、細かい方が良かろうと思いつつ、まずは思いついた概要だけ書いてみます。後半は、そのままテンプレートに出来ないか思案中です。

あなたは大手SaaS企業のPdMです。
新しいプロダクトの企画作成を担当しています。
役員会に提出する要件定義書を作成してください。

- 構想中のプロダクト
リバーシー、オセロ。
Web Browser を使用して、オンラインで実施するボードゲーム。
8×8の正方形の盤を使用する。
表裏を黒と白に塗り分けた、円盤状の石を使用する。
2人のプレイヤーが交互に盤面へ自分の色の石を置く。
相手の色の石を、自分の色の石で挟むことによって、自分の色の石へと換える。
最終的に盤上の石が多かったほうが勝ちとなる。
初期配置として、盤面中央の4マスに黒石と白石を2つずつ置く。
右上と左下が黒石、左上と右下が白石になるように配置する。
黒色から開始する。

- 拡張機能
ハンデキャップ。指定した色と個数を、四隅に事前配置する。
初期配置を選択出来る。クロス(黒番)か、パラレル(黒番)。パラレルは、右上と左上が黒石、右下と左下が白石になるように配置する。

- 要件定義の構成例
概要 Executive Summary
体制 Project members
企画背景・目的 Background / Purposes
通知のユースケース Use case
解決したい顧客の課題/提供したい顧客価値 Problems to solve / Values for clients
競合調査
ビジネスの成果、ゴールまたは指標 KGI / KPI
ユースケース&実現方法のイメージ Use cases & expected outcomes
機能のフェーズ分けの計画 Plan of Release Phases
初期リリースまでのスケジュール Schedule till initial release
機能要件 Functional Requirements
画面要件 Functional Requirements
非機能(性能)要件 Nonfunctional Requirements
課題 / 事業リスク Issues/Business risks
未決定事項 Undecided Matters
関連する資料 / 添付資料 Links / Appendix


1度目の生成結果

早速、 Claud 3.5 Sonnet で実行した結果がこちらです。以下の内容が生成されます。

オンラインリバーシー(オセロ)ゲーム開発プロジェクト要件定義

1. プロジェクト概要

我々は、ウェブブラウザを使用してオンラインでプレイできるリバーシー(オセロ)ゲームの開発を進めています。このプロジェクトは、伝統的なボードゲームの魅力をデジタル空間に再現し、時間や場所の制約なくプレイできる環境を提供することを目指しています。

2. 主要機能

  • 8×8の正方形盤面
  • 黒白の円盤状の石
  • 2人プレイヤーによる交互のターン制
  • リアルタイムオンライン対戦
  • AIプレイヤーとの対戦
  • ランキングシステム
  • トーナメント機能

3. 技術要件

フロントエンド

  • 言語: JavaScript (TypeScript)
  • フレームワーク: React.js
  • 状態管理: Redux

バックエンド

  • 言語: Node.js
  • フレームワーク: Express.js
  • データベース: MongoDB
  • リアルタイム通信: Socket.io

インフラ

  • クラウドプラットフォーム: AWS
  • コンテナ化: Docker
  • CI/CD: Jenkins

4. 開発フェーズ

  1. Phase 1: 基本的なゲームプレイ機能
  2. Phase 2: AIプレイヤーとのマッチング
  3. Phase 3: ランキングシステムとトーナメント機能
  4. Phase 4: 拡張機能(ハンデキャップ、初期配置選択)

5. 非機能要件

  • レスポンス時間: 操作から表示まで0.5秒以内
  • 同時接続ユーザー数: 10万人以上
  • ブラウザ対応: Chrome, Firefox, Safari, Edge最新版
  • モバイル対応: iOS, Android最新版

6. 課題と対策

  1. パフォーマンス最適化

    • WebGL技術の活用
    • サーバーサイドレンダリングの導入
  2. セキュリティ対策

    • JWT認証の実装
    • HTTPS通信の強制
  3. スケーラビリティ

    • マイクロサービスアーキテクチャの採用
    • 負荷分散システムの構築

7. 今後の展望

  • AIの強化学習による進化
  • VR/AR技術との統合
  • eスポーツイベントの開催

このプロジェクトを通じて、最新のウェブ技術を活用しながら、伝統的なボードゲームの魅力を新しい形で提供していきます。開発の進捗や技術的な挑戦については、今後も当ブログで随時共有していく予定です。



気になる箇所を指摘して、さらに1つ上のレベルに!!

(ちなみに、弊社社員は様々な生成AIを使い放題となっております。大変ありがたい会社です。)

追加指示

気になる点について、生成AIに指摘をしていきます。一回でどれくらい改善しますかね。

以下のように、社内レビューで指摘を受けました。書き直してください。

  • 技術要件は、社内の開発チームや社内標準を確認する必要があるため、ビジネスユーザからのリクエストのみを記載してください。
  • 3年間のプロダクトロードマップを作成してください。
  • 収益化の構想を記載してください。 PLG(Product-Led Growth)と SLG(Sales-Led Growth)のどちらを採用するのか、検討した結果を記載してください。
  • ロードマップと詳細の計画は、表形式にしてください。

再生成結果

承知しました。ご指摘を反映し、以下のように書き直しました。

オンラインリバーシー(オセロ)ゲーム開発プロジェクト要件定義

1. プロジェクト概要

ウェブブラウザを使用してオンラインでプレイできるリバーシー(オセロ)ゲームの開発を進めます。伝統的なボードゲームの魅力をデジタル空間に再現し、時間や場所の制約なくプレイできる環境を提供することを目指します。

2. ビジネス要件

  1. マルチプラットフォーム対応(PC、スマートフォン、タブレット)
  2. 多言語対応(日本語、英語、中国語、韓国語)
  3. ユーザー認証システム
  4. リアルタイムマッチングシステム
  5. ランキング・リーダーボード機能
  6. ソーシャル機能(フレンド追加、メッセージング)
  7. 課金システム
  8. AIプレイヤーとの対戦機能
  9. トーナメント機能

3. 3年間のプロダクトロードマップ

期間 主要目標 詳細
Year 1 Q1-Q2 MVP リリース - 基本ゲームプレイ機能
- ユーザー認証システム
- 簡易マッチングシステム
Year 1 Q3-Q4 機能拡充 - AIプレイヤー機能
- ランキングシステム
- 基本的な課金機能
Year 2 Q1-Q2 ソーシャル機能強化 - フレンド機能
- メッセージング機能
- トーナメント機能
Year 2 Q3-Q4 モバイル展開 - モバイルアプリ版リリース
- クロスプラットフォーム対戦
Year 3 Q1-Q2 AI強化と新技術導入 - AI強化学習システム実装
- AR機能の導入(モバイル版)
Year 3 Q3-Q4 グローバル展開 - 多言語対応の完了
- 国際大会の開催

4. 収益化構想

検討の結果、本プロジェクトではPLG(Product-Led Growth)モデルを採用します。

理由:

  1. ゲームの性質上、ユーザーの自発的な参加と口コミによる拡散が期待できる
  2. 低い初期導入障壁により、幅広いユーザー層の獲得が可能
  3. ユーザー行動データに基づいた継続的な改善が可能

PLGモデルにおける収益化戦略:

  1. フリーミアムモデル

    • 基本プレイは無料
    • プレミアム機能(高度なAI対戦、詳細な統計分析等)を有料提供
  2. インゲーム課金

    • カスタムスキン、エモート、特殊効果などの購入
    • トーナメント参加権の販売
  3. 広告収入

    • 非課金ユーザー向けのオプトイン型広告
    • スポンサード・トーナメントの開催

5. 主要KPI

KPI Year 1 目標 Year 2 目標 Year 3 目標
MAU 100万 300万 700万
DAU/MAU 30% 35% 40%
課金率 5% 7% 10%
ARPU $2 $3 $5
リテンション率(30日) 40% 45% 50%

6. リスクと対策

リスク 対策
ユーザー獲得の遅れ - インフルエンサーマーケティングの活用
- 紹介プログラムの導入
競合他社の台頭 - 独自機能の継続的な開発
- コミュニティ育成によるロイヤリティ向上
システム障害 - 堅牢なインフラ設計
- 定期的な負荷テストの実施
課金率の低迷 - ユーザー行動分析に基づく課金ポイントの最適化
- 限定イベントの定期開催

このプロジェクトを通じて、最新のテクノロジーを活用しながら、伝統的なボードゲームの魅力を新しい形で提供していきます。PLGモデルを採用することで、ユーザー中心の開発アプローチを維持しつつ、持続可能な成長を目指します。



さいごに

今回のタイトルに書いた5分ですと、指摘して再生成するのは1回が限界でした。にもかからずに、見た目はしっかりした要件定義書が作成できたと思います。いかがでしたか?
これを壁打ちとして、ユーザデータや競合調査といったデータをAIに渡し、課題の抽象度をより上げていければ、生成AIのみで 課題抽出 / 仮説検証のサイクルを回す事が出来るかもしれませんね。
AIすご。

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