【LGMがいざなう3D設計の新時代】土木×AIの未来はもうそこに
目次
- はじめに
- 自己紹介
- AI技術の進化とLGMへの期待
- LGMが実現したら?土木3D設計へのインパクト
- Malmeでの取り組みとチームの声
- 今後の展望
- 採用情報
1. はじめに
はじめまして、Malme開発部の岩佐です。ここ数年でAI技術は目覚ましい進歩を遂げ、業務効率化や自動化が一気に進むのではないかと話題になっています。ただ、「単にAIが流行っている」というだけではありません。複数のAI技術が組み合わさり、画像・動画はもちろん、3D空間まで一気に解析・活用できる時代が到来しようとしているんです。
今回の記事では、LGM(Large Geospatial Model)に特に焦点を当てつつ、土木分野での3D設計やCIM(Construction Information Modeling)にどんなインパクトがあるのか、社内ミーティングで話題になった内容を交えてご紹介します。
2. 自己紹介
改めまして、Malme開発部の岩佐です。
普段は、土木業界のDX推進をテーマにAIやBIM・CIMなどの最新技術をリサーチし、自社サービスや新しい開発プロジェクトへ取り入れる仕事をしています。最近は、3D空間解析や土木事業の各テーマに対し、AIをどう絡ませるかを深掘りする日々です。
開発部で期待される若手のホープ!
岩佐さんについてもっと知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
https://note.com/malme_recruiting/n/n2eb11467a3bc
3. AI技術の進化とLGMへの期待
最近世の中にAI関連のサービスが以前より速いスピードで質の高いものが沢山出ていると感じて、なぜだろうと思いました。
そこで、AIが進化してきた歴史を超ざっくり振り返ってみると――
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~2018年:機械学習が中心
- スパムメールの分類や翻訳、スマホの顔認証など、決められたルールベースの仕組みを中心に精度を上げていた。
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2018~2022年:深層学習が本格化
- Transformerモデル(BERTやGPTなど)が登場し、文章の要約や翻訳、対話型AIが大きく進化。
- ChatGPTなどが現れたのもこの流れの一端。
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2022年~現在:AI技術の複合化・掛け算が加速
- 画像生成や動画分析、3Dモデル解析など、複数の技術が組み合わさって爆発的に広がっている。
- テキストを扱うLLMはもちろん、空間データに対応するLGM(Large Geospatial Model)への注目も高まっている。
なぜLGM?
Niantic社(ポケモンGOで有名)がVPS(Visual Positioning System)やNSP(Niantic Spatial Platform)といった技術を加速させているように、現実世界そのものを3Dマッピングし、AIが理解・推論できる段階に近づきつつあります。現状、文字情報(LLM)と地理・空間情報(LGM)は別々の領域のように見えますが、今後はそれらが統合され、土木や建設領域でも地形や都市をまとめてAIが管理・解析してくれる未来が期待されます。
4. LGMが実現したら?土木3D設計へのインパクト
社内会議の議題では、特に3D設計やCIMにLGMをどう活かすかという話が盛り上がりました。もしLGMが日常的に使えるようになれば、以下のような変化が起こりうると考えられます。
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各種GIS情報やオープンデータを元に自動設計、設計の最適化
- 従来は点群データや設計図を人間が整理して3Dモデルに落とし込む必要があった。
- LGMが地形の特徴や構造物の配置を瞬時に理解し、CIM向けの整合性あるモデルを自動生成。
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CIMデータ活用の延長線上で、施工計画や災害シミュレーションがリアルタイム化
- 「ここは斜面が脆い」「このルートは交通量が多く渋滞する」など、実空間をベースにリスクを先読み。
- 災害対策や大規模工事の計画がより正確かつスピーディになる。
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現場DXの推進
- 3Dで統合されたデータを現場からモバイル端末で参照し、変更や不具合をリアルタイムにAIが解析。
- 点検や維持管理の高度化によって、人手不足の課題も一定程度解消できる可能性。
5. Malmeでの取り組みとチームの声
実際のミーティングでも「これ、意外と遠い未来の話じゃないかも」「来年、再来年には一気に進むかもしれない」という声が多数ありました。AIは掛け算的に進化し、ある時突然ブレイクスルーが起きることが多いからです。
- 「CIMとLGMが連携すれば、将来は現実の土木構造をそっくりそのままAIが理解し、必要な修正や補強案を提案してくれるかも」
- 「Open化を嫌がる技術者さんもいるけど、共有すればもっと大きな価値が生まれる」
そんな意見を聞くと、「やっぱり土木×AIは無限の可能性があるな」とワクワクせずにはいられません。Malmeとしても、単にモデルやAIを導入するだけでなく、現場の負担を減らし、安全性を高める具体的ソリューションへと落とし込むことを目指しています。
6. 今後の展望
私たちは、以下の3つに着目して研究・開発を進めていきたいと考えています。
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LGMを取り巻く技術調査とPoC(概念実証)
- Nianticが進めるVPSや他社の3D空間解析技術をウォッチし、土木業界での応用可能性を検証。
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CIM連動のプロトタイプ開発
- GISデータ、BIM/CIMデータ、点群データ等と連携する基盤を整備し、現場からのフィードバックを回収。
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オープンイノベーション推進
- 土木業界内外の技術者が協力しやすい仕組みづくり。
- クローズドにしがちな情報をある程度開放し、業界全体のDXを加速させる。
どれもまだ試行錯誤の段階ですが、AIが総合的に地理・空間データを扱えるようになったとき、間違いなく土木の3D設計や施工管理は大きく様変わりするでしょう。
7. 採用情報
Malmeでは、技術をオープンにし、土木業界全体を底上げしたいという想いを持つ仲間を募集しています。
- AIや3D解析に興味のあるエンジニアさん
- CIMやBIM、点群データを扱った経験がある方
- 土木現場の声を汲み取り、DX化を推進したい方
私たちと一緒に、LGMが本格化する未来を見据えて準備を進めませんか? AIの躍進は止まらず、地形や都市をまるごと理解する日はそう遠くないかもしれません。ぜひ、一緒にこのワクワクする変化を創りあげていきましょう!
株式会社Malme 公式サイト
株式会社Malme リクルートサイト
これからもMalmeは、土木業界のDX化を本気で推進していきます。少しでも興味を持っていただけたなら、採用ページをのぞいてみてください。一緒に、土木の未来を面白くしていきましょう!
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